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悪役令嬢と王子殿下の交換日記  作者: 池中織奈


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誕生日(ティモ・十二歳)―11歳ー

 リド暦790年 九の月 二日


 今月も王城に居られると思うと、私は嬉しいわ。

 朝からティモにおはようって言えて、一緒に食事をとったり、一緒に過ごせて、ただ嬉しいわ。

 今月はティモのお祝いをするために、一生懸命頑張るからね。


 ミリセント



 リド暦790年 九の月 五日


 今日はミリーと一緒に医療改革を進められてよかったよ。ミリーとは常に交換日記を交わしているから、いつもミリーが傍にいるような気持ちにはなっているけれども、ミリーが傍にいると幸せな気持ちになるね。

 ミリーのことをまわりに沢山自慢が出来て、隣にミリーがいるのが誇らしいよ。


 ティモ



 リド暦790年 九の月 八日


 ティモの誕生日パーティーへの準備がどんどん進められているわね。私、パーティーでのティモを見るのとても好きなのよね。ティモにとても似合っている素敵な衣装を毎回、衣装係の人が用意してくれていて、私はいつもドキドキしているわ。

 ファッションショーに今年は参加できなかった分、衣装係たちが張り切っているものね。ティモの誕生日にティモとお揃い風な衣装が着れると思うとわくわくしているわ。

 

 ミリセント


 リド暦790年 九の月 九日


 父上と母上と、キッドとユージョン、公爵夫妻と、そしてミリーと僕とで近場だけど出かけられたのしかった。

 日帰りでも近場でも、皆で出かけられると楽しいものだよね。写真も撮れたし。僕たちが総勢で出かけるって中々出来ないからね。警備の面も色々大変だし。騎士たちには本当に感謝だね。

 

 ティモ



 リド暦790年 九の月 九日


 寝る前にこの交換日記を書いているわ。

 私もとても楽しかった。こんな風にお出かけ出来ると楽しいもの。でも一つだけ言うならお兄様がいないことが残念だったわ。お兄様ってば、大学での勉強が忙しくて時々しか帰ってきてくれないんだもの。

 次は、お兄様も一緒がいいなと思ったわ。


 ミリセント



 リド暦790年 九の月 十三日


 ミリー、今日は直前にお祝いありがとう。

 明日は僕の誕生日パーティーとかで忙しいだろうから、こうしてゆっくりも出来ないだろうからね。

 僕はミリーがお祝いしてくれただけで嬉しかったよ。

 誕生日プレゼントもありがとう。準備するの大変だっただろうに、ミリーが一生懸命準備してくれたかと思うと嬉しかった。


 ティモ


 リド暦790年 九の月 十三日


 本当なら当日にもっとお祝い出来たらよかったのだけれど、スケジュール確認したら明日はキツキツだったのよね。

 だからこうして今日準備していたのよ。

 ティモをお祝い出来て良かった。明日もいっぱいお祝いするからね。


 ミリセント


 リド暦790年 九の月 十四日


 今日は朝からお祝いしてくれてありがとう。目が覚めてすぐにミリーを見れてとても嬉しかった。

 おめでとうってミリーに言ってもらえると幸せだね。


 ティモ



 リド暦790年 九の月 十四日


 今日のパーティーは王太子であるティモへのお祝いだからこそ、大規模だったわね。ティモのスケジュールも詰まっていて、中々一緒に過ごせなかったりしたけれど、私は王太子として凛とした表情で公務に挑んでいるティモがとても素敵だなと思ったわ。

 お誕生日おめでとう。ティモ。


 ミリセント



 リド暦790年 九の月 十七日


 もう今日でミリーが領地に帰ると思うと、僕は寂しいよ。

 ミリーが長い間、この王城にいてくれて僕は嬉しかった。だけど楽しい時間だからこそあっと言う間に過ぎて行って、僕にとってミリーがいてくれた期間はすぐにどんどん過ぎて行った。

 次に会えるのはミリーの誕生日の時かな。ミリー、次に会える日を楽しみにしているよ。



 ティモ



 リド暦790年 九の月 二十日


 領地に向かう同中の宿の中でこの交換日記を書いているわ。

 私にとってもティモの隣にいられることが幸せであっと言う間に過ぎていったわ。

 王城への長い滞在だから、もっと時間が経つのが遅く感じるかと思っていたけど不思議ね。

 ティモの傍に居られるのが幸せだからこそ、こういう風にあっと言う間だったんだって思ったわ。

 ティモと沢山のことが出来て、ティモと一緒に思い出を沢山作れて、とても楽しかったわ。次に会う時にもっとティモと楽しい思い出を作りたいから、何をしたいかとか考えておくわ。

 

 ミリセント



 リド暦790年 九の月 二十四日


 まだミリーは馬車に揺られているかな?

 しばらくミリーがいたから、僕はすっかり今、ミリー欠乏症みたいになっているよ。周りにミリーがいないからって落ち込みすぎって言われちゃった。

 もちろん、公務ではちゃんとしているけれど、やっぱりミリーがいないって寂しいね。

 ミリーがこっちにいる間に進めた医療改革とかについては、少しずつまたこっちで進めているよ。ミリーがいるとやっぱり進み具合が凄かった。


 ティモ



 リド暦790年 九の月 二十九日


 領地についたわ。

 久しぶりの領地で、領民たちがおかえりなさいと迎えてくれたわ。

 私も思わず「ティモ」って話しかけそうになるの。ティモがいないのは寂しいわね。

 次に会った時に、また医療改革も進んでいると嬉しいわ。私ももっと国のために出来ることがない考えておくわ。


 ミリセント



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