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悪役令嬢と王子殿下の交換日記  作者: 池中織奈


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誕生日(ティモ・十四歳)―13歳ー

 リド歴792年 九の月 一日


 ミリーが早く僕のもとへ来ないかなって僕はずっとそわそわしているよ。

 周りにも毎年ミリーにお祝いしてもらっているのに、なんでそんなにそわそわしているのかなんて聞かれちゃった。

 毎年ミリーにはお祝いしてもらっているけれど、それは毎年違うものだし、毎年楽しみになるのは当然だと思う。

 それにしてももうすぐ自分が十四歳になるって思うとちょっと不思議だね。少しずつ学園に入学する日が近づいているね。


 ティモ




 リド歴792年 九の月 四日


 ティモがそわそわしている様子を思い浮かべるとなんだかおもしろいわね。私が来るのを楽しみにしてくれていてそういう様子だって思うと嬉しいわ。私もね、ティモに会えるんだってにこにこしちゃって周りにからかわれちゃったわ。

 そうよね。

 少しずつ学園の入学が近づいてきているわ。結局ヒロインのことも見つからないし、なんだか不安もあるわね。でもティモと話していたらティモは私を好きでいてくれているってわかるから、安心できるのよ。

 

 ミリセント




 リド歴792年 九の月 十日


 やっぱり僕のミリーが王城に居るのすごくいいね。互いにやることがあるからずっと一緒に居られないのが残念だけど、ミリーが傍に居なくても王城に居るってだけで嬉しい。ご飯の時にミリーが僕の隣に座っているのも嬉しい。

 どこから二人でゆっくりしようね。


 ティモ




 リド歴792年 九の月 十一日


 ティモは王太子で、私もティモの婚約者だから色々やることがあるものね。

 でもなんだか今年は、去年以上にティモに会うの邪魔されている気がするわ。誰かの思惑が入っているのかしら? ちょっとそのあたりの原因を調べるわ。私もティモとゆっくりしたいから。


 ミリセント




 リド歴792年 九の月 十二日


 僕とミリーを近づけさせないようにしていたの、締め上げたよ。

 ミリーではなく、自分の娘を僕の婚約者にしたかったみたい。バカだよね。僕はミリー以外に興味ないのに。

 本人は子煩悩で真面目な文官で、娘が僕に一目ぼれしたからってそういうことを行ったみたい。本人は娘のためって悪気はなかったらしいけど、きっちり処罰をするように上官に伝えておいたよ。


 ティモ




 リド歴792年 九の月 十二日


 ティモ、仕事早すぎるわ。私も調べようとしていたのに。

 私もティモに会うの邪魔されているの嫌だったからよかったけれど。明日はゆっくり二人で過ごせるわね。楽しみだわ!!

 それにしてもその文官の噂、私も聞いたわよ。

 心優しいと噂のティモが冷たかったってショック受けてたって。

 ティモは私にはいつも優しいけれど、優しいだけじゃないのにね。


 ミリセント




 リド歴792年 九の月 十二日


 ミリーとゆっくりすごせるの楽しみだよ。

 僕のことを出回っている噂とかでしか知らないのに決めつけてくるのやめてほしいよね。

 僕がミリーとの仲を邪魔する人間を許すわけないのにね。


 ティモ


 


 リド歴792年 九の月 十四日


 誕生日おめでとう。ティモ。

 昨日は二人でのんびり過ごせて嬉しかったわ。

 

 ミリセント



 リド歴792年 九の月 十四日


 ありがとう、ミリー。

 僕も昨日、ミリーとゆっくりできてうれしかった。

 ミリーと過ごすと本当に幸せな気持ちになるね。

 今日も二人っきりだったらよかったけれど、パーティーだから隙を見せないようにしておかないと。


 ティモ



 リド歴792年 九の月 十四日


 今日のパーティーでのティモも素敵だったわ。

 もちろん、普段のティモもかっこいいなって思うけれど王太子として接しているティモも素敵だわ。

 それにしてもティモって最近公の場だと自分のこと「私」って言っているよね。


 ミリセント



 リド歴792年 九の月 十四日


 僕もパーティーでのミリーを見れて、可愛いなって思ったよ。公の場でのミリーも可愛くて、僕はそんなミリーが隣に居るの嬉しかった。

 僕は別に一人称はどうでもいいって思っているけれど、「僕」って言っていると色々言ってくる人たちもいるみたいだから。公の場だけではね。

 

 ティモ



 リド歴792年 九の月 十六日


 ティモと一緒に王城で過ごすの、本当に楽しいわ。

 今日はユージョンとキッドも一緒だったけれど、やっぱり弟って可愛いわ!


 ミリセント



 リド歴792年 九の月 十九日


 ミリー、明日時間取れそうだから出かけない?

 警備の手配ももうしているから。


 ティモ



 リド歴792年 九の月 十九日


 行くわ!

 お忍びってことよね? エドナにお忍びの服準備してもらうわ。


 ミリセント




 リド歴792年 九の月 二十日


 お忍びで出かけるの楽しかったね。

 セッタには買いすぎでは? って言われたけれど、ミリーに似合うもの沢山あるからね。

 それにしてもソロサヘルがお忍び用の魔法具にってくれたこれ、思ったより周りから王太子だってばれないもので面白かった。


 ティモ




 リド歴792年 九の月 二十四日


 もう領地に帰らなければならないなんてちょっと寂しいわ。

 ティモと一緒に過ごすと楽しくて、毎回寂しくなるのよね。

 またね、ティモ。


 ミリセント



 リド歴792年 九の月 二十七日


 今頃、領地に帰る馬車の中かな?

 ミリーがいないと、寂しい。

 次に会えるのは、ミリーの誕生日の時かな。その時が今から待ち遠しいよ。


 ティモ

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