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悪役令嬢と王子殿下の交換日記  作者: 池中織奈


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誕生日(ミリセント・十五歳)―15歳―

4/27 二話目



 リド歴793年 十二の月 二日


 ティモが私を大切にしてくれているのが凄く嬉しいわ。

 早くその日が来るのが待ち遠しいわ。その日が来る頃には乙女ゲームも終わっているだろうし、安心だものね。


 ミリセント



 リド歴793年 十二の月 四日


 早く終わって欲しいよね。学園生活が終わればようやくミリーを僕の奥さんに出来るんだって思うと、楽しみで仕方ないよ。

 結婚してしばらくはミリーのことを離せなくなりそう。そんなことをしたら周りに怒られてしまいそうだけど。


 ティモ



 リド歴793年 十二の月 五日


 ティモ、屋敷の使用人達と何をこそこそしているの?


 ミリセント




 リド歴793年 十二の月 五日


 バレちゃった? 君を喜ばせるためのものだから目を瞑っていてくれると嬉しいな。


 ティモ



 リド歴793年 十二の月 七日


 本当にティモは私のことが好きね? 私も大好き。言葉でも伝えたけれど、幾らでも書き残しておきたいわ。


 ミリセント



 リド歴793年 十二の月 七日


 僕もミリーのこと、愛しているよ。

 いつか大人になった時、この交換日記を二人で読み返したいね。


 ティモ




 リド歴793年 十二の月 十日


 もう……キスしていたの見られてしまったじゃない。

 恥ずかしくてあの目撃をした令嬢としばらく顔を合わせられないわ。


 ミリセント



 リド歴793年 十二の月 十二日


 誕生日おめでとう、ミリー。

 

 ティモ



 リド歴793年 十二の月 十二日


 ありがとう、ティモ。

 日付が変わる瞬間に私に直接お祝いも言いに来てくれて嬉しかったわ。

 あなたにお祝いをされると、心の底から嬉しくなるの。


 ミリセント



 リド歴793年 十二の月 十二日


 ミリーの誕生日パーティー、楽しかったね。君を独占出来ないことだけ不満だけれど、ミリーが僕の婚約者だって色んな人に見せびらかせるのはやっぱり嬉しいよ。

 着飾ったミリーは女神か何かみたいだった。


 ティモ


 

 リド歴793年 十二の月 十二日


 私も、ティモに独占されていたら……と考えたわ。色んな人に会うのは疲れるけれど、誕生日のお祝いをされるのは嬉しいわね。それにティモが私のために個別にお祝いを色々準備してくれたのだもの。

 使用人たちとこそこそしていたのはこれだったのね? 

 私が女神だったら、ティモは何かしら? ティモが年々かっこよくなっていて、私はいつもドキドキしているわ。


 ミリセント



 リド歴793年 十二の月 十四日


 そろそろ王都に帰らなければならないなんて、本当に残念だよ。

 この領地に居る間はずっとミリーのことを毎日見てられたのに。王都に帰ったら君が居ないなんて、寂しい。

 ミリーを奥さんにした後も、離れ離れにならなきゃならない時はあるだろうけれど……ずっと一緒がいってそんな気持ちでいっぱいだよ。


 ティモ



 リド歴793年 十二の月 十六日


 またね、ティモ。

 次に会うのは学園に入学した時かしら。

 学園に入学したら、ずっとティモと一緒に居られるわね。寮は違うけれど、毎日ティモと会えると思うと嬉しくて仕方がないわ。楽しみと、不安と……そんな色んな気持ちでいっぱいだけど私はティモが一緒にいるならなんでも乗り越えられるとそう思っているの。


 ミリセント




 リド歴793年 十二の月 十八日


 学園に通う日が楽しみだね。

 僕もミリーと毎日会えると思うと本当に嬉しいよ。

 人前ではともかくとして、それ以外ではいちゃいちゃしようね?


 ティモ



 リド歴793年 十二の月 二十日


 誰も見てないところでならいいわ。私もティモとキスしたりしたいもの。

 寮でもあなたと一緒だったら良かったのに。なんてそんなことを言ったらはしたいわね。


 ミリセント




 リド歴793年 十二の月 二十二日


 ミリーがそう言ってくれて嬉しい。でも流石に婚約者同士でも寮で同室は難しいね。

 そういえば、学園に僕はちょくちょく行っているけれどそこで学園長に生徒会長になってほしいと打診が来ているんだ。僕が生徒会長になったら、ミリーも入ってくれる? ミリーの言っていた乙女ゲームの通りに、ミリーが生徒会に入ることにはなるけれど大丈夫?

 僕はミリーには授業以外でも僕の傍に居て欲しいんだ。


 ティモ



 リド歴793年 十二の月 二十五日


 この時期からそんな打診が来るのね。

 私、ティモと一緒に居たいから生徒会には入るわ。私はあなたのことを公私共に支えていきたいと、そう思っているのだもの。

 私だけがティモのことを支えられる存在になりたいと、そう思っているわ。


 ミリセント



 リド歴793年 十二の月 二十八日


 そう言ってもらえて嬉しいよ。僕がただミリーを傍に置きたいってそう思っているだけなんだけどね。

 王妃教育もあるだろうし、生徒会の仕事も出来る限りでいいよ。僕も生徒会長は引き受けるけれど、王太子としてやることの方が重要だとそうはいってあるから。

 教室でも、生徒会でもミリーと一緒だと思うと本当に楽しみ。僕、ずっとミリーのことを見つめ続けてしまうかも。


 ティモ


 リド歴793年 十二の月 三十日


 私だって、ずっとあなたのことを見つめてしまうと思うわ。

 だってティモが近くに居るのに、他の人なんて見れないもの。ティモのおかげで不安よりも期待の方が大きくなったわ。ありがとう、ティモ。


 ミリセント



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― 新着の感想 ―
i looking forward to see this story i like it very much such a cute story
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