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幼なじみを庇ったら幼なじみと親友の娘になりました  作者: ふきゆきのした
1章 銀髪幼女の生活 ~~小学生編~~
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番外編 第9話 イリスのタイムスリップ! 3

 クリスマス 今年も私は クリボッチ


           ふきゆきのした 心の俳句


 俺はアリサに起こされ、アリサのお古に着替えた後、朝食を食べ終えて色々と準備をしたのちに家を出た。


「スカート……」

「本当にごめんね。私こういう服しか持ってなくて……」


 ノーパンなのにワンピースはふざけてるだろ。


「すぐ近くにネオンが合ったのが救いね」


 ネオン(改装前)に入ったら真っ先に白いパンツを購入し、トイレで履いた。

 その後、複数枚のパンツを選ぶことになった。ここまでで何も起きなかったことを考えると今後絶対何か起きると予測できる。恐らくお金がもうないか、携帯を忘れたが妥当だろう。


「あっ、お金がない……」


 思ったそばから……


「琴道たちに持って来て貰おう。……携帯もない」


 両方かよ!? せめて片方ぐらい持ってこい!


「仕方ない、取りに戻ろう」


 もうパンツ履いてるし、まあいいだろう。


ガッ!

「きゃ!」


 こっちに倒れてくるなぁー。やべーこの距離は回避できねー


ドサッ!


 そこは琴道か将吾がアリサの手を引っ張る所だろ! なんで普通に倒れるんだよ!


「ごめんね! 大丈夫!?」

「うん……でも周りの人はママのパンツで喜んでるよ?」

「ーーーっ!?」


 その瞬間俺の視界からアリサが消えた。

 気持ちはわかるが俺を置いて逃げるな!


「アリサのやつ置いて行きやがった……大丈夫か? とりあえず家に帰るか?」


 琴道さんよ……居たなら転ぶところを防げよ。


「(こくり)」

「じゃあ行くか」


 歩き始めた時に俺は躓いてしまった。


「きゃ!?」

「おっと! ……本当にアリサの娘なんだな」

「うるさい……」


 久しぶりにうるさいって言ったな……今までは余裕がなかったからか?

 その後、家に帰る前に俺の弱点を使って下着類、服及び靴を琴道に買わせてから帰った。昔の俺ってこんなに金持ってたのか……


「俺の貯金してきた小遣いが全部……アリサめ……」


 どうせお前がその貯金を使うことはねーよ。


「(ニヤリ)」

「お前今バカにしたろ! 未来でも俺のことバカにしてるのか!」


 お前は未来にはいねーよ。


「……その顔はなんだよ。まさか死んだのか! 俺生きてないのか!? だからお前の父親将吾なんだな!?」


 はい、正解。本当に察しがいいですねー


「早く帰ろ!」

「無視するな!」


 結局この話は流れた。理由はアリサが俺を忘れたことを思い出してネオンに戻ってきて、琴道が説教を始めたからだ。

 そして家に帰ったら、アリサはお金を奪われ……


「お兄ちゃんママを虐めないで!」

「はぁ、もういい。どうせ使い道なんてないしな」


 ……ることはなかった。


「将吾はどうしたの?」

「ああ、明日の準備するってよ。お前コイツどうするんだ?」


 明日? 準備?


「連れて行くしかないかな? お母さん明日から仕事で3日間居ないんだ……」

「そうか。じゃあ1人分増やして置かないとな」


 明日何するんだ?


「イリス、明日お姉ちゃんたちと星を見に行こっか」


 ……理解した。今日は俺たち高校生活最後の天体観測の日だ。なぜ最後か分かったかというとアリサの部屋のカーテンだ。アリサの部屋のカーテンは3年生になると緑色に変わるので、高3だとわかった。


「小鳥は今年来れるかな?」

「……無理だな」


 その通りだな。理由については第4話参照だが、別に何をしてるか俺は知らない。ただ水の音がしただけだ。女の人の声は英語の発音を確認してただけだろ。つまり何もやましくない。


「どうして?」

「普通に考えれば分かるだろ。しかも今年はコイツも連れて行くんだろ? 小鳥はめんどくさがって来ないだろ」

「うんそうだね……じゃあそろそろ夕飯作らないとね。琴道も食べて行くでしょ?」


 夕飯を作る? お湯を沸かすの間違いだろ?


「どうせまたカップ麺だろ? ちゃんとしたやつ作れ……る訳ないか」

「うっさい! どうせ指切るだけですよーだ!」

「「はい、そうですね」」

「イリス!?」

「アリサ、お疲れさま」


 いや、こればかりはカバー出来ないな。この時期のアリサは料理なんてしなかったもんな。今も時々カップ麺だが……

 好き嫌いも多いからメニューにも困るんだろうな。


「じゃあ作ってくるからイリスをお願いね」


 アリサはやかんに水を淹れ始めた。


「見ろ、あれがお前のママの昔の姿だぞ」

「熱っ!?」


 アリサのやつお湯を沸かしてる途中のやかんに触れたな。


「大丈夫、大して変わらない。むしろ同じ」

「はぁ……そういえば小鳥たちには会ってるのか?」

「うん、小鳥お姉ちゃんは凄い優しいよ。よく面倒見てもらってるし、今は保健室のおばさんだよ」


 琴道の顔が作画崩壊か? と思うぐらいにまでおかしくなっていた。かなり面白い。


「ぷっ! 琴道なにその顔! あはははっ!!」

「な、なんでもねー!!! それで朱音は……どうでもいいや、悠司は?」


 そうだな。朱音はどうでもいいし、俺は知らないな。


「担任の先生」

「……終わったな。お前のクラス破滅だ」


 全く同意見だ。さすが俺だ。考えることが同じだ。


「アリサと将吾は?」

「いちゃいちゃラブラブ性活を送ってる。ちなみにパパの職業はお医者さん」

「医者!?」


 驚くよな。あの将吾が医者とか誰が思うんだよ……


「啓介と俺は?」

「…………」

「おい、露骨に目を逸らすな。まさか本当に死んだのか!? っていうか啓介は!?」

「気づいたら死んでた」

「気づいたら!? 啓介の扱い軽いな!!」

「しっ!」


 いきなり大声を出した琴道の口をふさいだ。


「どうしたの? 啓介がどうかした?」

「ああ、いやなんでもない。気にするな」

「ばか……」

「この会話がまるで恋人のように感じたのは気のせいか?」


 …………気のせいじゃないな。俺も今思った。


「よし、あと5分! ねえ、何話してるの?」

「ああ、アリサがアホだなっていう話だ」

「なんでそんな話するの!? やめてよ!」


 この後、3人で夕飯(カップ麺)を食べて、野菜ジュースを飲み、アリサとお風呂に入り寝た。



 中学生編の中盤から『焼き鮭教団』と『焼き鮭教徒』が少しずつ登場するので『焼き鮭教徒』をタグにつけて置きました。

 ちなみに現在の焼き鮭教団信仰者数はイリスちゃんだけです。

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