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幼なじみを庇ったら幼なじみと親友の娘になりました  作者: ふきゆきのした
2章 銀髪幼女の生活 ~~中学生編~~
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第81話 アリス、イリスを超越する


 始業式が終わり、俺はアイちゃんと光ちゃんと月美ちゃんと下校した。


「じゃあね。また明日!」

スパーンっ!

「なんですぐに私の出番を消そうとするのよ!」


 いや、特に会話とかすることもないし。


「ねえ、このヒトだれ?」


 アイちゃんが聞いてきた。


「「ミス巨乳」」

スパーンっ!

「ちゃんと説明しなさい!」


 月美ちゃんが再び俺を叩く。

 なんで俺だけ? 光ちゃんも叩けよ。


「私は月美よ。よろしくねアイちゃん」

「あっ、はい。よろしくお願いします……」


 なんで顔を赤くしてるんだ? そんなに巨乳見るのが恥ずかしいか? 巨乳なんて普通にうざいだけじゃね?


「アイちゃんは大きくなりたいの?」

「そうですね。なんでボクは小さいのでしょうか?」


 何故に敬語? 巨乳は崇めるものじゃないぞ? 巨乳は悪魔だぞ?


「それは幼女だからよ!」

「「死ねゴミが」」


 俺とアイちゃんは月美ちゃんに罵倒、そして俺はそのまま月美ちゃんの胸を握り潰す。


「痛いのよ!」

スパーンっ!


 俺はまた月美ちゃんに叩かれた。

 今のは結構痛かった……


「いたいよぉ……」

「今のはイリスちゃんが悪いよ」


 俺は光ちゃんに抱っこされて、頭を撫でられながら帰宅した。


「わんっ!(主お帰り!)」

『『『『おかえりなさい!』』』』


 帰宅するとルーシー族が挨拶をしてきた。


「ただいま!」

「凄いね。こんなに居るんだ……」

「わふっ!(皆の衆! 手筈は分かっているな! 小鳥様のご令嬢様だぞ! 決して逆らうな!)」

『『『『はっ!』』』』


 小鳥は怖いからな。すっかりココたちも小鳥を怯えるようになったな。


「触っていいかな?」

「いいよ」


 するとアイちゃんはココに抱きついた。そしてココの表情は犬がする表情ではなかった。ララたちも怯えている。次は自分の番かと。主助けてと。


「もふもふ~」

「ア、アイちゃん、そろそろ中に入ろ?」

「そうだね……じゃあね」


 俺はアイちゃんが家の中に入り、ルーシー族が疲れはてて倒れるのを確認してから家の中に入った。


「ただいま」

「おかえりなきゃっ!?」

バタンッ!


 アリサが日課を終わらした所で、俺たちは手を洗ってリビングに向かう。


「遺伝だね」

「やめて」


 全く、あんなやつと一緒にするなよ。


「はい、じゃあここが部屋ね。コート脱いでも大丈夫だよ?」

「本当だ……凄い」

「え? いままでどうやってお風呂に入ってたの?」

「あっ……じ、実家の秘伝です!」


 どんな秘伝だよ……まあ、いいや。


「服とかは?」

「確か小鳥……お母さんが持ってきてくれるって言ってたよ」


 なら大丈夫だな。

 そして扉が開くと小鳥が入ってきて、荷物を置いて出ていった。


「ちょっとクローゼット整理するね」

「え? いや……」


 俺はクローゼットを開け、ハンガーの位置をずらして、タンスの中に入ってるものを取り出した。

 その間にアイちゃんは自分の服を整理していた。


「……どれぐらい使う?」

「な、なんでパンツまで出してるの!? 恥ずかしいからやめてよ! あとタンスは母さんが持って来るって言ってた!」


 そんなに顔を赤くするほどのことか? まあ他人の前でパンツを散らかしてるのは行儀が悪かったな。っていうか新しいタンスが来るなら先に言ってくれよ……全部出しちゃったじゃん。


 俺がタンスに服を戻していると小鳥が入ってきて、リモコンのスイッチを押すと横に新たなクローゼットが……


「なんで!?」

「秘密よ。それより夕飯だからそろそろ来なさい」


 俺とアイちゃんはコートを着て、ヘッドフォンと手袋をつけてリビングに向かう。


「なんでお赤飯?」

「今日はお祝いだからよ?」

「お母さんやめて……」


 アリスが恥ずかしがっていた。

 なんで……まさかっ!?


「てめぇ死ね!」

「うえっ!?」


 俺はアリスの胸元を掴んだ。


「この私を差し置いて先に迎えるなんて! お前人間じゃねー!」

「イリス! 嫉妬もその辺にしなさい!」


 俺はアリサに抑えられた。

 なんでアリスの方が成長早いんだよ! マジで死ねよ!


「アリスが今日初めてイリスを超越したことを祝して乾杯!」

「てめぇを先にしばくべきだったな」


 俺は席から立ってアリサに近づく。

 

「ちょっ!? 小鳥助け!」

「いまのはアリサが悪い」

「イリス、話せば分かるわ。だからそのヤスリをこっちに渡して?」

「だ~め♪ えいっ!」

バタンッ!


 それからなんやかんやでアリサが目を覚まして、夕飯を食べ終えるとアリサと小鳥が準備していた。


「どこか行くの?」

「ちょっとね。今日は帰って来ないだろうから髪はアリスちゃんかアイちゃんにでもやって貰ってね。布団はまだ用意できてないから一緒に寝てね」

「わかった……」


 どこに行くつもりだ? まあいいか。今度聞こう。


「じゃあ行ってくるから仲良く待ってるのよ」

「わかったよ。いってらっしゃい」

「「いってきます」」


 俺はアリサと小鳥を見送り、部屋に戻って出した服を整理した。


「よし、OK! アイちゃんそっちは終わった?」

「うん終わったよ」


 もう7時か。お風呂に入らないとな。そしてアイちゃんに洗って貰わないと……


「ねえアイちゃん」

「なに?」

「お願いがあるんだけど……」

「ボクにできることならなんでも言ってよ」


 そうか。それは助かる。では遠慮なく……


「1人だとお風呂に入れないから一緒に入ってくれない?」

「え?」


 やっぱりそういう反応するよな。この年で1人でお風呂に入れないなんてあり得ないもんな。


「え、ちょっとそれは……アリスちゃんに頼んだら?」


 キモデブに「身体洗って!」って頼む女の子がどこにいるよ。


「いや、恥ずかしいし……お姉ちゃんなのに1人でお風呂に入れないなんて……

 しかもアイツ今日私を敵に回したし」


 別に初潮が羨ましいわけじゃないけど!

ただ、5年も差があるのにアリスに負けるのはイヤなだけだから!


「あっ、うん……わかったよ」

「ありがとう。じゃあ入ろ?」


 俺はアイちゃんの手を引いてお風呂に向かった。

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