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幼なじみを庇ったら幼なじみと親友の娘になりました  作者: ふきゆきのした
1章 銀髪幼女の生活 ~~小学生編~~
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番外編 第10話 イリスのタイムスリップ!4


 目を覚ますとアリサが横で寝ていた。

 アリサが横にいると今までのが夢で病院で目を覚ましたのかと思ってしまう。


「そんな訳ないか……」


 あれ? コートは……そうだったもう必要ないんだったな。今日もまたやってしまった……

 ふと時計が目に入った。


「……1時?」


 まだ夜なのか? 

 少しカーテンを開けてみると、日光ががっつり出ていた。


「……夢かな? もう少し寝よ」


 俺は再び眠りについた。







ガチャ!

「「いい加減起きろーーっ!!!」」

「「……ふにゃ?」」


 琴道と将吾? なんでここに?


「……はっ! 今何時!?」

「午後6時だ! 寝すぎなんだよ!」


 なんだ午前6時か……


「「まだ太陽出てないじゃん」」

「「沈んだんだよ!! 早く支度しろ!」」


 それから急いで準備を済ませた。戸締まりは琴道と将吾が全てやった。じゃないと閉め忘れがあるからだ。


「メイドさん……」

「やっぱり幼女はこれじゃないとな。金を払ってやったんだから脱ぐなよ?」


 おのれ……琴道……どうしても着させたい気持ちは分かるが、自分が着るとなると嫌なんだよ……


「はい、カチューシャ。お姉ちゃんもメイドさんで恥ずかしいんだから我慢してね」


 アリサにカチューシャをつけられた。

 お前もメイド服かよ! 去年の文化祭のやつか! お前それで学校まで行くつもりか?


「うん、可愛いよ! ご主人様って言ってよ!」


 アリサはデジカメを取り出していた。

 ……これは言わないといけないやつか。くそっ! もうどうにでもなれ!


「ご、ごちゅじんしゃま!」


 噛んだ……言うだけでも恥ずかしいのにさらに恥ずかしいんだが……



「「「超可愛い!!!」」」

パシャパシャっ!

「その仕草は反則だよ!」

パシャパシャっ!


 それから30分間写真を撮られ続けた。



「よし! 鍵オッケー! 出発!」


 やっと解放された……でも目立つ! ネオンから帰る人たちがずっと見てくるんだが!


「やっぱ目立つよね? でも可愛いから仕方ないね。昨日もたくさん見られてたし」


 目立つのは仕方ないとして、メイド服で外に出るというのは黒歴史を公開してるみたいで嫌だ。いや、実際現在進行形で黒歴史公開中なんだけどさ……


「じゃあこれ持って歩きな」


 将吾から渡されたのは『おぼん』だった。


「……ありがとう」


 これがあれば一応服を隠せる……

 俺はおぼんを抱きしめてアリサの後ろに隠れながら歩いた。


「その姿……反則だな……」

「え?」


 何が? そんなにおかしいか?


「「(アリサがメイド長でイリスちゃんが恥ずかしがりやさんだけど、アリサに見習いメイドをさせられてるイメージだな……)」」

「きゃ!」

バタンッ!


 アリサが転んだ!? このヒトでなし!!


「「(訂正、メイド長じゃなくて駄メイドだったな)」」


 おっと、あぶねーアリサで転ぶ所だった……


「うわっ!」

「痛っ!」


 アリサの足を踏んでバランスが!


「おっととと……きゃあ!」

「ぐえっ!!」


 結局バランス崩して転んだし……まあ、アリサが下敷きになったおかげで助かった。


「ははは……イリス、なかなかやるわね……見事だったわ……」

ガクッ

「「アリサーーっ!!!」」


 やはり茶番は忘れないんだな。


「……冗談だから早く退いて」


 ……あっ、すっかり忘れてた。


「よいしょ、こっちの方が歩く速度合わせなくていいし、転ぶといけないからこれで運ぶか」


 俺は琴道に抱っこされた。……それよりも


「スカート、シワがつく」

「わ、悪い……これでいいか?(女の子って意外とめんどくさいな……)」

「(こくり)」


 ……無意識にスカートのシワが気になる当たりだいぶ女の子になってきたな。

 男の時とかシワなんて気にもしなかったぐらいだしな。とりあえず着られればいい……みたいな性格だったな。


「ほら、着いたぞ。とりあえず部室行くか」

「そうだな」

「ちょっと私お手洗い行ってくるから先に行ってて」


 という訳でアリサと別れて部室に移動。そして琴道は部室前で俺をおろした。


「ちーす……悠司だけか」

「朱音はこれないらしいぜ?」


 よし、厄介な奴消えたな。アイツ初回以降の登場回数0回だな。今後登場できるのか?


「…………」

「…………」


 悠司と目が合った……コイツいつまで見つめてくるんだよ……まあ、こういう時は先に何かした方が負けだからな。俺も見つめ続けてやるか。



 5分後……



「……アリサ縮んでメイドになったのか?」

「ようやく口を開いたな」


 ここでアリサ産んだのか? という質問じゃない辺りかなり変わってるよな。


「「いや、アリサの娘だ」」

「娘!?」

ガンっ!

「そんな訳ないでしょ!」

「「うっ!」」

バタンッ! 


 アリサが後ろから琴道と将吾の頭を『おぼん』で叩くと、琴道と将吾は泡を吹いて気絶した。

 ……ガチじゃん。アリサスゲーな。


「琴道! 将吾! おい、どういうことだよ! なんでアリサが二人居るんだよ!」

「二人な訳ないでしょ!」

ガンっ!

「なん……だと……」

バタンッ!


 悠司も倒れた。次の犠牲者は俺か! ヤバいヤられる……


「イリス? どうしたの?」


 あっ、これ終わったな……


ばたんっ!

「イリス!? しっかりして!」


 そして、その場に立つものは誰も居なかったのであった。

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