誕生日(ミリセント・十一歳)―11歳―
リド暦789年 十二の月 二日
今頃、ティモはこちらに向かっている頃かしら。
ティモと沢山の話を出来るのを楽しみにしているわ。ティモと誕生日を二人で過ごせるのだと思うと、とても楽しみで仕方がないわ。
会えるのを楽しみにしているわ。ティモが来てくれると思うとはしゃいでしまうわね。
ミリセント
リド暦789年 十二の月 五日
ミリーの元へ向かっているよ。
僕もミリーと会えるの楽しみにしているよ。抱きしめて、めいいっぱいミリーのことを感じたい。
ミリーに会えると思うと僕も自然と頬が緩んでしまう。
ティモ
リド暦789年 十二の月 八日
ようこそ、ティモ。
いきなり抱きしめられて驚いたけれど、ティモが私に会いたいと思ってくれていたんだなって嬉しくなったわ。
ミリセント
リド暦789年 十二の月 十二日
ミリー、誕生日おめでとう。
今日はミリーを一日独り占めできると思うと、僕は嬉しくて仕方がないよ。
ティモ
リド暦789年 十二の月 十二日
ティモに独り占めされると私も幸せな気持ちでいっぱいだわ。
ティモの作ってくれた料理はおいしいし、ティモとただのんびりと過ごせるだけで幸せだわ。
ティモ、来年以降はこんな風に二人で誕生日を過ごすことは出来ないかもしれない。だからこういう風に過ごせるだけで宝物だわ。
ミリセント
リド暦789年 十二の月 十二日
ティモ……。唇への口づけは、私たちには早すぎないかしら?
嬉しいけれど、ティモの顔を見れなくなっちゃうじゃない。
ミリセント
リド暦789年 十二の月 十二日
ミリーが可愛いからだよ。
顔を隠して、布団をかぶってちらちらこちらを見ているミリーが可愛い。
僕のミリーは、本当に可愛い。
ティモ
リド暦789年 十二の月 十三日
パーティー、楽しかったわね。
おめでとうと皆にお祝いされるとやっぱり嬉しい気持ちになるわ。
相変わらずティモに近づこうとする令嬢もいて、流石ティモだなって思うけれど、ティモは私のだから他の人になるべく近づかないでね。嫉妬しちゃうわ。
ミリセント
リド暦789年 十二の月 十三日
僕のミリーが皆に賛美されているのを見て僕は気持ちよかったよ。
僕はミリー以外には興味がないから安心して。僕が抱きしめたいって思うのも、キスしたいって思うのもミリーだけだから。
ミリーも他の人に近づかないでね。
ティモ
リド暦789年 十二の月 十六日
ティモの書いた物語を小説にする計画が進められてよかったわ。
こうして私たちの書いたものが広まっていけば、それで王家に対する求心力も高まるものね。
それにしてもティモが私の領地にいてくれると、それだけで幸せだわ。
ミリセント
リド暦789年 十二の月 二十日
そろそろ王城に戻るけど、やっぱりミリーと離れ離れになると思うと寂しい気持ちで一杯だよ。
ミリー、またキスしていい?
ティモ
リド暦789年 十二の月 二十日
じゃあね。ティモ。
また今度。次に会えるの楽しみにしているわ。
ミリセント
リド暦789年 十二の月 二十二日
ミリーから口にキスしてくれて嬉しかったよ。
ミリーは本当に可愛いね、僕の可愛いミリー。
恥ずかしそうに顔を染めたミリーに僕はドキドキしちゃったよ。
セッタに帰りの馬車でニヤニヤしすぎって言われちゃったぐらい。
ティモ
リド暦789年 十二の月 二十五日
私だってずっとティモにドキドキしていたわ。ティモは私をお姫様のように扱うから。
パーティーの時だって、私の事を沢山綺麗だって言ってくれて、そういう言葉のすべてが私の自信につながるの。
ティモが笑いかけてくれるだけで、私は不安何て吹きとぶもの。
もう私たちも十一歳、どんどん学園に入学する日が近づいてきているわね。ティモがどんどんかっこよくなっていくからときめていて仕方ないわ。
侍女達もティモがかっこよくなったって、ティモが婚約者でうらやましい、お似合いだって言ってくれて、何だかそれが嬉しかったわ。
ティモの隣にたてる私であるために、私はこれからも頑張るわ。
ミリセント
リド暦789年 十二の月 二十八日
もうすぐ王城に到着しそうだよ。
なんだか馬車で王城に向かう間、僕はずっとミリーのことばかり考えていたよ。
ミリーが僕にドキドキしてくれているのが僕には嬉しい。僕はもっとミリーをドキドキさせたいよ。
不安何て感じなくてもいいんだよ。僕がミリーの不安何て吹き飛ばすから。どんなことがあっても、ミリーと僕が一緒に居られるようにちゃんと根回ししているんだから。
僕も可愛くて綺麗なミリーが他の男なんて見ないように、ミリーを守れるように、もっともっと自分を磨くよ。もうすぐ今年も終わるね。
来年もミリーと一緒に過ごせるの楽しみにしている。僕はやっぱりはやくミリーと結婚したいなってそういう気持ちで一杯だよ。また次に会えた時、ミリーにキスをさせてね。
ティモ
リド暦789年 十二の月 三十一日
王城にそろそろついたかしら?
私も口づけされて余計にティモでいっぱいになったわ。好きな人と口づけをするとこんなに幸せなんだなって思ったわ。
ティモが根回ししてくれていると思うと、安心ね。
私もティモと口づけしたいから、次に会った時、楽しみだわ。でも人前は恥ずかしいから無しね。
来年もよろしくね、ティモ。
ミリセント




