前の香崎結香 ①
ご指摘ありがとうございました(汗)
指摘受けるまで重複されているのに気がつきませんでした。ご迷惑をおかけして、本当に申し訳ありませんでした
そして更新も遅れ本当にすみません
事故に遭って今日でちょうど1週間になる。麻里は向こうに帰ってからも、毎日電話やメールをしてくれる。
結香は学校にも普通に通っている。初めはかなりドキドキし、緊張もしたが授業にもついていけるので安心した。
クラスメイトからたまに声がかかるが、内容は事務的なことだけなので、不審に思われていないようだ。なんとなく、ほっとしつつ、がっかりしている自分に気づき苦笑した。
先生に頼まれて、授業で使った資料の本を放課後、図書室に戻しに来ていた。たまたま、職員室いたらたのまれ、用事も特になかったので引き受けた。図書室の場所がわからず、少し探し回ったがそれすら楽しかった。いろいろ見れたから。
もとよりあまり利用者がいないようで、誰もいなかった。結香は本の題名を確認し、ながら棚に戻していくと後ろから声をかけられた。
「香崎?」
結香が振り返ると、少し茶色の髪の整っているが、きれいというよりもかわいい系の顔立ちの青年が立っていた。
結香の担任の立蔵秦治が立っていた。しかもかなりの童顔で30歳なのに24歳と言っても通じそうで、実際によく間違われるらしい。
「あ、…先生」
てっきり誰もいないと思っていたので、驚いた
「クラスメイトの名前は思い…覚えたのか」
もちろん結香が記憶喪失なことを知っている。聞いたときは信じられなかったが、事故遭う前も積極的ではなかったが、極端に人を避けることはなかった。今では極端ではないにしろ、さらに人との接触を避けている感じがするのだ。
「まだ……半分くらいしか覚えてません。どうやら人の顔と名前覚えるのが苦手みたいです」
結香は毎日家に帰っては、集合写真と名簿を見て名前と顔を一致させようとするが、なかなか頭に入ってこない。実際には半分も覚えたか、かなりあやしい状態だ。勉強では覚えるのが得意みたいなのに、なぜか頭に入ってこないのだ。
「慌ててもいいことないから、無理せず自分のペースで覚えろよ。それとなんでもいいから、1人で抱え込むようなまねはするなよ。俺でもいいから誰かに相談しろよ」
「以前の私はかなり切羽詰っていたんですか?」
立蔵の言い方だと以前の結香がまるで切羽詰っていたような感じだったので、前の自分はどんな感じだったのか、気になり聞いた。
「
そうだな。取りあえず、あそこに座って少し話しをするか」
と立蔵が指したのは4人がけの読書机。結香が頷いて座るとその前の席に立蔵が座った。
「
うーん、どこから言えばいいか。っていっても香崎のこと詳しく知っているわけではないぞ。ただ俺から見たお前…観察って言ったほうがしっくりくるか」
と立蔵は話始めた。




