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幼なじみを庇ったら幼なじみと親友の娘になりました  作者: ふきゆきのした
3章 銀髪幼女の生活 ~~高校生編~~
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第122話 イリスちゃんの学生生活 2


 体育でアイちゃんをフルボッコにしてからお昼休みとなった。


「手を合わせてください! いただきます!」

「「「いただきます!」」」


 ここ本当に高校だよな? 小学校じゃないよな?


「あっ、小林がまた焼き鮭を」

「「!?」」


 アイちゃんと二人で蒼真くんの弁当箱を見る。すると焼き鮭が入っていた。


「……わかったよ。ほらあげるよ」


 別に何も言ってないけど、ありがとう。


「「焼き鮭教徒最高! ばんざーい!」」


 やはり焼き鮭は嗜好だ。これがあればこの世の人類は生きることができる。


「あっ、これあげる!」

『おい、俺この展開最近見たぞ』


 そんな失礼な! 俺だってきちんとお礼ぐらいするさ! ちなみにあげたのはシュウマイです。


『結局お前の嫌いなものじゃねーか!』

「イリスちゃんありがとう」


 でも蒼真くんも喜んでるし、いいだろ? この前のは完全に野菜だったからアウトなだけで今回はお肉だからな。


 そして午後の授業となり、家庭科の時間。


「イリスちゃんとアイちゃんを喜ばせるためにぬいぐるみを作りましょう!」

「「「イエッサー!!」」」


 このクラス全体がルーシーに汚染されてきてるような気がする。ルーシーって何か異常な菌やウイルスを持っているのか?


「いやボクは別に……」

「「「先生できました!!」」」

「早くないっ!?」

「「「イリスちゃん、ここに置いておくね!」」」


 クラスメイトたちは教卓の横にある『幼女ちゃんにプレゼントするぬいぐるみ箱(幅33cm 奥行き25.5cm 高さ17cm)』に入れていく。


 この箱は悠司が作ったものでそこに入れたぬいぐるみのうち、俺が気に入ったものだけを取っていき、残ったものは本人に返却という形なのだが、最近クラスメイトたちの裁縫技術の成長が半端ない。どれも魅力的で心が惹かれてしまう。


 でも全部持って帰ると小鳥に怒られるのでこの中から選べるのは3個が限界である。はっきり言ってコイツらもうこの道で食っていけると思うぐらいにまで上手い。

 ……そろそろ取りに行ってもいいかな?


「どれにしようかな? ……あっ、このパンダさんかわいい」


 教室のどこからか「よしっ!」という声が聞こえたけど、いつものことだから無視。あっ、この白いクジラもかわいい。


『もう幼稚園に通えば?』


 ロリコンドリアは黙ってろ。どうせ幼女たちがお前に集るのを期待してるだけだろ?


『ぎ、ギクッ! そ、そんなことないぞぞぞ!』


 あるじゃん。やっぱり変態さんなんだね。


『その言葉、今のワシにはご褒美じゃ』


 よし、今すぐ消えろ。消えないなら葉姉に突き出す。


『それはそれでご褒美……いいや! なんてツラいんだ! ザンネンダナー、イリスチャンカラハナレルノチョーツライナー』


 残念だよミトコン。この手はあまり使いたくなかったけど、チート神の力をお借りしよう。というわけで詠唱開始。


 全辰の空に在りて、全知全能を司る神よ! 今こそ全世界の神々を束ね、その威光を示せ!

 天地神明を統べよ! 最高チート神! 極神聖コトーリー!


「誰が最高チート神よ!!」


 そりゃ小鳥様じゃないの? 授業中なのに勝手に教室に入ってきてるしさ。


 まあとりあえず小鳥様! ロリコンドリアをやっちまってくだせー!!


「まったく……よいしょ」

『……え?』

「失礼しましたー」


 小鳥様は俺の影からロリコンドリアを取り出して教室から出ていった。


「「「「…………」」」」


 小鳥様マジチートっす!! ロリコンドリアを俺の影から取り出せるなんて!


「次チートって言ったらわかるよね?」

「あっ、このカワウソかわいい!!」


 さて、今回はこの3つにするか。

 俺は3つのぬいぐるみを持って席に戻るとぬいぐるみを回収されなかったクラスメイトたちが自分のぬいぐるみを回収して、どこが悪かったのかをレポートにまとめていた。


 こういう時だけ大学生みたいな行動をするな! お前ら絶対明日までの化学のレポート終わってないだろ!


「なあ、明日の化学のレポートやった?」

「明日やるわー」

「だよねー」


 ほらやってなかったよ! っていうか今日やれよ! なんで明日なんだよ!?


 それから家庭科の授業が終了して保健の授業の時間。やって来るのは体育の先生。


「イリスちゃん、ちょーとお外で遊んでてくれるかな?」

「え?」


 何故かララと一緒に追い出された。


『保健室行きます?』

「とうぜん」


 俺はララに乗って保健室に行ったら、小鳥がベッドの上でゴロゴロしていた。


「なにしてんのよ?」

「いやそれこっちのセリフ。仕事しなよ」

「それなら終わった。帰りたいなー」


 じゃあ帰れば? どうせお前仕事しないだろ? ……そういえばロリコンドリアは?


「そこ」


 小鳥の指さした方にミトコンが地面に寝そべっていた。


「し、死んでる……!?」

「生きてるわよ……たぶん」


 そこは殺して置けよ。またベトベトにされるだろ。


『おい』


 その後、ミトコンドリアが復活して俺の影に逃げてきた。そして俺は小鳥と同じベッドで横になって、残りの授業時間を睡眠で終わらせた。

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