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幼なじみを庇ったら幼なじみと親友の娘になりました  作者: ふきゆきのした
2章 銀髪幼女の生活 ~~中学生編~~
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第76話 ララたちとピクニック


 今日はココたちとピクニックに来ていた。ルーシーはモモ(とアリサ)のお世話をすると言ったので、家で待機。今日来たメンバーは俺とアリス、光ちゃん、ララ、ココ、ナナ、ロロ、ミミだ。アリスが来るのは珍しいな。ララが1番先頭に呼んだのは単純にリーダー格だから。


『主、こっちでぇせー』


 ココはまたルーシーみたいなことを……


「イリス、ココが呼んでるよ」


 おい、なに姉に向かって呼び捨てしてんだよ。いい度胸だな?


「イリスちゃん凄い反論しようとしてるけどさすがにその格好じゃ反論できないよ」


 俺はララの背中に乗って、だら~としていた。


「犬の背中に乗ろうなんて頭大丈夫?」


 まさかアリスにそんなことを言われる日が来ようとは……


「私ってめっちゃ軽いから大丈夫でしょ? 15kgしかないんだよ?

 ララたちの毛並みもモフモフでふわふわだから違和感もないし、しかも見た目が子供、中身は高校生の少年は普通に犬に乗ってたよ?」

「いや、それはそれ……ってイリス軽くない!?」

「呼び捨てするな」

「なら歩きなよ」

「それは無理」


 絶対転ぶに決まってんだろ? このキモデブ何もわかってないな。そんなのアリサ見てれば分かることだろ。

 そういえば啓介をみないな。アイツもう成仏したのか?


「じゃあここでゆっくりしよっか? ララ、いいよ。ありがとう」


 ララが座ると俺はララから降りた。


『主こっち!』


 ロロもはしゃいでるな。めっちゃ動き回ってる。


「ララはいいの?」

『はい、大丈夫です。マスターの幸せが私の幸せなので』


 もしかしてララは機械的な何かなのか? ついこの前まで主だったのにいきなりマスターとは……


『早くツッコミせんかい! っていうルルの真似をしてみただけ。遊んできまーす!』


 ララが1番ヤバい説が俺の中で浮上してきたんだが……


「ミミはおとなしいね」

「そうなんだ。あまり私から離れたくないみたいなの」

『はっはっはっはっ、本物のJCの胸。はっはっはっはっ……イリスたん!?』

「そ、そうなんだね……」


 啓介、お前ここに居たのか……随分ファンシーな姿になってんじゃねーか。お祝いにあとで吊るしてやるからな。


「イリスちゃんどうしたの?」

「なんでもないよ」

「イリス、餌はどこ?」


 アリス、調子乗ってんじゃねーよ。


「アリスちゃん、お姉さんを呼び捨てにするのはもうやめたら?」


 あ"っ? 別に呼び捨てにすりゃいいだろ?


「そ、そうだね……」


 なにチキってんだよ? さっさと呼び捨てにしてみろよ。そしたらお前の人生を終わらせてやるよ?


「謝って! 早く謝って!(ボソッ」

「……ごめんなさい。お姉ちゃん、許して?」


 ……はっ!? 可愛いと思ってしまった!? こんなキモデブを! くっ! 前世の習性(シスコン)が俺の邪魔を……


「はぁ、仕方ないなぁ……はい、餌とお皿」

「ありがとうお姉ちゃん♪(チョロいな)」

『『『『主チョロ過ぎ!』』』』

『イリスたんチョロい』


 なんでココたち全員にチョロいって言われるんだよ。ナナは俺を「主!」って言ったらダメじゃね? あと啓介は黙ってろ。


「はい、たくさんお食べ」

『『『『うんめーうんめーうんめー』』』』


 コイツら普段は無駄にペラペラしゃべる癖になんで急にアホになるんだよ。おいララ、お前だけは絶対演技だろ。マイハリセンで叩くぞ? でも犬を叩くと何か言われそうだから我慢しておこう。


『『『『うんめーうんめーうんめー』』』』


 無理だこれ、仕方ない、叩くか。


「お前ら急にアホになるなぁぁぁ!!!」

スパーンっ!

「痛っ!? お姉ちゃんなにすんの!?」

「いや、どうも手が勝手に動いちゃったみたいで……ごめんね♪」


 いやー前世の癖って怖いわー

 まあ、アリスにはさっき散々言われたし、まあいいか。


「じゃあ私たちも食べようか?」

「うんそうだね。アリス、お昼にするよ」

「はーい」



 30分後……



『『『『うんめーうんめーうんめー』』』』

「お前らいつまで食べてんだぁぁぁ!!!」

スパーンっ!

「痛っ!? なんでさっきから私ばっかり叩くの!」


 またアリスを叩いてしまった。でもアイツら30分も『うんめーうんめーうんめー』とか言いながら食べてるんだぞ?

 おまけにもう耳から離れないんだぞ!? 今も俺の耳に『うんめーうんめーうんめー』って幻聴が聞こえてくるんだが!?


『『『『ごちそうさまでした!』』』』

「イリスちゃん、これ持ってきたよ」


 光ちゃんがフリスビーを取り出して渡してきた。


「ちょっとやってみるね。……えいっ!」

『『『『うえーい!! ひゃほーー!!! いくぜいくぜいくぜ!』』』』


 声だけ聞くとコイツらマジでヤバい。もしこの声が聞こえなかったら普通の犬がフリスビー取りに行ってるだけにしか見えないのにな。……ん?


「ハチ、これを取ってくるのよ? それ!」

『どぅせいどぅせい! おらおらおらおら!!!』


 犬という動物はどうやらこんな奴ら(キチ◯イ)しか居ないようだ。


『取ってきたぜ!』

「よしよし、はいご褒美よ」


 あの主人はハチの正体を知らないんだな。なんて可哀想(しあわせ)な……


『『『『主もう1回!』』』』


 もう1回コイツらの気持ち悪い声聞かないと行けないのかよ。タブレットとヘッドフォンを繋いで曲流そ。


「取ってこい!」

『『『『※□◎△$♪×¥◯&%#!!!』』』』


 何か言ってるんだろうが、今の俺には聞こえない。今後ピクニックは無しだな。コイツらがヤバくなる。


「そろそろ帰らないと」

「そうだね。じゃあ帰ろう? ララ! 帰るからみんな連れてきて!」

『はい!』


 そして俺はココに乗って帰った。次はロロの番だな。


 その夜、俺はララたちの『『『『うんめーうんめーうんめー』』』』が脳内に無限ループしてあまり眠れなかった。

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