第58話 オカルト部活動 ~~銀髪紫目幼女のイタズラ編~~
あれから数時間学校で待機。
今は夕飯を購買が閉まる前に部室の扉を破壊し、購買に駆け込んで、赤色の狐のカップ麺とあさりの味噌汁をメル◯イで決済し、部室の秘密道具でお湯を沸かし、5分待ったところで食べるところの1分前だ。
「ガスコンロなんて使って大丈夫なんですか?」
「ああ、大丈夫。火災報知器なんて壊して……壊れてるからな」
今壊してるって言いかけたな。わざと破壊したのか。
「さて、食べるとするか」
「「「いただきます」」」
まさか部室でカップ麺を食べる日が来るとは思わなかった……うん、おいしい。安定の味だ。
「そんなに一気に飲んで大丈夫か?」
「平気、むしろこれぐらいイッキ当たり前ですよ。先輩も早くイッキしてくださいよ」
「いや無茶言わないで!? 智也だって無理だから!」
ん? ちょっと何を言ってるのかわからないなー
「お前これぐらいイッキしろよ」
「お前出来るのかよ!? って! お前お湯じゃないじゃねーか! 水でカップ麺かよ!」
「結構いけるんだが……お前もどうだ?」
「いらんわ! 月美ちゃんのだったら欲しかったな!」
「それな!」
何故かわからないけど、君たちのすい臓を殴りたい。
たぶん月美ちゃんの成長速度に嫉妬してるんだと思う。俺なんて未だに幼女なのに月美ちゃんのあの胸はズルい……少しだけでもいいから欲しい……せめてAは欲しい……
確かに俺は元男だが、これでも今は立派な女の子だ。俺だって自分の成長について悩むことぐらいあるさ。
「何を考えてるのかわからないけど、早く食べないと麺が伸びるわよ?」
「そうだった……」
俺は麺を食べ、メインの油揚げを食べた。この油揚げが最高なのだ。その後、あさりの貝を取り出し、食べたところでお汁は……イッキ飲み!!!
「イリスちゃん火傷するぞ!?」
「これぐらい余裕ですよ。ほら、日向先輩も」
俺は日向先輩にしじみの味噌汁を飲ませる。
「熱っ!? ヤメロっ!!」
「ほら飲めたじゃないですか。まだ残ってますよ?」
「お前怖いからヤメロ! 殺す気か!」
別に死にやしねーよ。ちょっと火傷するぐらいだろ。
「日向さっさと食べなさいよ」
「なんで!? というかみんな食べ終わってる!?」
日向先輩が変なことしてる間にみんな食べ終えてるんだからイッキしろよ。
数分後……
「それじゃあ行きますか、校舎も広いから二人組で移動だ。ペアはどうする? 女子二人というのもアレだろ?」
「じゃあ私たちはここで待ってるから二人で行って来なさい」
「男二人で何が楽しいんだ!」
もし俺が日向先輩側だったら同じことを言っただろう。
「なら全員バラバラでいいんじゃないか?」
それは困る! 幽霊が怖い訳じゃないんだが、困る!
「それだとイリスちゃんの体力が持たないだろ」
そうだよ! 体力が持たないんだよ!
「なら私がイリスちゃんを連れて行くわ。じゃあ私たちは部室を調べるからお前たちは残りを調べなさい」
「それ意味ないやつ!!」
いいから行って来いよ。
「イリスちゃんの目が冷たい! わかったよ……智也、行くぞ」
「はいはい」
日向先輩と藤木先輩は部室を出ていった。
「さて、驚かせますか」
「そう、好きになさい」
部長の許可が降りたので、俺はコートを脱いで、ブレスレットを付けてカラコンをつける。髪はいつもの俺の印象を残さないようにブレザーの中に入れてマフラーを巻き、髪が短く見えるようにし、髪に鈴を付けて準備完了。
「大分印象変わるわね……紫色の瞳ね……どこかでウワサを聞いたような気がするわ。確か、銀髪紫目の幼女が20年ぐらい前に別の中学校に現れ、多くのロリコンを排出して突然と消え去ったそうよ」
完全にヤバいやつじゃねーか。ロリコンを量産するなよ!
「ついでに言うとその数年後に今度は白い髪に赤い目を持った吸血鬼みたいな少女が再びロリコンを排出させたそうよ。そしてそのまま行方不明になったらしいわ」
……葉姉が頭に出てきたのは何故だろうか? というかそれ葉姉じゃないか?
「まあいいや、いってきます」
「いってらっしゃい」
さて、まずは探さないとな……いや、体力も無いからあえて場所を絞って待機してるか。そうなると本校舎の中央階段だな。あそこなら階段も大きいし、後ろがガラス張りになってるから逆光で俺の姿が見えにくいからな。
俺は本校舎の中央階段の1階と2階の踊り場で待機することにした。
「はぁ……まさか1人で来るとは……音色のやつなら居そうなんだが全然姿見えないし……」
そんなやつも居たな。でも先帰るってメール来てたぞ。
「さて、ここなら誰も居ないし夜の学校でやることと言ったら……」
日向先輩何処に行くんだ? 少し追いかけてみるか。
「ふへへ……」
気持ち悪い声出しやがって……どこに行くつもりだ? でもこっちって確か女子更衣室しかないはず……先回りして階段で待機してるか。
しゃりん……
「え? ……気のせいか」
あぶねー……まさか髪に付けてる鈴が鳴るとか思わなかった……早く移動しよ……
「この機会しかないもんな。いざ、未知なる世界へ!」
日向先輩が扉を開けようとしたタイミングでわざと鈴を鳴らしながら階段を降りる。
しゃりん……しゃりん……
「え? 鈴の音?」
しゃりん……しゃりん……
「(こっちに近づいて来てる!? 智也か? いや、智也なら鈴なんて持ち歩かない。音色も鈴なんて持ち歩く柄じゃない、イリスちゃんも部長と一緒に部室で待ってるはず! なら誰だ!?)」
イリスちゃんでーす! 心の声、微妙に漏れてますよ?
「イリスちゃん? いや、コート着てない……」
まあ、ブレスレットの存在は教えてないからな。俺の部屋にも入ってるし俺だと疑うことはないだろう。
「お前は誰なんだよ!」
「お……ガ……マ……」
「いま……なんて言った……? 俺はおかまじゃねーぞ」
『お前はガッチャ◯ン』って言った。おかまなんて言ってない。
俺は少しずつ日向先輩に近づいて行く。
「お……チ……コ……ち……い」
「来るなーーッ!!! そして俺の相棒は小さくなーい!!!」
日向先輩は逃げていった。
いまなんて聞こえたんだ? 『お前のチアコスに価値ない』って言ったんだが……まあいいや、部室前で待機してるか。
次回 アー◯製薬の商品が大活躍!




