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幼なじみを庇ったら幼なじみと親友の娘になりました  作者: ふきゆきのした
2章 銀髪幼女の生活 ~~中学生編~~
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第66話 イリスちゃん、初めての○○


 熱が下がり、今日はアリサと小鳥と買い物に来ていた。アリスは友達と遊ぶらしい。


「イリスちゃん、本当にいるの?」

「小鳥はたまに酷いこと言うわね。私の時も同じこと言っていなかった?」

「そうだっけ? まあいいや。店員さーん」

「はい!」

シュタ!


 小鳥が店員さんを呼ぶと店員さんは機敏な動きで上から飛んできた。

 大丈夫、平常心だ。これぐらいでは何もツッコミなんてしない。


「サイズを測って上げて欲しいんですけど」

「はい、かしこまりました。ではこちらへ」


 店員さんはアリサを誘導しようとした。


「いえ、私じゃなくてこっちです……」

「あっ、妹さんの方でしたか。まだ早いと思いますけど……」


 アリサがめっちゃプルプルしていて受けるんですけど~!


「私はこの娘のお母さんです!」

「え? ……し、失礼しました!(この流れだとこの可愛い女の子は見た目の年齢じゃないと考え……)あれ? 合法幼女ちゃんですか?」

「合法幼女ちゃん言うな!」


 いきなり変なこと言うから素が少し出ちまったじゃねーか!


「合法幼女ちゃん?」

「アリサ、少しこっちに……ではよろしくお願いします」


 アリサは小鳥に誘拐されて行った。


「じゃあサイズ測りますね。こちらへどうぞ」


 俺は試着室に誘導された。


「じゃあ上だけ脱いで貰えますか?」


 まあ、脱がないと測れないか。

 俺はブレスレットをつけてコートを脱いで店員さんに持ってもらった。


「えっと、シャツまでは脱いでくれると……」

「ヒトが見てくるから恥ずかしい……」


 カーテン開けっ放しで測ろうとするなよ。俺にそんな趣味はないんだよ。


「もういっそのこと全部脱げば恥ずかしくないわよ! 私だって1度露出したらもうやめられない、とまらないってもんよ!」


 店員さんがヤバかった。なにがやめられない、とまらないだよ。お前は『かっぱかにせん』か!


「ほら、お姉さんに任せて全部脱いでおしまい!」

「やだ! もういい!」


 俺は諦めて上だけ脱いで店員さんに測ってもらった。


「うん、予想通りね。これぐらいならスポブラで十分、というよりブラすら要らないんだけど……まあ、女の子だからね。気になるよね? ちょっと待っててね」


 俺はカーテンを閉めて待っていると、店員さんが戻ってきたので、店員さんに教わりながら試着してみる。


「どうかな?」

「うん! ピッタリ! ありがとう!」


 その後、電話で小鳥を呼び寄せて同じやつをいくつか購入して、家に帰った。






「そうそう、明日から夏服だからちょっと着てみてよ」


 夏服もなかなか悪くないデザインだな。でも俺って着る必要あるのか?


「コート着るのに夏服って意味あるの?」

「それを言ったら制服なんて不要になるから言っちゃだめよ」

「じゃあ制服なんて要らないじゃん……」

「ほら、そんなことは置いといて早く着替えなさい」


 俺は夏服に着替えさせられた。


「こんなに可愛い(似合ってるとは言っていない)のにコートで隠れちゃうなんて残念ね」


 絶対違う意味の『可愛い』だろ。だぼだぼで肩が見えるからエロいね。っていう意味だろ!


「ねえイリスちゃん、折角だからいろんな服着てみない?」

「いや」

「着てみない?」

「いや!」

「着ないとどうなるかわかるかな?」


 お、おう……逃げられない……


「……はい」

「はい、じゃあまずはこれね」


 メイド服……なんでそんなもの持ってんだよ。




 衣装チェンジ中……




「恥ずかしい……」

「可愛い! 可愛いよ!」

カシャシャシャシャシャシャシャシャ!


 めっちゃ連写してくるぅぅぅぅ!!! ……はっ! 窓から誰かが覗いてるような!


「「あっ」」


 光ちゃんと月美ちゃんがいた……





「イリスちゃん、可愛いよ!」

「みないで……」

「姿も可愛いのに仕草も最高! 本当に!」

「「「幼女って最高だよね!」」」


 息を合わせて言うな!


「じゃあ次はこれ着てよ!」


 出てきたのはスクミズ……


「二人とも暑いんじゃない? そろそろ帰ったら?」

「「私たちにはイリスちゃんの黒歴史を見届ける義務がある!」」

ガンっ!


 俺は二人をおぼんで叩いた。


「そんな義務はないっ!」

「いまのは痛かった……」


 だいたい黒歴史ってわかってるなら止めろよ! なに呑気に見届けてるんだよ!


「イリスちゃん、こっちはどう?」


 小鳥が出してきたのはどこかの将棋のアニメで出てくる幼女の服と白い帽子だった。


「まあこれなら……」




 衣装チェンジ中……




「「「普通の幼女だ!」」」

「感想が酷い!」

「冗談だよ。あいちゃん可愛いよ。ほら、『ししょー』って読んで!!」

「あいちゃんってだれ!? というか何の『ししょー』!?」


 いきなり違うヒトの名前を出すな!


「次はあえてボーイッシュに……」


 まあ、それぐらいならいいだろう。



 衣装チェンジ中……



「「「かわいーーっ!!!」」」


 訂正、やっぱり全然よろしくない。何がボーイッシュだよ。ただショートパンツに白いパーカー着て、帽子被っただけじゃねーか。全然ボーイッシュじゃないんだが!


「次はやっぱりこれよね」

「うんうん」

「これしかないね」


 ちょっと待て、その衣装だけは……


「着替えさせてあげる!」

「いやああああああああああっ!!!」


 激しく抵抗しました。けど、それは無意味なことだった……



 衣装(強制)チェンジ中……



「やっぱり似合ってるよ! 私の目に狂いはなかった!」

「はぁはぁ……」


 何が「狂いはなかった!」だよ。こんな幼稚園児の服着せやがって! もう動けないぞ。


「さすが合法幼女ちゃん!」

「合法幼女ちゃん言うな!」

「はい、じゃあこの旗を持ってね」


 なんだこれ? 通行止め? なんでこんなものを……


「はい、帽子」

「おい、なんでその帽子にマジックペンで血小板って書いてるんだよ」

「口調が悪いわよ? 悪い子にはお仕置きが必要みたいね」


 何もしてないはずなのにしょっちゅうお仕置きされてる気がするのはなぜだろうか……


「「「はい、スクミズ」」」

「いやああああああああああっ!!!」


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