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その能力は無敵! ~けもっ娘異世界転生サバイバル~  作者: チル
狂った境界と踊る神々そして大きな賭け後編
1953/2401

八百六十生目 牽制

 体が泣き別れすることなく全員がヨロイ騎士の前に立つ。

 それだけでかなりのことだが向こうも傷ついている。

 もはやなりふり構わないだろう。


 正面に立つミアとロッズの両手剣フラワーと槍でギリギリをしのいでいる。


「うぐっ……」


「チッ……」


「なるほど、少女! その防具、魔法のフルアーマーだな! 見た目とは全く違う! なかなかやるではないか! 槍使いも見たところの感覚よりも、だいぶやるな! 強化されているのか?」


 ふたりがかかりでなんとか猛攻をしのいでいるようだ。

 武技も豊富に使っているらしくさっきはものすごい音を立てながら縦に2連斬りしていた。

 残る(エフェクト)が炭で塗りつぶしたかのようなものでまともに食らったらロッズでは死ぬのが目に見える。


 通常の連斬も挟んできてかなり厄介。

 小手先ではしのげないのに何度も振り抜かれてかなりしんどそうだ。

 そしてまた武技。


 クロス字に抜いた刃が発射されまともに受けることすら出来ず爆散する。

 後衛もおかまいなしに巻き込む威力だ!


「「ぐあああぁぁー!!」」


「うう……攻撃を仕掛けようにもこれでは!」


「戦える、攻めれる。けれど、鎧で防がれる……」


 ゴズとバンはスキを見て何度もしかけていた。

 しかし今みたいに激しく吹き飛ばされることは少なくない。

 さっきまでのピリピリとした切り合いとは違う大砲がいきなり飛んでくるようなひりつき。


 砲撃は1つ2つではなく道は狭い。

 血を流し拭った数は1度や2度ではなくなっていた。

 そしてなんとかハンマーを通しても。


「はああぁー!」


「フン!」


「まだっ!」


「ハッハッ!」


「柔軟流変っ!」


「おお、それは少し恐ろしいな!」


 両手剣フラワーが滑らかに動き四方八方からヨロイ騎士に襲いかかる。

 刃で確実に受けて流しているがそれでも後退させるほどはある。

 バンのハンマーと同じようにまともに食らってはならないと判断するほどの威力はあるのだろう。


 だからといってバンのハンマーが回転しながら叩きつけてもあまりに軽い身のこなしで避けてしまうし。

 短剣のゴズに至っては片手間に鎧で彈いていてレベル差がえげつない。

 それでも囲んで殴っているから何度も当たってはいるがそれで動きを止めるほどの痛打がなかなか入らない。


 もはやヨロイ騎士は死す時まで止まらないのだ。

 何をその状況で目を光らせているかといえば。

 ただひとつ。


「いい加減、死ねやー!!」


「フンハッ、まだまだ!」


「「わああぁぁぁーっ!!」」


 ウッズが放った大きな土爆弾を大きく下から斜め上へ斬り上げ斬撃を飛ばす武技で迎え撃つ。

 両者がぶつかりあってむしろ余波でみんなが傷つく。

 でも攻めないわけにはいかない。


 ウッズの魔法はヨロイ騎士に大打撃を与える唯一の手段だからだ。

 明らかにちまちま前衛で削れるほど向こうの攻撃が甘くない。

 先に倒されてしまう。


 決定打で差をつけるしかない。

 ならばとバンやミアは体を張る。

 ウッズは防ぐしゴズは翻弄して。


 ヨロイ騎士への弱点を作り出す。


「勝つぞ! 俺たちもやれるってところをみせてやれねえと!」


「あれほど補助魔法もらってて負けてちゃ、話にならないから、ね!」


「ほほう! ここにきて我の動きに合わせるようになってきたか!」


 バンが小回りをきかせてヨロイ騎士の胴をハンマーで穿つ。

 致命打でなくても確かに凹ませるほどの衝撃。

 だがヨロイ騎士は止まらず楽しそうにするのみ。


「もう十分アタシは火力がある状態なんだ、だから大技じゃなくて堅実に当てていくっ!」


 バンが細かくハンマーを振って牽制する間にミアが思いっきり両手剣フラワーを叩き込む!

 ミアはバンとは違い技量はまだまだだ。

 なのでとにかく力いっぱい叩きつけることで攻めていく。


「はぁ! やあぁ!!」


「お、おい、ミアちゃん、本当にさっき言ったこと、やっていいのか!?」


「ええ! 思いっきりやらないと、勝てません! ここが! 活路なんです!」


 ウッズがなにやら困惑している。

 どうやらバンが前に出ている間に相談していたらしい。


「どうした? なにを企んでいても、そんな単調な動きでは、何回やっても当たらないぞ!」


「きゃあっ!」


 ミアが両手剣ごと弾かれる。

 威力はあるし武器スキルで有利はとれていても技量が違いすぎる。

 毎度うまく合わされて弾かれていた。


 しかも空の胴体に蹴り込み吹き飛ばす。

 フルアーマーの重量の乗った蹴りはやすやすとミアを廊下の壊れた壁に叩きつけた。


「ミアちゃん!」


「やはり……性能がいいな、その防具は。使い手がこれではあまりにもったいない」


「う……くっ、まだ、まだ!」


 実際の所付け焼き刃をしたとはいえミアは戦いなれていない。

 この激しい戦いですでに精神が限界のはずだ。

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