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頁013

古文】ままに、人の心のかやうに問ふをも/

語釈】

※ままに=①~につれて。②~にまかせて・~ままに。③~のとおりに。④~とすぐに・~やいなや。⑤~ので・~によって。

※かやうに=このように。

訳文】によって、他人の心がこのように(当然の)質問することをも



古文】(そね)み、あらぬ(かた)へのみ言ひ成すなり。/

語釈】

(そね)み(嫉む)=うらやみ憎む。ねたむ。「そねぶ」とも。

※あらぬ=①ほかの・別の。②意外な・思いもかけない。③いやな・不都合な・望ましくない。

※方=①方向。方角。②方面。点。③場所。ところ。④方法。手段。

※のみ=だけ。ばかり。すっかりずっと。

※言ひ成す=①言いまぎらわす・言いつくろう。②ことさらに強調して言う。

訳文】ねたみ、不都合な方面へばかりことさらに強調して言うのである。



古文】古歌を多く覚え、家々の抄物/

語釈】

※家々=ここでは歌道の家々。

※抄物=書物の一部分などを抜き書きしたもの。また、転じて、注釈書。

訳文】古歌を多く覚え、(歌道の)家々の(それぞれの歌の)注釈書



古文】を見るばかりによりて、歌のよく詠/ま

語釈】

※ばかり=①(範囲・程度を表す)~ほど・~ぐらい。②(限定を表す)~だけ。

訳文】を見るだけによって歌が上手に詠ま



古文】れば、末代の人ぞ次第に見て/

語釈】

※末代=のちの世。後世。

※次第=①順序・順。②なりゆき・経過・いきさつ・事情。

※ては=~(する)と、決まって。~(する)と、いつでも。

訳文】れるのであれば、後世の人こそ(歴代の古歌名歌を)順に見る



古文】は賢くなるべき。されど人丸・赤人/

語釈】

※賢く(賢し)=①賢い・賢明だ・分別がある。②すぐれている・立派だ。③上手だ・大変よい・巧みだ。

※されど=そうではあるが。けれども。だが。しかし。

※人丸=柿本人麻呂。歌聖と呼ばれる。

※赤人=山部赤人。歌聖と呼ばれる。

訳文】と、必ず(和歌が)巧みになって当然である。しかし(実際には、歌聖と崇められている)柿本人麻呂・山部赤人



古文】をはじめとして、我とまことあ/る

語釈】

※我と=自分自身で。自分から。

※まこと=①真実・事実・本当。②誠実・誠意・真心。

訳文】をはじめとして、(歌を詠むのは)自分から真実のある



古文】ところにて、誰を学び、誰/

語釈】

※学び(学ぶ)=まねる。教えられたとおりにする。

訳文】ところであって、誰かを真似したり、誰か



古文】を(ほん)とせざりしかど、これに及/ば

語釈】

(ほん)=模範・手本。

※及ば(及ぶ)=①届く・達する。②なる・至る。③(打消の語を伴って)同じ程度になる・匹敵する・かなう。④目標に届くようにする・のしかかるようにする。

※これ=この場合は柿本人麻呂や山部赤人のような歌聖。

訳文】を手本としたりはしなかったけれども、これに匹敵し



古文】及/ばぬを恥づることは、古賢一同の/

語釈】

※恥づる(恥づ)=①恥じる・恥ずかしく思う・みっともないと思う。②気がねする・遠慮する・気にかける。③(下に打消の語を伴って)劣る・ひけをとる。

※古賢=昔のすぐれた人・昔の賢人。この場合は昔の優れた歌人。

※一同=居合わせた者や仲間の全体。みんな。

訳文】ないことを恥じることは、昔の優れた歌人たち全体の

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