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悪役令嬢と王子殿下の交換日記  作者: 池中織奈


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王都への長期滞在①―11歳―


 リド暦790年 七の月 三日


 ミリーはこちらに向かっている頃かな?

 ミリーに早く会いたくて、僕はうずうずしているよ。

 寄り道しながらこっちにくるんだよね? その後、僕の誕生日まで王都に滞在するって聞いているけれど、何だかミリーが近くにしばらくいてくれると思うと嬉しいよ。

 ミリーが領地を大切に思っていることは知っているけれど、ずっと一緒に居てほしいとそういう気持ちになるよ。

 

 ティモ


 リド暦790年 七の月 七日


 王都へと向かっているわ。

 でもお父様たちの用事もあって、少しずつ進んでいるの。しばらく王都に滞在するから、その準備もしたわ。

 たまには長期で王都に滞在してもいいのではって話になったの。家族一緒にしばらく王都で過ごせると思うと楽しみだわ。

 ユージョンも王都に行くのを楽しみにしているようだわ。

 私もティモと一緒にいたいと思っているわよ。でもこうして会えない時間も大事なのよ。私ね、ティモとずっと一緒に居られたら幸せだと思うけれど、一緒にいすぎたら嫌われちゃうんじゃないかってそういう不安もあるわ。


 ミリセント



 リド暦790年 七の月 十日


 少しずつでもミリーが近づいてきていると思うと嬉しいね。

 ミリーと何をしようかと沢山候補を紙に書いているよ。僕もミリーも勉強があるけれど、その合間合間でどういうことをしたいかって考えると沢山あるんだ。

 僕はミリーを嫌うはずがないでしょ。本当に心配性だなぁ。でもそういう所も好きだよ、ミリー。

 あと予期せぬ来客は、帰ってくれたから、ミリーが来た時には王城は落ち着いているよ。詳しい話は、王城でするね。


 ティモ



 リド暦790年 七の月 十五日


 ティモと会えて嬉しいわ。

 ティモは私を抱きしめるのが好きね。ユージョンが驚いていたわ。


 ミリセント



 リド暦790年 七の月 十六日


 やっぱりミリーが王城にいるといいね。何だか周りにも僕がいつもよりにこにこしているって言われたんだ。

 ミリーがいると嬉しいよ。


 ティモ


 リド暦790年 七の月 十六日


 私もティモが傍に居るとほっとするわ。ティモが私がいると喜んでくれているのが嬉しいの。

 予期せぬ来訪者の話は聞いていて驚いたわ。ティモや陛下がどんなふうにするつもりかも聞いて、やっぱりティモも陛下もすごいなと思ったわ。

 乙女ゲームでは語られなかったことがこの現実には沢山あって、だけどそれでもティモがいるから私は何だって出来ると思うの。

 何だか私、こういうことばかり口でも交換日記でも書き過ぎね。

 今日はティモが勉学に励んでいる間、私は王妃様から色々教わっていたのだけど、まだまだ学ぶことが多いわね。


 ミリセント



 リド暦790年 七の月 十八日


 今日はミリーに僕のかっこいいところ見せられてよかった。

 ミリーが見ているのに模擬戦で負けるなんて絶対嫌だったから。ユージョンとキッドも喜んでくれていて良かった。

 

 ティモ


 リド暦790年 七の月 十八日


 今日のティモはとてもかっこよかったわ。もちろん、いつもかっこいいけれど。

 でも私が見ているからって張り切っているティモも素敵だったわ。

 寝る前なのだけど、あの時のティモかっこよかったなぁ。今日もティモは素敵だったなぁ。ってそればかり考えていて、中々眠れなかったわ。いつも私、ティモにドキドキしているの。私もティモのことをドキドキさせていられたらいいのだけど。


 ミリセント



 リド暦790年 七の月 二十一日


 ミリー、可愛い。

 孤児院の子供たちと一緒に遊んでいたミリーは、天使か何かかと思ったよ。

 やっぱりミリーが一緒にいるといいね。

 公爵には「親の前でぐらい自重してください」って言われたけれど、ミリーが可愛いから仕方ないよね。


 ティモ


 リド暦790年 七の月 二十一日


 ティモだって綺麗で、かっこよくて、優しくて天使様みたいよ。

 ティモはとても綺麗だから、はじめて見る人ってティモのことを呆けたように見るのよ。孤児院の子供達もティモのことを天使様みたいって言ってたじゃない。

 親の前だと少し恥ずかしいけれど、ティモが私を大切に思ってくれていると思うと嬉しいわ。

 


 ミリセント



 リド暦790年 七の月 二十五日


 今日のパーティーも楽しかったね。

 ミリーがいるのといないのとでは何もかも違うね。ミリーをエスコート出来るのが幸せだよ。

 今日は僕に近づいてくる令嬢がいたのがちょっと嫌だったけれど、ミリーが華麗に対応していて、そういうミリーの一面が見れて僕はほれぼれしたよ。


 ティモ



 リド暦790年 七の月 二十五日


 私もティモにエスコートされて、とっても楽しかったわ。

 着飾ったティモは一層かっこよくて、そんなティモの隣にいれるだけで幸せだもの。

 次期王妃として、周りから侮られないようにしなければならないもの。あの方は、他国からこっちに戻ってきたばかりで、ティモに惚れちゃったみたいね。でもお話したら引き下がってくれてよかったわ。


 ミリセント



 リド暦790年 七の月 二十八日


 ミリー、来月はまた来客が色々きそうだよ。また予期せぬ来訪者関連でバタバタするかもっていうのがちょっと嫌だね。

 折角ミリーが王城にいてくれるのになって。

 

 ティモ



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