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ダンジョンマスターは眠れない  作者: えるだー
第7章 冥底湖の魔女編
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誰かがこれをやらねば

 モフモフ陣営 敵侵入まで、あと02:59


 「それでは第一次探索チームのメンバーを発表します」

 「「おおおーーー」」


 「チームリーダーはノーミン」

 「「「えっ?」」」


 意気込んでいたロザリオやワタリが驚くのは想定内だったけど、本人が唖然としてどうするよ。

 「いや、まさかオラがリーダーに選ばれるとは思いもしなかっただよ」

 「くっ、伏兵がいたか」

 「まだサブリーダーがあるっすよ」

 「とにかく選ばれただから、頑張るだよ」


 第一次探索チームは、調査がメインだから、慎重なノーミンに判断を任せるからね。くれぐれも無理しないように。


 「サブリーダーはワタリ」

 「「ほーー」」  「チッ」

 「よっしゃ、オイラの出番っすね。あと舌打ちしたのロザリオさんっすよね」

 「ノーミンのリーダーより、ワタリのサブリーダーの方が納得いかないのは我ながら不思議だ」

 「とほほ」


 「3番目はグドン」

 「「おおーー」」

 「オデ、オデ、ガンバル」

 「これもサプライズに近いな。盾役ならアップル殿になるかと思っていたが」

 「もちろんそれも考えたんだけど、どうしてもアップルチームはタスクライダーとして活用したいから、人数制限あるとね」

 「ギャギャ(五郎〇と一心同体ですもんね♪)」

 アズサのセリフは、その通りなんだけど、なんかニュアンスが違っているような・・・


 「4番目はヘラ」

 「「「えっ」」」

 これもサプライズだったのか、本人まで驚いている。

 「わたしぃ、でしゅか?」

 「オババのダンジョンを踏破するには、ヘラの探索呪文が役立つはずなんだ。戦闘は考えなくていいから、探査をよろしくね」

 「はい、はい!」

 ヘラは、選ばれた重圧と、必要とされた喜びの間で揺れていた。


 「5番目は親方」

 「「わあーー」」

 「キュキュ」

 これもある意味サプライズだと思うんだけど、周囲も本人も、さも当然のように納得してるんですけど・・

 「何をいっているんだ、主殿、「モフモフは明日の糧」チームに親方が入るのは当然だろ?」

 いや、そんなドヤ顔で言われても、親方の選出理由はそこじゃないし。


 「そして最後のメンバーは、不肖、この私、「モフモフ親衛隊長」のロザリオで決まりかな」


 「えっ、違うよ」

 「えっ!?」

 ロザリオは、その場で固まった。


 「6番目はエルフ兵士Bさんです」

 「「誰?」」


 「俺は兵士Aだよ」

 「じゃあ俺は兵士Cな」

 「そしたら俺は兵士Dで」

 エルフの般兵が、責任を押し付けあっていた。


 「お前達、せっかくマスター殿が選出してくださったのだ。兵士Bが誰であれ、喜んでお受けしろ!」

 エルフの小隊長が困惑する部下を叱責する。

 「しかし、小隊長、軍曹を差し置いて選抜されるのは、いささか・・・」

 「うむ、1人だけ今後の訓練が倍増しそうな予感がするな。だが、頑張れ」

 「そんな・・小隊長は気楽でしょうけど・・」


 ああ、それで遠慮してたのか。ロザリオは訓練には私情は挟まないと思うよ・・・たぶん・・・どうだろう。

 「ぎるてぃ」


 ま、それはそれとして・・


 「「「話をそらした!?」」」

 兵士Bさんは、ハリネズミ語がわかる人です。

 「「ああ!」」

 喜ぶ二人と、床に崩れ落ちる1人のエルフ。

 「通信講座で習ったのが、裏目にでるなんて・・」


 通信講座で習えるんだ・・



 「とにかく、この6名で先発するよ。ただし、第一次探索チームは調査がメインだから、戦闘は極力回避する方向で。30分後の第二次探索チームと合流することを最優先して」

 「そしたら、オラ達は危険と思ったら先に進まなくていいだか?」

 「突破できないと判断したら、それでかまわないよ」

 「相手にさき越されないっすか?」

 「30分は守備側で持ちこたえるから、勝負はそれからだね」

 「ういっす」


 「第一次チームは調査隊だから、リーダーは慎重なノーミンで、ワタリは隠密で探索を主導して」

 「わかっただ」 「了解っす」


 「グドンは戦闘になったら味方を守ってほしい」

 「オデ、みんな守る」


 「ヘラは落とし穴と毒針、毒ガスの罠を探知して」

 「がんばりましゅ」


 「親方はアースソナーで空間把握と敵の警戒を」

 「キュキュ」


 「兵士Bは、親方の観測結果を逐次、メンバーに伝えるとともに、親方の護衛をして」

 「はっ、微力を尽くします」

 「馬鹿者!親方の護衛任務だぞ。死力を尽くせ!!」

 「イエス、マム!」


 あ、固まっていたロザリオが復活した。


 「先発隊に選ばれなかったのは不本意ではあるが、主殿には何らかの策があると信じて、ここはノーミン殿に託そう」

 「露払いは、しておくだよ」



 コアの表示するカウントが10秒を切った。探索チームのメンバーに緊張が走る。


 「くれぐれも無理はしないように。正面から戦って勝てる相手ではないからね」

 「大丈夫だ、こっちは任せてくんろ」

 「オイラもいるっすからね」

 「それが唯一の不安要素なんだけどね」

 「とほほほ」


 カウントが0からプラスに増え始める。


 『防衛ダンジョンの構築タイム終了です。只今より探索チームの転送・召喚を許可いたしますわ』


 「姫」のアナウンスが響き渡った。


 「コア、探索チームを転送!」

 「あでぃおす」

 「「アミーゴ!」」





 委託DPの推移

モフモフ陣営 防衛ダンジョン構築追加 -210

 探索チーム R6x2 R5x2 R3x2 -1400

 防衛チーム R3x3 R0x1 -275

 残り 1002 DP

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