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幼なじみを庇ったら幼なじみと親友の娘になりました  作者: ふきゆきのした
2章 銀髪幼女の生活 ~~中学生編~~
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第88話 イリスちゃんの初めての修学旅行 2


 少し寝すぎたかな?


「イリスちゃん、夕飯の時間だよ」

「うん分かった」


 俺はアイちゃんと夕飯の会場に向かった。


「イリスちゃん、野菜も取らないとダメだよ?」

「アイちゃん、バイキングって何のためにあるか知ってる? 嫌いなものな多い人が好きなものだけを取るためにあるんだよ?」

「そんなわけないと思うよ」


 やれやれ、これだからドウテ……素人は。俺やアリサを見習えよ。バイキングの時は必ず野菜が置いてあるゾーンとかガン無視だぞ。


「イリスちゃんのはこれよ」


 小鳥が俺に栄養バランスの良さそうな食事をプレートにのせて出してきた。


「なんで?」

「あっ、セロリよりもブロッコリーの方が良かった?」


 そんな話は一切してないんだがな。黙って戻してこい。


「いらないです」

「じゃあ食べようか? はい、あーん」


 ヒトの話を聞けよ!


「スキアリっ!」


 俺は小鳥に野菜をぶちこまれた。


ばたんっ!

「……あれ?」








 またベッドの上かよ。ゲームオーバーしたわけじゃないんだからやめろよ。


「イリスちゃん起きた?」

「アイちゃん……お風呂」

「ボクに頼まないでよ……でももうすぐ寝る時間だろうし、仕方ないから洗ってあげるよ」


 そこは「はい喜んで!」ぐらいの勢いでのって欲しかったな。まあ、それはそれで引くな。


「余計なこと考えてないで早く服脱いでよ」

「アイちゃんのえっち」

「煩いな! ボクだって早く寝たいの! 誰のせいで起きてると思ってるの!」


 はい、すいませんでした。

 それからブレスレットを付けてアイちゃんに洗ってもらい、アイちゃんと寝た。

 そういえばアイちゃんはブレスレットについて何も言わなかったな。



 翌朝……



「イリスちゃん、アイちゃん、もう朝食の時間だよ? 二人とも? 入るわよ……って寝てるわね。二人して可愛いね。起きたら連絡するように紙を置いて置きましょう」



 数時間後……



 ……ん? いま何時? 

 俺は時計を見ると12時という表記が……


「寝坊してる!? アイちゃん起きて! アイちゃん!」


 昨日あれだけ寝たのにこんなに寝るなんて普通あるかよ!


「ん? イリスちゃんどうしたの?」

「寝坊だよ! もう12時だから早く準備して!」


 俺は制服を取り出して急いで着替え、歯磨きをして髪をとかして身だしなみを整え、アイちゃんと部屋を出る。小鳥の手紙通り、タブレットで連絡すると『あと二時間ぐらいで金閣寺だからそこ集合ね』とメールが届いた。1度部屋に来たなら起こして欲しかった。


「これ美味しいね」

「イリスちゃん、もう少し急いで食べたら?」

「いやもう遅刻してるし、少し遅れる程度関係ないと思って……」

「早くしないとバス間に合わないよ」

「えー」


 またバスかよ。アイちゃんはなんで俺が昨日清水の舞台から飛び降りたか知らないのか?

 いや、正確には飛び落ちたか。もう小鳥とは高いところにいかない。マジで死ぬかと思った。

 それから酔い止めを飲んでバスに乗り、金閣寺に向かった。


「うぷっ……」

「イリスちゃんごめん」


 なんでこんなに三半規管が弱いんだよ。アリサも将吾もそこまで弱くなかっただろ。


「あっ、イリスちゃん、アイちゃん! 大丈夫……そうには見えないね」

「光ちゃん……」

「少し自由時間を取るからゆっくりしてていいよ」


 小鳥がクラスメイトに説明するとみんな散らばっていった。そして俺は椅子で横になって小鳥の膝枕でゆっくりした。


「ここからの金閣寺の眺めいいね」

「そうね。イリスちゃん修学旅行向いてないから今後参加するのやめたら?」


 お前は俺から学生生活のメインイベントの1つを奪うつもりかよ。

 俺は次の移動の際にバスの中で無事リバースしたので、ホテルの近くで小鳥と降ろして貰った。


「イリスちゃんもうバス禁止ね」


 お前が乗せたんだよ。お前のせいでクラスメイトたちの前で2度もリバースしたんだよ。


「修学旅行らしいこと何もしてないんだけど……」


 清水寺行ってリバースからの清水の舞台から飛び降りてベッド。夕飯で野菜食べてベッド。寝坊して金閣寺で横になる。バスでリバースしてこれからベッド。それで明日は即帰宅と。なんだこのクソイベは……


「ほら、ゆっくり寝てなさい」

「もう寝られないよ」


 何時間寝たと思ってるんだよ。こっちは昨日の夕方から殆ど寝てるんだよ。


「じゃあ寝かしてあげるね。そいっ!」


 何か鈍い音がすると俺は目の前が真っ暗になった。






「……あれ?」


 なんで家にいるんだ? 確か俺は小鳥に気絶させられたはず……


「あっ、イリスちゃん起きた?」

「アイちゃん? 修学旅行は?」

「え? もう終わって帰ってきた所だよ?」


 まさかここまで寝てたもとい、気絶していたとは……


「これお土産だよ」

「ありがと、開けるね」


 中には黒色のヘアピンが入っていた。前から髪が邪魔だと思うことがあったからこれはありがたい。


「ありがとね。アイちゃん」

「つけてあげるね」


 アイちゃんは鏡を見せてきた。

 なかなか良いな。髪が邪魔にならない。素晴らしいな。これを作った人は尊敬に値する。


「……ニヤってるよ」

「うるさいな!」


 そこは似合ってるって言ってよ! 常識だろ!


「似合ってるよ」

「ふえっ!?」


 い、いきなり言われると照れるものだな……

 明日で中学生編が終わってしまう……つまり1日1本に戻ってしまう。

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