凡例
一、和歌篇では京極派らしい和歌の紹介ならびに現代語訳を行なう。
二、サブタイトル名は『玉葉和歌集』の巻名を参考にしたものであり、番号は収録されている和歌集での歌番号を表す。
三、参考文献として、『新編日本古典文学全集四十九 玉葉和歌集(抄)・風雅和歌集(抄)』(小学館・二〇〇〇年)、久保田淳監修『和歌文学大系三十九 玉葉和歌集(上)』(明治書院・二〇一六年)・久保田淳監修『和歌文学大系四十 玉葉和歌集(下)』(明治書院・二〇二〇年)、岩佐美代子『木々の心花の心』(笠間書院・一九九四年)、秋山虔・岩城之徳・大岡信編『日本名歌集成』(学燈社・一九八八年)、『日本秀歌秀句の辞典』(小学館・一九九五年)、犬養廉・井上宗雄・大久保正編集『和歌大辞典』(明治書院・一九八六年年)、中村幸彦・岡見正雄・阪倉篤義編纂『角川古語大辞典・全5巻』(角川書店・一九八二~一九九九年)、中田祝夫編監修『古語大辞典』(小学館・一九八三年)を用いた。
四、「和歌」では『為兼卿和歌抄』の締めくくりとして、次のような方針を採った。
1.今回紹介する歌はあくまでも『玉葉和歌集』並びに『風雅和歌集』に収集された歌に限る。
2.為兼自撰という事実を尊重して、可能な限り『玉葉和歌集』から多く歌を採ることとするが、『為兼卿和歌抄』によって学んだ集大成という観点から『風雅和歌集』の歌も積極的に採ることとする。
3.サブタイトル名が上下に分かれている場合、上には非京極派歌人(時代問わず)、下には京極派歌人(時代問わず)の歌を並べた。
要は『為兼卿和歌抄』には歌論書の巻末にありがちな筆者自撰の秀歌群がないことを踏まえて、『玉葉和歌集』並びに『風雅和歌集』にその役割を担わせたいんだな、ということをご理解いただけましたら幸いです。
そして興味を持ってくださった方の中から、「他にはじゃあ、どんな歌があるんだろう」という気持ちを持ってくださる方が現れて、『玉葉和歌集』や『風雅和歌集』の歌に自ら当たってくださるようになったなら、最高です。




