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その能力は無敵! ~けもっ娘異世界転生サバイバル~  作者: チル
狂った境界と踊る神々そして大きな賭け後編
2022/2401

九百二十九生目 過去

 暗殺者ロイダの話していた経緯はこうだ。

 ところどころ私が補足をいれている。


 まず私に警告し帰ったあとしばらくたつ。

 あちこちの国の暗殺者ギルドみたいな裏の存在が襲撃をかけられる。

 しかし裏の立場なだけあってそこまではよくあることだった。


 多くの国家と背後に蠢く闇の組織。

 暗殺者ギルドなんかが国の裏側にある存在ならばそれは無法の闇。

 ……ピヤア団の活動の最大化だった。


 はじめから互いに利用する間柄。

 利用し利用される……はずが。

 国たちにいざというときにあっさり棄てられた。


 国家奉仕している暗殺者ギルドなんかも巻き込まれた大騒動。

 そして朱竜戦争……

 詳しい仕事の話は伏せられたが裏で走りまわっていたらもはや今までの政府やギルドが崩れていたという。


 朱の大陸は今も政治的な復興で大忙しだ。

 朱竜との付き合い方が前と変わることで大きな変更を余儀なくされ……

 前までの黒に染まった権力者たちはついでのように朱竜の炎にくべるかのごとく追放された。


 ロイダも落ちぶれ生き延びられたもののひとり。

 というより国家への不信感も高くなり戻れないのもあった。

 自分たちよりも無法者たちを積極的に選びそのうえフラれた国家たちに自分の見た理想の現実を知らされた思いで。


 大激動の人生の末朱の大陸から半ば事故の形で離れることに。

 漂流するかのごとく流されなんとか辿り着いたのは翠の大地だった。

 幸いサバイバル術は長けていたので問題なく生き延びる。


 問題はそこから。

 賊に襲われ反撃し逃げ出したまではよかったが多勢に無勢で捕まる。

 そのせいで逆上した賊たちは彼を徹底的に痛めつけることにきめた。


「お前を闇医者に売る。せいぜい高値になることだな」


 その後はさらりと流されたが重かった。

 闇医者の非合法な魔導手術により体を切り刻まれ術式を埋め込まれる。

 麻酔など実験動物用に動きを縛るため程度のもので悶絶しながらだ。


 例えば高く売るために肉体だけ女性のような特徴にしたりしたんだとか。

 ロイダは「見ないほうが良い」と言っていた。

 ……術式埋め込み魔導手術の場合回復魔法では無理だ。


 私がロイダを彼女だと思いこんでいたのも若干どうしようもないことだったらしい。

 実際今ロイダの肉体は女性に近くさせられている。

 ホルヴィロスでも本当の意味で元に戻せるかどうか。


「そうして、俺はおもちゃとしてここに売られた。売られる道の途中であったのがミアだ」


「う……わたしより断然きつい過去だ……」


「あまり比較するようなものじゃない」


 ロイダはミアを慰めるもののミアはロイダの代わりに涙を流す。

 ソレを見てもロイダはただ困るばかりだが。


「というかだな、俺は確実にあれは死んだとおもったんだが……なぜ生きているんだか」


「あれ? 周りにいた人たちから教えてもらってないの?」


「言葉がわからん。お前がいる状態だと、なぜか言葉がわかるが」


「ああー……翻訳の」


 受信リングによる自動翻訳……

 それがなければ普通のニンゲンは国をまたげば言葉がわからないんだった。

 だからこそ賊に言葉がわかるように話しかけられ驚いたのもあるのだろうか。


「というわけでだ、今は俺の体のことより、この場の状況を教えてくれ。俺は話したぞ」


「す、すごい高圧的な……話すけれど」


 目の鋭さがすごい圧だ。

 ただあれはなんとなくわかる。

 弱さゆえの鋭さだ。


 もはや今まともに戦闘ができないし手持ちの武器もなし。

 心細いしほぼ敵みたいな私がいるし。

 それに……かなり無理やり性別変えられているし。


 翠竜のそれとはまるで違うし正式な手術ともまるで違う。

 肉体精神共にかかる負荷は想像だにできない。

 なんなら今も立っているだけで奇跡だろう。


 そう思っていたあたりで不意にロイダがふらつく。

 慌ててミアが支えた。


「あ、あぶない! 大丈夫……じゃないですよね! 気を使えませんでした! 休めるところへ行きましょう」


「くっ……すまん……」


 私は再び男性に戻ってロイダを抱える。

 うわあ……軽い。

 どんな扱いを受けていたらこれだけ細るんだ。


「おま、ちょっと!」


「いいからいいから!」


 ホルヴィロスでもわかる。

 こんなやつ歩かせるわけにはいかない!






 たどり着いたのはそばにあったソファ。

 ここは接客用だったため血1つ落ちてない。


「クソ……体が動けば……」


「だいぶ無理しているんだから、むしろすごいほうだよ……」


 私はロイダをおろして座らせる。

 さてあらためてだ。


 ここの状況をあれこれ語る必要がでてきた。

 会話が出来るようにおちついたところで。

 まあ少し長くなるけれど聞かせていけばロイダはゆっくり黙って聞いていた。

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