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幼なじみを庇ったら幼なじみと親友の娘になりました  作者: ふきゆきのした
3章 銀髪幼女の生活 ~~高校生編~~
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第106話 幼女はやがて本当の幼女になる


 あれから数日が経って明日からはゴールデンウィークとなる。ゴールデンウィーク中は学校が休みで登校日はない。


「えー、2泊3日の天体観測じゃが、思ったよりも楽しめそうじゃから日付は明日からの4泊5日に変更することになった」


 増やし過ぎだろ。ゴールデンウィークで青春してんじゃねーよ。夏休みで青春しろよ。定番だろ。


「宿泊ホテルはランゲルハンス島にあるホテルインスリンじゃ。部屋は2部屋あるから想像通りでいいじゃろ」


 つまり部長と日向先輩、俺とアイちゃんとシノバさんということか?


「付き添いの先生は?」

「千田先生が来てくれるぞ? ウチの顧問じゃからな」


 やっぱりアイツかよ。いつの間に顧問になったんだ……部活に来てるの1度も見たことないぞ。


「では明日の朝9時に駅前集合じゃ。それより前でも大丈夫じゃが幼稚園児が二人いるし、片方ボッチじゃから仕方ないじゃろ」


 幼稚園児じゃないもん……それにボッチじゃないし、ボッチ関係ないし。


「おいそこの幼女が今にも泣きそうなんだが……」

「幼女じゃないもん! これでもこーこーせいだもん! もう大人と同じだもん!」

「(そのセリフが子供っぽいんだよな……おまけにその身長じゃ大人は無理があるよな)」


 せめて何か言ってよ! なんでみんなして黙ってるんだよ!




 翌日……


 ルーシーたちは当然お留守番なのでいるのはミトコンドリアのみだが、ミトコンは基本的に影で俺の魔力(仮)を奪ってるので出てくることはない。出てくるのは俺が精神的もしくは生物的に危なくなった場合か、呼んだ場合のみ。というわけで……


「ミトコンくん、お願い」

『自分で歩け』

「「イリスちゃんにそんな体力はないよ」」


 千田親子のそのセリフが地味に傷つくな……


「その通りだよ!」

『お前、まさか旅行中ずっと俺の背中に?』

「とうぜん! そのために影で魔力(笑)を与えてるんだから!」

『お前それを取り引きに出すのは卑怯だぞ……』


 え? どこが? 何もしないで人の魔力(お金)を吸い続けてるやつの方が卑怯だと思うぞ?


『そのルビはやめろ! 魔力とお金を一緒にするな! まるで俺がニートみたいじゃねーか!』

「じゃあ働いてくれるよね?」

『……今回だけだぞ』


 へっ、勝った……!


『(負けた……)』


 ということでミトコンに乗って駅前の手前まで移動してミトコンを影にしまって集合場所に向かった。


「きゃっ!?」

ばたんっ!


 ミトコンドリアから降りて自分の足で歩き始めるも5歩も歩かないうちに転んだ。


「イリスちゃんはやっぱり抱っこ必要ね」

「うるさい……」

「じゃあいらないの?」

「お願いします小鳥様。抱っこしてください」

「仕方ないわね?」


 俺は小鳥に抱っこされて駅前まで移動した。荷物はリュックに全て入れていて、そのリュックはミトコンが背負っているので俺の影の中にある。……意外とミトコンって便利だな。


『お前俺を空間魔法扱いするのやめろ……』

「なんで聞こえてるのさ」

『影の中にいるときはお前の思考が聞こえてくるんだよ』


 なにそれ……やっぱりミトコンってクソゴミだわ。


『こっちだって聞きたくねーよ! 誰がお前みたいな幼女の思考を聞きたがるんだよ!』


 全国の幼女趣味の方々。


『それは……まあ、そうだな。でも俺はもっとナイスバディなお姉さんにしか興味ねーから』


 なっ!? お前まさか寝返った(巨乳派になった)な!? ずっと仲間だと信じてたのに!


『お前みたいなロリコンと一緒にするな!』


 ロリコンの何が悪い! ロリコンはいつだってかわいらしい女の子が大好きなんだよ! ロリコンは正しい! ロリコンは正義だ!


『幼女が発していいセリフじゃないな』


 幼女じゃないもん!


『お前幼女って言われると急に幼女らしくなるな』


 そんなわけないもん! どこが幼女らしいの!?


『そういうところだよ。心もだいぶ幼女になってきたじゃねーか。そのうち本当に幼女になるんじゃないのか?』


 少し黙ってて! この害虫が!


『ありがとうございます!』


 コイツやっぱりロリコンで安心した。巨乳派とか嘘だったんだな。

 ……ロリコンで安心って何かおかしいような気がする。


「イリスちゃんおはよう」

「おはようございます。日向先輩。その他民衆は?」

「シノっちと雪は民衆扱いかよ。あの二人ならトイレだ。お前も行くなら行っとけ」


 漏らしてもオムツだから大丈夫。漏らしたら小鳥様にオムツを代えてもらう。


『お前いま何歳だよ』


 3歳!


『まあ、幼児だし仕方ないな。涙、拭いてやろうか?』


 大丈夫だから余計な気を遣わないで。虚しくなるから。


『お、おう……』


 それからシノバさんと部長がやってきたので電車に乗って船のある駅まで移動することに。







 無料で通れちゃったよ。改札口で子供料金すら払わないで無料で通れちゃったよ……


『ど、どんまい……』


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