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字母】相應乃由部止申仁己曾左禮者美知/
翻刻】相應のゆへと申にこそ。さればみち/
※本文の仮名遣い(定家仮名遣い)は「ゆへ」だが、「故」の歴史的仮名遣いは「ゆゑ」。
本文】相應の故と申すにこそ。されば道/
古文】相応の故と申すにこそ。されば道
字母】遠毛末毛利安良太奈留事毛/
翻刻】をもまもり、あらたなる事も/
本文】をも守り、新たなることも/
古文】をも守り、新たなることも
字母】先規於保久侍爾也大方物爾/
翻刻】先規おほく侍にや。大方、物に/
本文】先規多くはべるにや。大方、物に/
古文】先規多くはべるにや。大方、物に
字母】不連天己止爾心止相應之多/
翻刻】ふれてことに心と相應した/
※「不連天」の部分、時雨亭文庫本では「奈連天」。であることから、時雨亭文庫本に拠って訂すこととする。
※「己止爾」の部分、時雨亭文庫本では「己止ゝ」であることから、時雨亭文庫本に拠って訂すこととする。
本文】ふれて言に心と相應した/
古文】馴れて言と心と相応した
字母】留安者比遠能々心三无己止乃必/
翻刻】るあはひを能々心みんことの、必/
※「心三无己止乃」の部分、時雨亭文庫本では「心衣无事」であることから、時雨亭文庫本に拠って訂すこととする。
本文】る間をよくよく心みんことの、必ず/
古文】る間をよくよく心得んことの、必ず
字母】草木鳥獣者可利爾限部可良左/
翻刻】草木鳥獣ばかりに限べからざ/
本文】草木鳥獣ばかりに限るべからざ/
古文】草木鳥獣ばかりに限るべからざ
字母】類由部爾與呂川乃道乃邪正毛/
翻刻】るゆへに、よろづの道の邪正も/
※本文の仮名遣い(定家仮名遣い)は「ゆへ」だが、「故」の歴史的仮名遣いは「ゆゑ」。
※時雨亭文庫本では「邪正毛」の後に「己禮耳」とあり、時雨亭文庫本に拠って補うこととする。
本文】る故に、よろづの道の邪正も〔これに〕/
古文】る故に、よろづの道の邪正もこれに
字母】志止八以部留耳己曾景物爾徒/
翻刻】志とはいへるにこそ。景物につ/
※「志」について、久松氏(大系)が「こころざし」という名詞で採ったのに対し、小川氏(集成)は「こころざす」と動詞で採っている。今回は小川氏の説を採ることとする。
※「止八」の部分、時雨亭文庫本では「止天」であることから、時雨亭文庫本に拠って補うこととする。
本文】志すとは言へるにこそ。景物につ/
古文】志すとて言へるにこそ。景物につ
字母】幾天心左之越安良八左武毛心越/
翻刻】きて心ざしをあらはさむも、心を/
※「安良八左武毛」の部分、陽明文庫本では「安良八左武爾毛」であることから、陽明文庫本に拠って補うこととする。
本文】きて心ざしをあらはさむ〔に〕も、心を/
古文】きて心ざしをあらはさむにも、心を
字母】止女不可久思日以類部幾爾己所/
翻刻】とめ、ふかく思ひいるべきにこそ。/
本文】とめ、深く思ひ入るべきにこそ。/
古文】とめ、深く思ひ入るべきにこそ。




