表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢と王子殿下の交換日記  作者: 池中織奈


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

90/123

バザーで買い物と調査―13歳―

 リド歴792年 十の月 二日


 領地に戻るために移動しているわ。

 ティモがいないと私も寂しいなと思って仕方がないわ。ティモが傍に居てくれることがどれだけ幸せなのだろうかってそいう気持ちでいっぱいだわ。

 次に会える日がもう待ち遠しくなっていて、エドナにも呆れられてしまったわ。

 途中で寄った街で、バザーが開催されていて沢山買い物をしているわ。

 これはティモに似合いそうとか、そういうことばかり私は考えているの。


 ミリセント



 リド歴792年 十の月 五日


 僕もミリーがいると幸せだから、いつでもミリーと会いたいって思うよ。

 僕も寂しがっていて、周りに「ミリセント様の事が本当に好きですよね」って言われるんだ。僕がミリーを好きなのは当然のことなのにね?

 ミリーが僕のことを考えてくれているっていうだけで僕は嬉しいよ。

 僕も商人がやってくるといつもミリーのことばかり考えていて、ミリーに似合うものばかり買おうとしちゃう。

 バザーは色んなものがありそうで面白そうだよね。


 ティモ



 リド歴792年 十の月 八日


 ティモが私のことを好きでいてくれていると思うと嬉しいわ。私もティモのことが大好きよ。

 ティモに似合うものを色々探していたのだけど、ちょっと怪しげなものまで売っているみたい。少し色々探ってみるわ。危険そうだったらすぐに手を引くからね。


 ミリセント




 リド歴792年 十の月 十一日


 ミリー、危険なことはしないでね。

 ミリーは自分自身で危険に飛び込むことはしないと分かっているけれど、僕はミリーに何かあると嫌だから。

 

 ティモ



 リド歴792年 十の月 十四日



 もちろん、私自身では動いていないわ。

 元々王家が派遣してくれている騎士と我が家の護衛騎士に探らせているわ。流石に王太子であるティモの婚約者である私が自分から危険なことに飛び込むわけにはいかないもの。

 それにしてもこういう調査は、結果が最悪のものではなければいいけれど……。

 何かあったらすぐにティモに相談するわ。


 ミリセント



 リド歴792年 十の月 十六日


 本当に最悪なものでなければいいよね。

 父上も僕も出来事をなるべく目を光らせているつもりだけど、難しい。

 全てに目を通すなんて神のごとき所業だから出来ないのは仕方ないけれど、なるべく国民が辛い目に遭わないようにしたいね。

 ただ僕にとって一番大切なのはミリーだから、もちろん、ミリーを幸せにしたいのだけど。


 ティモ



 リド歴792年 十の月 十九日


 皆を幸せにするって、不可能に近いけれど努力はしたいわよね。私もティモのことを一番幸せにしたいわ。

 調査を続けていて、もしかしたらこれは魅了の魔法と関わりがあるのかもしれないわ。

 なんだかそういうものがこの国に広まろうとしているのではって思うと恐ろしいわね。

 ヒロインの場所も結局分からないし、どうなっていくのか不安もあるわ。


 ミリセント



 リド歴792年 十の月 二十一日


 魅了の魔法が広まると混乱に陥るしかないし、誰も幸せにならない。

 だからどうにかした方がいいけれど、あの占い師みたいな存在はどれだけいるんだろう。

 ミリーが動いて、魅了の魔法が広まらないのは一番良いことだけどミリーは本当に危険なことはしないでね。

 こちらからも追加で騎士を派遣するから、彼らも使ってね。


 ティモ



 リド歴792年 十の月 二十五日


 少なくとも数えられるだけしかいないとは思うわ。だって本当に驚くほどに沢山そういう存在がいたら世の中大混乱しているはずだもの。でも私たちの国でばかりそういう存在が暗躍しているのは何でかしらね。

 やっぱり乙女ゲームのことを知っている存在が、乙女ゲームの舞台である我が国で何かしようとしているのかしら。

 追加の騎士もありがとう。騎士たちが到着する前までに解決出来たらいいけれど。



 ミリセント



 リド歴792年 十の月 二十七日


 その乙女ゲームを知っているからと言って、そうやってかき乱そうとする思想は正直よくわからないよね。

 やっぱり学園に入学した後のことをもっと準備しないとね。そういう暗躍している人たちはその時に事を起こしそうだから。

 国内で他にも同じような動きがないか、父上に相談してもっと対策を進めようと思う。

 ミリーが気づいてくれてよかったよ。このまま放置されていたら、街が大変なことになっていたかもしれないから。


 ティモ



 リド歴792年 十の月 三十日


 一斉検挙は出来たけれど、大元を逃がしてしまったわ。ティモが追加で派遣してくれた騎士たちも大活躍していたわ。

 蜥蜴の尻尾切りにあってしまったわね。ただその大元の人が残したメモは見つけたわ。乙女ゲームのことが日本語で……私の前世の言葉で書かれていたの。

 まだ全部は読めていないから全部読んだらティモに共有するわ。

 あとは魅了の魔法の実験体にされていた人もいたから、彼らの療養の手配も進めているわ。実験のためにこういうことをするのが正直理解出来ないわ。


 ミリセント





 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ