表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢と王子殿下の交換日記  作者: 池中織奈


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

67/123

バレンタインと、カメラの普及状況―12歳―

 リド暦791年 二の月 一日


 私もティモのお嫁さんになるのが楽しみだわ。

 ティモが悩みながら書いている小説ってきっと素敵よね。一番真っ先に見せてね。私はティモの小説を読みたいわ。

 最近はバレンタインに向けて、チョコづくりに励んでいるわ。チョコレートをつくるのは楽しいわね。

 領民たちにもチョコレートを広めるわ。

 今年もユージョンと一緒に作っているの。ユージョンはチョコレート作りがすきなのよ。チョコレートだけじゃなくてお菓子に関心があるみたい。

 もしかしたら将来、お菓子職人になるのかもしれないわ。そうなると素敵だと思うのよね。


 ミリセント


 リド暦791年 二の月 五日


 ある程度書き終えたらミリーに見せるよ。ミリーが楽しめそうな小説をかけたらと思って書いているから、この物語は僕がミリーに捧げるために書いているんだから。ミリーのために書くと思うと、何だか悩んでいたとしてもその時間が愛おしいって思うよ。

 バレンタインのチョコレート、楽しみにしているよ。

 キッドも料理などに関心はあるみたいだけど、それよりも剣や魔法の鍛錬をしているのを興味深そうに見ていて、騎士にでもなるのかもしれないね。ユージョンは魔法を使っているミリーを見て気になったりしていない?

 キッドは僕がやることに興味津々な様子でついて回っていて面白いのだけど。

 

 ティモ



 リド暦791年 二の月 九日


 楽しみにしているわ。私も王妃としての勉強を行っている時はいつも、ティモのためだと思っているわ。そうするともっと頑張ろうって思うもの。

 楽しみにしていてね。ティモのために一生懸命準備しているから。

 キッドはそうなのね。ユージョンは魔法にも関心はあるけれども、やっぱり料理の方が好きなようなのよね。

 ユージョンも私について回ることが多いわ。とても可愛くて嬉しくなったわ。最近ユージョンを連れて領地の孤児院にいったりしたのだけど、ユージョンは楽しそうに過ごしていたわ。


 ミリセント



 リド暦791年 二の月 十一日


 ついて回っている弟って可愛いよね。将来子供が産まれたらこんな風について回ってくれるのかなと思うと楽しみだね。

 国王や王妃という立場になったら、今よりも時間はなくなるのかもしれないけれどそれでも子供が生まれても家族の時間は大切にしたいよね。

 そういえば来月、父上についていって視察で少し遠くに向かうことになったからその間は少し交換日記の返事が遅れるかも。


 ティモ



 リド暦791年 二の月 十四日


 ティモ、バレンタインのチョコレートをあげるわね。一生懸命、ティモに喜んでほしいと思って作ったの。

 私も王妃として忙しくても、子供が産まれたら心の距離を縮めておきたいわ。

 視察についていくのね。何か見つけたら教えてね。


 ミリセント



 リド暦791年 二の月 十八日


 チョコレートありがとう。

 ミリーが作ってくれたかと思うと嬉しいよ。美味しかった。

 うん。何か見つけたら教えるよ。ミリーは人と違った視点を持っているから、そこから産業発展出来るかもしれないからね。

 そういえばカメラの普及が進められているよ。ようやくなんとかカメラを少しずつ一般にも普及出来るようになったね。この国で販売されている者に関しては、撮影禁止エリアでは持ち込む際に分かるように魔法でしてあるよ。

 今の所、魔法で対応できているけれどそのうち、そういうのをかいくぐるカメラが出てくるだろうね。その時はまた対応をしないと。


 ティモ



 リド暦791年 二の月 二十一日


 ティモが喜んでくれたかと思うと嬉しいわ。チョコレートを食べているティモの写真も見れて嬉しいわ。写真、ありがとう。

 カメラの普及がようやく進められてほっとしているわ。カメラも完成してから普及出来るまで時間かかったわね。やっぱり新しいものを広めたりするのは大変だわ。

 提案するだけならば簡単だけど、実際にやってみると本当に大変なことだわ。前世では為政者とかかわりがなかったけれど、為政者っていうのは周りが思っているよりもずっと大変だって思うわ。

 カメラがあれば国家情報も残していけるものね。色んなことを想定しておかないといけないわ。

 そういえばカメラの普及にもソロサヘル様が頑張っていたのよね?



 ミリセント



 リド暦791年 二の月 二十五日


 この写真、キッドが撮ってくれたんだ。キッドもカメラを気に入っているみたい。

 結局愚王と呼ばれる人間だって為政者としての何らかの苦悩は持っているからね。僕も周りから愚王なんて言われないように一生懸命頑張りたいと思うよ。

 ソロサヘルはカメラが大好きだからね。魔法具の研究をするといつも生き生きしているよ。その話ばかりしているらしいけれど、婚約者の令嬢はそれも楽しんできいてくれているみたい。良い夫婦になると思うよ。

 僕は来月の視察のための準備をしているよ。とはいっても大体使用人が準備してくれているけどね。

 父上と一緒に視察に行くのも僕は楽しみだよ。ミリーにもどういうことがあったか教えるね。


 ティモ



 リド暦791年 二の月 二十八日


 私もユージョンに写真を撮ってもらったわ。少しブレているけれど、ティモにあげるわ。

 ティモはそんな風に言われるわけがないわ。ティモはきっと素敵な王様として語り継がれるわ。ううん、私がそういう王様として語り継がれるように、支えるわ。

 ソロサヘル様は将来、魔法具関連で有名になりそうね。国のためにそうなってくれることを私は楽しみにしているわ。

 ティモの視察の報告楽しみだわ。

 私もどこかに行きたいわ。お父様にいってみようかしらね。



 ミリセント



 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ