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魔女の煌めき屋【冬童話2026】  作者: 黒井ここあ


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2/21

煌めき屋の魔女

 どんな大きな蝋燭よりも燃え続けて、真っ暗で怖い闇の中でも、キラキラ輝く夢と希望を見せてくれるランプが欲しいですって?

 それなら〈煌めき屋〉へお行きなさい。

 世界の端と端が結ばれ海と海が出会うところ、そこに〈煌めき屋〉はあります。

 そこでは、ランプの魔女のリュスラーナが、毎日まいにち、ランプを作っています。

 海ぼたるの住むランプ、花咲き香るランプ、それから宝石の踊るランプ。

 それから、それから!

 魔女のランプに普通のランプは一つもないのですよ!

 ここだけの秘密、リュスラーナのランプには精霊の吐息が込められているのです。

 だからランプは、冬の間じゅう、わたしたちの心を暖め続けてくれるのです。

 あなたたちは、春になればいつも、雪の隙間からスノードロップが頭を出すのを知っていますね。

 ランプの炎はそれまでずうっと消えたりしません。

 春風がすっかり雪をさらってしまったあとに、炎をそっと吹き消してゆきます。

 でも、決して消えたランプを捨てたりしないで。

 また〈煌めき屋〉に精霊の吐息をもらいに行けば、もうひと冬越すことができますから。


 さあ、冬になる前に。雪が道を閉ざす前に。夢を忘れずに。

 〈煌めき屋〉に行かなくては。

 だってこれこそが、常闇の国ミュルクルの冬支度なのですから!


L.ヴィータサロ『魔法のかかったランプ』より

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