表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダンジョンマスターは眠れない  作者: えるだー
第7章 冥底湖の魔女編
199/478

ジョーカー・ゲーム

 酒場のマスターから酒を止められて、仕方なくポテトフライを摘まむハーヴィーを、離れた席からじっと見つめる冒険者がいた。

 彼はやがて自分の注文したエールを飲み干すと、テーブルに代金を置いて、席を立った。

 酒場の外に出ると、入り口を見張れる路地から、さらに1人の冒険者が姿を現し、彼に合流した。


 「どう?何か掴めた?」

 「ハーヴィーはシロだな。元々仲間を殺せる度胸もなければ、それを黙っている根性もない奴だ。逸れた二人の行方も知っていそうに無い」

 「そうか、やっぱしね。でもなにかヒントがないと捜しようがないよ」

 「それについては少し気になる事を言っていたな。酔っ払いの戯言かもしれないが・・」

 「なんでもいいよ、今は掴む為の藁さえ浮いていないんだから」


 「記憶の中で、二人がハリネズミと穴熊と一緒に手を振っていたと・・」

 「穴熊・・・それってもしかしてオークの丘の?」

 「わからん、だが、調べてみる価値はあるかも知れん」

 「わかった、皆に知らせてくる!」


 足早に走り去る姉妹を見送りながら、彼は少し離れた路地に身を潜めた。

 兄弟が揃うまで、ここでハーヴィーが不穏な行動を取らないか監視するのだ。奴が記憶を失ったように見せかけて、魔女の配下としてこの開拓村に潜入しているなら、証拠を見つけて、その後に排除する為に。


 ビッグファミリーの六つ子は、揃っていれば個体の識別ができずに混乱させるが、一人でいると、今度は逆に印象が薄くなる。同じ顔が並んでいて始めて「ああ、六つ子の内の2人ね」と認識されるのだ。

 1人でいると、よほど親しい者以外は、どこにでもいる冒険者Aと思われて注意を惹かない。こういう監視ミッションには、その特性が有利に働くのであった。


 やがて4つの影が合流すると、開拓村の外へと消えていった。



  その頃のダンジョンでは


 隠し芸大会の参加賞が配られていた。

 「はい、並んで並んで。順番に希望を言ってね。使えるDPは各チーム100ずつだから、よく相談するように」

 「細かく分けてもいいっすか?」

 「できれば1種類に決めて欲しいかな。それを分配するのは自由だけどね」

 「ギャギャ(悩みますー)」


 最初に決めたのは穴熊チームだった。

 「ギュギュギュ」 「ん」

 「寝床に藁を敷き詰めて欲しいんだ。了解です」

 穴熊ファミリーの寝室に使っている部屋に100DP分の藁束を追加した。

 「「ギュギュ!」」 「ふかふかー」

 「キュキュ」「バウ」

 親方やケンが、あれも良いなという目で見つめていた。


 次は隠密チームで、

 「忍者刀が4本欲しいっす」

 「無理です」

 「早!」

 きっとそこらへんだと思ったけど、現状では難しいんだよね。

 「優先順位を早めておくのに賞品権利を使うか、再考してください」

 「「・・ギャギャギャ・・」」

 「蜂蜜酒でいいっす」

 「それも現在はないけど、あと少しで出来上がるそうだから、その時でいいね?」

 「問題ないっすよ」

 「キュキュ」 「バウバウ」

 親方とケンは、それもありだなという顔をしていた。


 しばらくして親方チームが決めたらしい。

 親方チームは、宙に投げたじゃが芋を棘で曲撃ちするはずだったけど、出番が来る前に大会が中止になってしまったのだ。なので参加賞の権利はある。

 「キュキュキュ」 「ん」

 「え?新しい昆虫食?」

 それはまた難しいのがきたね。美味しそうなのは蜂の子だけど、群体(蜜蜂)が気を悪くしないかな・・

 「わすぷー」

 ああ、雀蜂にすればいいか。ノーミンにまた召喚してもらってリストに載せてから、巣作りさせて幼虫を採る・・・うん、できそうだね。

 「キュキュキュ!」


 最後はケンチームだった。

 「バウバウ」 「ん」

 「え?仲間を増やして欲しい?」

 戦力的には十分だけど、最近、蛙が増えてるから群の数を増やしたいみたいだ。

 「DP的にはランク3になっちゃうけど、それでもいいのかな?」

 「バウ!」 「ん」

 育てるからいいらしい。

 「コア、グレイウルフ・ディアハンターを召喚して」

 「もふもふ」

 「おお、新しい眷族だね。しかもグレイウルフか。毛並みも毛艶も素敵じゃないか・・これは雌かな。名前はそうだね・・・」

 いや、クロスさん、貴方の為に呼んだわけではないので・・


 「そんな!だったら僕の為に12頭ぐらい召喚してくれないか。なんだったらもっと多くてもいいよ」

 ドガッ

 「邪魔したな、気にしないでくれ」

 気絶したクロスさんを、ヒルダさんが引きずっていった・・・

 「一撃っすね・・」

 「容赦ないね・・」


 とにかく、新しいグレイウルフは「チュンリー」と名付けられた。

 「せんぷうー」


 

 DPの推移

現在値: 2794 DP (3013DC)

変換:藁束 -100DP

変換:蜂蜜酒 -100DP (予約分)

変換:蜂の子 -100DP (予約分)

召喚:グレイウルフ・ディアハンターx1 -90DP

残り 2404 DP (3013DC)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ