九百七十五生目 麻雀
役が書いてある紙は各々の卓カメラから映る位置にそれぞれ配置されている。
私達でも安心だ。
カメラマンが指示していないかに気を配りつつ進める。
というかまあ当然のようにみんなも監視の目をしている。
とはいえスタジオには入っておらずさらにエイナとVVの手札は見えないように卓をつくられているが。
私は自分の牌を並べて役を探す。
うわ。
九種九牌にならないぐらいでグチャグチャだ。
自分の手札……それを手牌と呼ぶ。
13こ来るのだが条件でこの回はナシにできる。
それが九種九牌だ。
しかし私は条件のうち8牌だけ。
ここから役を揃えるのには遠すぎるのにゲームを流せない。
すぐこうなるじゃん。
『そ、そっちはどうですか?』
『ブタって感じだよ……』
私とユナは秘匿回線でしている。
神の力で保護しているのでこじあけようとするなら逆にわかる。
それにコンビ同士の連携はオーケーだ。
ちなみに"鷹目"とかでのイカサマは当然しないしできない。
まあ向こうも感知を張っている。
スマホの機能らしくそういった複数のスキルイカサマをすぐに見つける『アンチウイルスプロテクト』らしい。
『ううーん、アタシはあと3つはいりますね……特急できそうな組み合わせはありません』
『じゃあいいの来たら回すからね』
「あ」
親……つまり最初に牌を引くVVが何かに気づいたらしく声を出す。
全員が注目する中そそくさとリーチ棒に手を伸ばして。
中央に置く。
「ダブルリーチだったー!」
「「ええ!?」」
まずリーチとは後1つで歓声ですよと宣言する行為。
宣言するには持ち点1000を支払い中央にリーチ棒を置く。
今回の設定では全員の持ち点は25000点。
リーチ自体が役になり1翻とい 低い点が入る役になる。
宣言せずにやるということもテクとしてあるがまあ置いといて。
ダブルリーチとは最初の時既に揃う聴牌になるのならば宣言が出来る。
つまりメチャクチャついている。
思わずエイナに目線を送る。
エイナは首を横にふった。
つまりいまので不正はなし。
困るよそれ……衝突事故みたいなもんじゃないか。
ちなみにダブルリーチは2翻。
「1発目からか……」
「やっぱり最初に違いってやつを見せつけないとね!」
「ああぁ〜〜」
その回は会話とかなんの意味もなさず4巡目にツモ和了りされた。
ちなみにツモというのは牌を引くということ。
ツモ宣言で牌を倒せばそれは和了……役が揃ったので勝ちということだ。
自分の引いた牌で和了るのがツモ。
相手の捨て牌で和了るのがロン。
今回はツモだ。
「んー、ダブルリーチ、門前清自摸和、三色同順、ドラが……1つだね」
「初回から!?」
思わずそう叫んでしまった。
「いえーい三色おじさんみてるー?」
「さんしょくおじさん……?」
「気にしなくて大丈夫ですよ」
3人の漫才はともかく合計点数は7翻となる。
三色同刻はちょっと珍しい役。
ドラというのはそれ1つで1翻の牌というのが毎回ランダムで決まっているもの。
親が上がると得点にボーナスが入る。
今回は跳満という段階で7翻により18000点VVに入る。
VVはこれとさっき出したリーチ棒分の点数回収出来るので25000点から増加できる。
「43000点!」
「うあ〜」
ツモの場合全員から点数を平等に回収し私達はみな6000点引かれる。
コンビからもだ。
これにより43000と19000同士の構図がいきなりうまれた。
そして親が勝つとボーナスがさらに1つ。
「東1局1本場、開始だー!」
親が次の人に流れない。
牌を配置しなおし試合続行となる。
つまり……この試合全体に勝つまで連続で勝ち続けることも理論上可能。
運ゲーがよ……!
ちなみに0本場が最初で1本場が2回目だ。
「じゃあ、今回は……あー残念、天和チャンスだったのに」
「来てたまるか……!」
天和は牌が最初来た時点で何か揃っていたという役だ。
誰も何も操作できないためイカサマを疑われるくらいに難しい。
ドラーグは平気な顔をして出しそう。
いきなり不利を突きつけられやっとまともな試合開始だ。
みんな順番にパチパチ音を立てながら牌をひいては捨てていく。
『やりました! 揃う2つ前です!』
『一向聴か……鳴きは?』
『ちょっと難しいですね、でも割と良い待ちです』
捨てられた牌はそれぞれの前に列に並べて捨てられていく。
つまり今誰が何を捨てて来たかな来歴が常に見られるわけで。
ここから相手の動きを推測するのがこのゲームのやり方だ。
そしていかに騙すかというのもだ。
さっきのはノーカンにならないかなぁ。




