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字母】百首十首乃中爾毛曾禮者可利/
翻刻】百首十首の中にもそればかり/
本文】百首十首の中にもそればかり/
古文】百首十首の中にもそればかり
字母】越於保衣心爾安者奴哥遠八古人乃/
翻刻】をおぼえ、心にあはぬ哥をば、古人の/
本文】を覚え、心に合はぬ哥をば、古人の/
古文】を覚え、心に合はぬ歌をば、古人の
字母】哥奈禮者曾之里八世禰止美春天/
翻刻】哥なればそしりはせねどみすて/
本文】哥なればそしりはせねど見捨て/
古文】歌なればそしりはせねど見捨て
字母】天曾能人乃哥躰八可久己曾安禮止/
翻刻】て、「その人の哥躰はかくこそあれ」と/
※「哥躰」の部分、時雨亭文庫本では「哥乃躰」とあることから、時雨亭文庫本に拠って訂すこととする。
本文】て、「その人の哥〔の〕躰はかくこそあれ」と/
古文】て、「その人の歌の体はかくこそあれ」と
字母】波可利以不毛見那曾乃程三由留事/
翻刻】ばかりいふも、皆その程みゆる事/
本文】ばかり言ふも、皆その程見ゆること/
古文】ばかり言ふも、皆その程見ゆること
字母】奈利左禮者右府将軍八山八左計/
翻刻】なり。されば右府将軍は「山はさけ/
本文】なり。されば右府将軍は「山は裂け/
古文】なり。されば右府将軍は「山は裂け
字母】海八安世奈武止毛市仁多川太三/
翻刻】海はあせなむ」とも「市にたつたみ/
本文】海は浅せなむ」とも「市に立つ民/
古文】海は浅せなむ」とも「市に立つ民
字母】毛和可於毛不人越宇留止幾可奈久/
翻刻】もわがおもふ人をうるときかなく/
本文】も我が思ふ人をうると聞かなく/
古文】も我が思ふ人をうると聞かなく
字母】爾奈止風情乃哥毛多己所侍禮/
翻刻】に」など風情の哥も多こそ侍れ。/
本文】に」など風情の哥も多くこそはべれ。/
古文】に」など風情の歌も多くこそはべれ。
字母】入道民部卿毛/
翻刻】入道民部卿も、/
本文】入道民部卿も、/
古文】入道民部卿も、




