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頁027

古文】にても、そのことに向きてはその/

語釈】

※その=①その・前述の。②(ある特定の人や物をぼかして言う)ある・何々の。

※向きて=①向かって・(正面が)ある方向に対して。②傾いて・心や物事がある状態の方向に進んで。

訳文】でも、あることに(心を)傾けてはその



古文】ことに成り返り、そのまことを/

語釈】

※成り返り(成り返る)=なりきる。

訳文】ことになりきり、その真実の姿を



古文】あらはし、その有様を思ひ/

語釈】

※あらはし(あらはす)=①明らかにする。②表現する。

※有様=様子。

※思ひとめ(思ひとむ)=「思ひとどむ」に同じ。①あるところまでで考えるのをやめる、断念する。②心にいつまでも残るようにする、忘れないよう心に留める。

訳文】表現し、その様子をいつまでも心に



古文】とめ、それに向きて我が心の/

語釈】

※思ひとめ(思ひとむ)=「思ひとどむ」に同じ。①あるところまでで考えるのをやめる、断念する。②心にいつまでも残るようにする、忘れないよう心に留める。

※向きて=①向かって・(正面が)ある方向に対して。②傾いて・心や物事がある状態の方向に進んで。

訳文】留めて、それに対して自分の心の



古文】働くやうをも、心に深く/

語釈】

※働く=①動く。②仕事をする・働く。

※深く(深し)=①厚みがある・深い・奥まっている。②並大抵でない・甚だしい・著しい。

訳文】働く様子をも、心に深く



古文】預けて、心に(ことば)を任する/

語釈】

※預け(預く)=一任する・委ねる。

訳文】委ねて、心に言葉(の選択)を任せる



古文】に、興あるおもしろきこと、色を

語釈】

※興ある(興あり)=おもしろい。趣が深い。

※おもしろき(おもしろし)=①趣がある・風流だ・すばらしい。②楽しい・興味深い。

※色添ふ=①色がひときわ濃くなる。②物事の味わいや度合いが深くなる。

訳文】と、趣が深い風流なこと(が)、(和歌の)味わいを



古文】の/み添ふるは、心を遣るばかりなる/

語釈】

※色添ふ=①色がひときわ濃くなる。②物事の味わいや度合いが深くなる。

※のみ=だけ。ばかり。すっかりずっと。

※心を遣る=①心を慰める。②思うままにふるまう。③思いを馳せる・考えを及ぼす。

※ばかり=①(範囲・程度を表す)~ほど・~ぐらい。②(限定を表す)~だけ。

訳文】すっかりずっと深くする(という)のは、(それだけ自分が)考えを及ぼすだけである



古文】は、人のいろひ、あながちに憎むべ/き

語釈】

※いろひ=干渉・かかわり合うこと。

※あながちに(あながちなり)=①無理だ・身勝手だ・強引だ。②ひたすらだ・ひたむきだ・一途(いちず)だ。③はなはだしい・ひどい。

※憎む=①憎らしがる・嫌う・いやがる。②非難する・とがめる・反対する。

訳文】から、(自分の考えの範囲を広めてくれるような)他人の干渉(を)、一途に嫌がる必要



古文】にもあらぬことなり。言葉にて心を/

語釈】

訳文】もないことである。言葉(という方法)で心を

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