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ダンジョンマスターは眠れない  作者: えるだー
第7章 冥底湖の魔女編
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新たなる称号

 ロザリオは、その後、3時間かけて課題をクリアした。

 限界まで磨耗した精神で3時間を耐え抜いてクリアするロザリオが凄いのか、付き合わされた隠密同心がへばって倒れるまでやらせるヒルダが怖ろしいのか、難しいところだ。


 今は心配するモフモフ軍団に囲まれて、笑みを浮かべながら気絶している愛娘を、夫婦で酒を酌み交わしながら眺めているところだ。

 これが一家の団欒なのだとしたら、スノーホワイト家はまさしく修羅の住む所に違いない・・・


 「満足できたかい?」

 空いたゴブレットにエールを注ぎながら、クロスが囁いた。

 「あの6人は基礎ができていない」

 注がれたエールを飲みながら、ヒルダが答えた。

 「まあ、まだ君の訓練に耐えられるレベルではないね。今はロザリオで我慢しておきなよ」

 「うむ」


 不穏当な言葉を聞いて、気絶しているはずのロザリオの指先が震えた。人は生死がかかった極限状態では、意識を失っていても足掻こうとするものらしい。

 まあ、ロザリオは人ではないのだけれど・・・



 「というわけで、あと2・3日お邪魔することになりそうですよ」

 にこやかにクロスさんから言われたけど、実力的に追い出すこともできないし、こちらは頷くしかなかった。


 「登板間隔は中5日は欲しいっすね」

 昨日、短剣を投げすぎて肩がパンパンに張った隠密チームは、、今日は全員がオフ日だ。各自、アイシングに余念がない。

 「5人目の先発要員が必要かー」

 「ギャギャ(先に押さえの切り札でしょう)」

 「ギャギャギャ(それなら中継ぎも重要だよね)」

 「ワタリでもトレードにだすしかないかー」

 「連投いけるっすよ」

 腕を振り回してアピールするワタリ、しかし彼の肩は酷使されて限界を迎えていたのだった・・


 「ぴきぃーん」

 「うお、破滅の音が聞えたっす。明日からは左投げにコンバートするしかないっす」

 「ひゅうま・・」

 あ、古い方なんだ。僕は〇ジャーかと。



 というわけで、健康診断を兼ねてスキャンタイムです。

 トップバッターは、敵も味方も混乱させる、お騒がせゴブリンのワタリです。

 「なんかいつ診てもらってもドキドキするっすね」


 スノーゴブリン・トリックスター:雪原ゴブリン 奇術師

種族:亜人 召喚ランクR5 召喚コスト 250

HP32 MP16 攻撃7(+7黒鋼の小剣) 防御4(+3硬革鎧)

技能:槍、冷気耐性、隠密、クリティカル、共通語CS、小剣、演技NEW

特技:ハイド・イン・コールド、シャドウエッヂ、スゥィッチ(変わり身)NEW

備考:変わり身 使用MP4 10m以内にある物体(生物不可)と位置を交換する。


 「忍でなくなったっす!」

 ああ、まあそうだよね。元から忍者ルートなんてないだろうから、下忍から中忍、上忍となっていくのは難しいかな。

 「あきらめないっす、いつかは十勇士と呼ばれる忍者になるっすよ」

 いや、あれ忍者は半分もいなかったような・・・

 

 次はダンジョンバトルで大活躍したケンです。

 「バウバウ」


 ウィンターウルフ・スノーテラー:冬狼 雪原の恐怖

種族:魔獣 召喚ランク6 召喚コスト360

HP48 MP18 攻撃18 防御6

技能:噛み付き、追跡、嗅覚、冷気無効、同族支配、威嚇NEW

特技:スクリュードライバー、コールドブレス2NEW

備考:コールドブレス2 使用MP4 範囲15m前方 冷気25ダメージ


 ステータスはそれぞれ底上げされて、今なら羆と一騎打ちで勝てそうだね。技能の『威嚇』は、自分よりランクの低い敵のモラルを下げるようだ。コールドブレスが2になっていて、範囲や威力が上昇してるのもポイントだね。

 「バウバウ!」

 「かっけー」

 コアは『スノーテラー』の呼び名に、封印された何かが疼くらしい。


 そしてこれも大活躍した穴熊チーム「やんまー」「こまつ」「おおまつ」の3体です。

 「「「ギュギュギュ」」」

 ジャイアントキリングに貢献した3体は 一気に2段階アップしていました。

 「「「ギュー!」」」


 ツンドラバジャー・エクスキューショナー:ツンドラ穴熊 処刑人

種族:魔獣 召喚ランク5 召喚コスト 250

HP35 MP15 攻撃14 防御5 

技能:爪、掘削、運搬、耐寒、罠設置NEW、隠密NEW

特技:擬死、縦回転、


 ステータスが大幅に増えて、正面からの近接戦闘もこなせそうだね。ただ技能的には隠れて、敵を罠にはめる方向にのびているみたいだ。

 「「「ギュギュ?」」」

 処刑人の名称は、罠にかかって逃げられない獲物を、自らの手でギュリギュリしに行くからついたんだろうね。

 「「「ギュ!」」」

 さっそく麻袋の切れ端に目だし穴をあけて被っているけど、それは処刑人じゃなくて銀行強盗だから・・・


 ノーミンとグドンは変化なし。ヘラと親方も期待したけど上がっていなかった。防衛チームに比べて、探索チームは倒した敵のランクが低かったから仕方ない。

 その中で、エルフの兵士Bとベニジャがランクアップしていた。


 ツンドラエルフ・スカウト(テオドール):斥侯

種族:亜人 召喚ランク4 召喚コスト160

HP20 MP16 攻撃5(+6樹脂矢) 防御3(+2革鎧)

技能:耐寒、弓、隠密、特殊言語(ハリネズミ語)、警戒NEW

特技:シャープシュート、ツィンショット(双射)NEW

備考:双射 使用MP1 同時に2射できる。


 フロストリザードマン・テイマー(ベニジャ):凍結蜥蜴人 魔物使い

種族:亜人 召喚ランク5 召喚コスト250

HP32 MP12 攻撃5(+8三つ又矛) 防御5(+2革鎧)

技能:弓、槍、冷気耐性、両手槍、半水棲、調教NEW

特技:クレセントアロー、アニマルフレンドシップ(動物馴致)

備考:動物馴致 使用MP1 野生の動物を宥めて懐かせる。


 兵士Bはテオドールという名前だったんだ。あと特殊言語(ハリネズミ語)ってすごい世界が狭いんだけど、なぜ習ったのかが謎だよね。それ以外は順当な進化だね。

 「土棲動物言語の初期講座はハリネズミ語から始まるんです。まだ次のステップに上がれなくって」

 「初期講座でどれくらい時間かかったの?」

 「8年ですかね」

 「さすが長命種族、スケールが長い!」

 「ももくりぃ」


 ベニジャはやっぱりテイマーが発現したね。大蛙達も懐いているみたいだし、天性の才能なのかもね。

 問題は・・・


 「大頭!コオロギ出しておくれー、ジャー」

 「さっき変換したでしょ?」

 「そうだっけ?でもあいつらが腹を空かせて待ってる、ジャジャ」

 あの巨体を12匹も養うのは大変だってことだ。


 「頼むよ、大頭、うちの若いもんに出す酒を減らしていいからさー、ジャー」

 「えっ?そりゃないっすよお嬢、ジャー」

 「お前ら飲みすぎ、少しは我慢しろ、ジャジャ」

 いや、確かにリザードマンの酒量が増えているから節酒もありだとは思うけど、蛙優先はどうなんだろう・・

 

 「コオロギだめなら蝗でいいから、ジャー」

 まあ、蝗ならいいか・・・

 「よくありませんぞ、マスター様、ジャー」

 「あ、やべえ、祖父さんが来た、ジャ」

 「ベニジャ、あの4匹を引き取るときに約束したな、世話は自分ですると、ジャジャ」

 「だけどよー、あいつら良く食べるから・・・」

 「好き嫌いを言わせずに、魚でもなんでも獲らせればよいのだ。それも含めての世話じゃろうジャー」

 「・・・わかった、アタイが考え違いしてた・・・」

 「マスター様も、こやつのおねだりは無視してやってくだされ。どうしても餌がとれなくて餓死しそうならワシがお願いにあがりますですジャー」


 そういってハクジャとベニジャは並んで三日月湖へ戻っていった。

 「孫娘への厳しく、優しい愛情っすね」

 「どこかの家は厳しく険しい愛情だけどね」


 「素振り千回、15分で」

 「1・2・3・・」

 「次はフェイント入れて、20分で」

 「1、、2、、3、、」

 「切り返しまぜて、30分で」

 「1、・・2、・・3、・・」

 「次は・・・」


 

 「ギャギャ(誰か止めてあげてください、ロザリオさん死んじゃう)」

 「インモータル(不死者)だから死なないっすよ」

 「うーん、ヒルダさんもゲスト認定してあるから、メンバーに危害は加えられないはずなんだよね」

 「「じゃあ、あれは?」」

 「指導・・なのかなー」

 「「うそーーー」」


 召喚リスト その55から59

 本文参照のこと


 DPの推移

現在値: 2915 DP (3013DC)

スキャン:x11 -11

残り 2904 DP  (3013DC)

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