九百九十六生目 男体
私達は見学をしてウロスさんと意見交流したあとにそのまま別れる。
私は試したいことがありアノニマルースのワープ場を使い移動する。
アノニマルースも広いし荒野の迷宮も広いから設置型転送場所が各地にあるんだよね。
そして私は男性体へと変化した。
「うっ……ふう……慣れてはきたけれど、戦闘中にスムーズに動かせるかどうかかな」
私のこの新しい身体。
変化するのに熱で骨が溶かされるような感覚が一瞬あってやりづらい。
戦闘中では明確なスキになるから使いどころは考えないと。
「フルオープン」
今の私は何も着ていない。
なぜかというとこのフルオープンが問題だからだ。
全身に蒸着されていたアーマーが復元し私の全身を覆う。
パワードアーマーのように私の全身を覆ったこれらと腰などに装着されたタンク。
透き通った水色のエネルギー液が満タンにゆらめく。
使い方はたしか……こう。
ガシャリと音が鳴る気がする動きで身構えると下側にエネルギーを噴射。
一気に勢いよく空へと飛び上がった!
「うわあっ!? まだコントロールできない……! ひええ!!」
おそらこわい!
すぐ記憶にあるのを手探りで噴射し自然落下を食い止める。
どうしてもこの身体は私の経歴をたどって手に入れたものじゃないから直感で理解できない。
そのあと何度も上下反転させられつつも必死に体勢を整える。
最後はゆっくり着陸し一息ついた。
「はぁ……実用化まではかなりの訓練がいりそうだ」
戦闘中集中してやれているときはまだしももっと感覚的に扱うには遠いところがある。
でもやれたほうが間違いなくいいからやるしかない。
今度は前方に構える。
腕の方にチューブからエネルギーが送られてくる。
なんとなく溜まったなってあたりで……こうしてこう!
ギミックを動かすと放出するように腕からエネルギーの水らしきものが放出される。
しかし水ではない。
遠方でエネルギー水がぶつかると爆発を起こした!
「ふむ……両腕、片腕ずつも使えると。あとは……」
この爆発を引き起こす液体は間違いなく私の行動力だ。
攻撃や魔法に使う行動力。
生命力が命に繋がるものならこちらは動くことにつながる。
私自身のエネルギーなため可視化することはなかったが……
この身体は私の行動力を変換して可視化出来るエネルギーとして蓄えられるようだ。
にしても効率いいのか減らないな。
割と乱射したり持続射撃してもすぐに自動補充される程度にしか使われない。
コスパいいなあ。
連続で撃ち続けると爆発はせず貫通性が高まるらしい。
「あちちっ」
そしてオーバーヒートを起こす。
1回熱くなると冷却用に1部装甲が開いて排熱作業を行う。
内側に向いているから敵対相手からは狙えないがまったく撃てなくなるしスキも大きい。
「1回低空飛行して……足側の方はどうなんだろう?」
今度こそ軽く浮いて持続させる。
すると全くもってオーバーヒートする気配がない。
とすると考え今度はそこらへんの岩山に手をつけてから浮く。
そして宙にほんの少し浮いたあと後ろへ思いっきり噴射した!
エネルギーとしての利用のせいか足から噴射するエネルギーはすぐに炸裂し火が吹くかのようにすぐ消える。
それが推進力として働き私を前へ前へと運ぼうとしてくる。
今回は私の身体をイバラを使ってさらに固定を増したので問題ないけれど結構暴れるな……
それにやはりというかなんというか足も思いっきり使えば熱くなってきた。
「ここが限度かな」
完全にイカれる前に緩める。
いまのをブーストとしよう。
私の身体も自然に地面へと着地できた。
ブースト状態はそこまで長くもたないと。
かわりに普通量噴射し続けてもそこまで熱くならない。
多分腕の方は攻撃しなくてはならない分常に出力が高めなのだろう。
やれることを他にもためした。
腕を広げてから内側に向けるように撃てば遠隔でエネルギーがクロスし一気に膨れ上がる。
反応が起こったのか爆発して強力な攻撃になっていた。
上昇もクルクル回るように手軽に出来るようになれば今度は逆さになって天を蹴って急降下なんて真似も出来た。
空中で足場があるかのような動きが出来るのは強い。
踏み込みも強力になる。
なるほどやればやるほどこの身体はインファイトに向いているなというのが総称だった。
遠距離攻撃は使えるがそれは相手が遠距離を嫌がるために使う技だ。
実際は高い威力を1度見られたら回避されると思う。
そこから無理やりインの戦いへ連れ込むのだ。
相手に不利なじゃんけんを強いるのがこの身体の戦いだろう。
あとあんまり細かく柔軟には動けないから身につける盾が本当はいる気がする。




