四A生目 変化
シドニーさんが色々語ってくれた。
領都はどうやら領主一族に難癖をつけられて職を追われるものや……
さらには不敬罪みたいな風に偉いあいてへの態度がなっていないと無理やり武力で抑えつけていたらしい。
領主一族は権力も武力も市民からしたらとても高いため抵抗が難しくどんどんとスラムが拡大していって。
それ以外の者たちもその恐怖政治と税金に追われながらの生活で余裕がなく。
今のいままで続いてきたそうだ。
「よく暴動が起きませんでしたね……」
「少しずつ苦しめていったからな。いつの間にか暴動を起こす元気もなくなり、正義感の強いやつらは翌日並ぶ首吊り死体を見て恐れ慄いた。本人たちを潰すんじゃなくて、周りに迷惑が……死か露頭に迷うかのどちかが行くようにしている、というわけだね」
「最悪ですね」
「みな口々にそう言ったところで、表では噂すら命取りだからね、随分と静かになってしまった。そしてなにより、どうやら財産没収も狙いのようでね、金を生むコッコクイーンをしめ殺すような悪辣さだ」
冒険者ギルドらしく冒険者の言い回しでシドニーは無表情ながら怒りのにおいを漂わせる。
冒険者の依頼でコッコクイーンの卵を取るときはコッコクイーンを追い回してそのうちに卵をいくつか頂戴するのが基本らしい。
私は受けたことがないけれど。
コッコクイーンの卵は非常に栄養豊富かつどう調理しても他の鳥より断然美味なためまさしく金を産んでいるようなものだ。
大量に生む割に入手難易度が高いため高額なのだ。
では1回に全部とりたいがためにコッコクイーンを殺してしまったら?
一瞬は大量に手に入るが継続生産力はゼロになる。
昔そのように馬鹿な依頼をして大損した流れがありあらゆる冒険者の間に面白おかしく流れた。
詩にもなり大陸も渡ったため翠の大地でも冒険者ならしっているようだ。
「なんだか今さらになって、事の重さがよくよく染みてきました。ここまでとは……」
「流石にとんでもない振る舞いをするのはここの領都と周辺くらいだがね、人々が逃げられぬように領主一族が圧力もかけている。ゆえに、我々は戦わねばならないということだ」
「そうですね。今回のことはいい機会だったと思うようにしましょう」
そうおもわないとやってられない。
そんなことが耳とかに出ていたらしい。
深く同意するようにうなずかれた。
詳細の話を詰めていく。
ただそこて1つ困ったことが出てきた。
「当たり前ではあるが、強制捜査であって山賊退治ではないから、まさか武装を堂々と掲げて入るわけにはいかん」
「でも、向こうはおそらくガチガチに固めますよね?」
「それはそうだろうな。軽鎧と……身を守るための武装程度しか、通らないだろうな。そもそも死傷沙汰はせっかくの外聞が悪くなる」
「それはそうですが、こちら側がやられるわけにはいきませんよね」
シドニーとそこらへんで悩みうなっている。
どちらの意見もただしいからだ。
ただ……そうだなあ……もしかしたらだが。
「武器なら、私の手で見た目安全なように加工できるかもしれません。いざとなったら解除できるように」
「それは本当かね? ふむ、詳しくまだ詰めていないようだが、今からできるのかね?」
「ちょーっと待ってくださいね……」
書いて見せても良いが目の前だとイバラが使えずにつたない図形しか書けない。
なので念話を使いイメージを出来得る限り明確に伝える。
念話が来たと身構えたシドニーだったが次の瞬間その細い目を見開いた。
「これは……! なるほど、貴殿は
高度な念話の使い方もできるのだな。それでこれは……ほう、まさか……空間系の魔法で武器の瞬時変更を、なるほど誰でも使えるように?」
見せているイメージは木刀が取り付けたアクセサリーを握ることで一瞬にして鉄剣に変わるもの。
異空間に収納してある武装と瞬時に変わることで危機に対応できるというものだ。
私が良くする魔法早着替えの行為を誰にでも出来るよう落とし込みつつ武器にだけ適用したものだ。
意外と私ならやれそうな技術だと判断した。
ただ今まで必要とされなかったから閃かなかっただかで。
「どうですかね?」
「ふむ。ただ気になることが……普段が金属剣でなくては、隠す意味がないのではないのかね?」
「あっ」
しまった他の大陸の常識のままだった。
ここの大陸じゃあ木の方が強いんだった。
結局話をまとめている間ミアはガチガチになりながら返事をするだけだった。
それを見かねたのか自身も疲労したのか休憩を申しだされ移動することに。
シドニーおすすめのカフェに向かった。
その中は照明と外部の明かりが遮られ随分と落ち着いた雰囲気の場だ。




