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その能力は無敵! ~けもっ娘異世界転生サバイバル~  作者: チル
狂った境界と踊る神々そして大きな賭け後編
1952/2401

八百五十九生目 大鎧

 バンの奇襲に対しマントを翻しながら的確に刃を振るい槌を剣で受けないよううまく。

 剣を作るのも鎧を作るのもハンマーだ。

 まともにやりあえば先に潰れる方はわかりきっている。


「今だ!」


「おうよ! 鎧野郎! お前はこういうのが苦手だよなあっ!」


 バンが転がるように離れその背後にウッズ。

 ウッズのためにためた魔法のエネルギーは長棒を振ることで放たれる。


「ぬおっ!?」


「廊下ごと吹き飛べっ!」


 放たれたのは猛火。

 凄まじい勢いで廊下ごとまさしく吹き飛ばすかのように(エフェクト)がうねる。

 ただの熱現象だけではなく勢いすらあるというのが音でわかる。


 爆風としてうち放たれたそれが収まる頃にはあたりは煙に包まれていた。


「やべえ、こんなに威力出るとは思っていなかった」


「……やったか!?」


「なるほど……この威力、予想以上だな。ここまで攻め入られたのも頷ける」


 ヨロイ騎士ははたして。

 崩壊した廊下。

 その先で崩れた瓦礫と木材に腰を据えるようにして焦げたソレが見えた。


 塗装が焼けてとれるとより木材で鎧が作られているのがはっきりわかる。

 だがしっかりとした足取りで立ち上がり剣を構えた。


「だが、この鎧にかかったシールドを貫通するほどではなかったようだな! とっさにマントで炎を受けなければ危なかったがな。そちらも、連発できるものでもあるまい」


 ヨロイ騎士は金属の音を立てながらみんなに歩み寄る。

 みんなはそれを見てゲッソリとしていた。

 良い連携が決まったがゆえにその反動で。


「うっそだろ、力量もだが……」


「この感じ、技量も高いな。こんなクラスのやつらがたくさんいるだなんて話、聞いていないが?」


「ハッハッハッ! 我は2度の戦いに出ている。死と怒声入り乱れる戦場から帰ってきた者は、なかなか手ごわいぞ?」


 ゾッとするような殺気。

 初めてこっちを敵として定めたかのような声色が今乗っていた。

 ほとんど変わらず明るい調子なのに。


 みんなは特に怖気を強く感じただろう。

 全員構え直して固く身を構える。


「わたしが……前に出ます!」


「ミアちゃん! そいつの斬撃をまともにくらったら、ミアちゃんのアレでもただでは済まない!」


「ええ……でしょうね。でも……わたしはもっと格上を知っている」


「ミアちゃん……」


 ミアは前に出てヨロイ騎士を待ち構える。

 その手は強く握られ剣先はカタカタと揺れていた。

 ヨロイ騎士は周囲をゆっくり見回す。


「ふむ……斥候かだれかが先程倒した面々は回収したか。いつの間にやら。まあ、いい。この後まとめて倒せばな」


「まったく、奥で待ち構えてやがるとおもったら、こんな化け物がいるんなら、自信満々で待ってるよなあ……!」


 ロッズも槍を構え前に出る。

 ミアは何かいいたげにするが目すら離せないのだろう。

 それほどまでにヨロイ騎士からは遊びの気配が消えて淀むほどの圧力を感じた。


「いいかミアちゃん、あれが、殺意だ」


「あ、あれが……!」


 ロッズの額から血ではなく冷や汗が出る。

 味方全員死をしっかりと嫌がっている。

 たとえ殺したことのあるメンツでも殺し慣れを意図的にしていない。


 自らが殺されることへの恐怖を忘れないために。

 しかし相手はそうではない。

 死を恐れず殺すことを躊躇わない。


 元々守るべき国のために自らの首を捧げた身だからだ。

 自ら死して目的を果たす。

 戦うための方向が違う。


「さあ、死合うぞ!」


 肉厚な刃が煌めく。

 ヨロイ騎士が周囲に(エフェクト)を走らせる。

 あれは……


「あれヤバいぞ、受けるな!」


「えっ」「何?」


 それはきっと掛けられた声もあるだろうが……

 考えるより恐怖によるなんとなくの回避。

 しかし遠くにいるはずの鎧姿がが目の前に突然ワープしてきたかのように感じただろう。


「「っ!?」」


 そして当たり前のことを思い出すのだ。

 彼が本気で移動し動いたところは1度も見たことがないと。


「烈風迅!」


「「わあああぁっ!!」」


 距離をとったり後衛に位置していたり。

 それでもなお移動と剣圧によりまとめて吹き飛ばす。

 実力差が出る武技そのものだ。


 横一文字に切り抜かれた刃と自身の移動した体。

 その両方からなんでもかんでも吹き飛ばす(エフェクト)を放っていた。

 先程崩壊した廊下をさらに弾き飛ばすかのような。


 明らかにこれをやったら最初に廊下が壊れていた。

 そりゃあさっきまでは遠慮していたわけだ。

 壊れるし。


「う、ぐ……まだ底があったのか!」


「ハッハッハッ! 我は雑兵共とは違うからな! フルアーマーは伊達ではない! だが初見で回避するとはあっぱれ、大抵はこの技で敵は体が泣き別れするというのに」


 危なかったなぁ今のは……

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