設定集① 旧王国、気候、農業、通貨、鐘、(ネタ)ケムリについて
①旧王国、冬の王国[ズィーミ・ゴラディナ]について。
数十年前まで、国境の河グラニーツァリカのほとり、今の「帝国辺境の地」に存在した国。
冬精と対話ができる存在、冬姫[ズィームニイナ・デュナ]を排出する王家が統治する君主制国家。
継承に際しては、冬姫の才能(冬精との対話能力)が最重要視される。世代交代の際は、まずは冬姫が次代に継承され、新しい冬姫と冬精とが話し合って、次の王を任命する。
王は冬姫の兄弟姉妹やその配偶者たちの中から選ばれる。そして、次代の冬姫はその子供たちの中から選ばれる。
彼らが統治していた頃の王国は、冬の寒さは厳しいが四季があり、春には雪が溶け、夏は25℃前後までは気温も上がる土地だった。冬姫が冬精と対話をして、農業の作付や収穫時期に合わせて冬の気候をコントロールし、生産量を安定化させていた。また、他国との戦闘時は、一時的に局所的に冬を呼び寄せて敵の渡河や行軍に負担をかけることで国を守っていた。
帝国が大河グラニーツァリカに自然の摂理を捻じ曲げて冬精を捨て始めたことで、グラニーツァリカに冬精の怒りの声が満ちて対話ができなくなり、冬姫が力を失う。怒り狂う冬精の影響で王国は、毎晩十から二十センチ程度の雪が降り積もるようになった領土を抱えて、その冬の猛威に対応できずに、たった数年で国家としての体を失う。やがて帝国に攻め入れられて、王国は滅亡する。
その後、帝国は怒り暴れる冬精が氷となって流れる大河グラニーツァリカと年中絶え間なく雪が降り積もる旧王国領を二重の自然要塞とするために、あえて旧王国領を放置。巨大橋アグロウニモスツや鉄道といった一部の重要施設を残して撤退する。
その後、気候変動に対応することができた土地に暴力組織が自然発生。生存をかけて小競り合いを繰り返す内に安定し、今に至る。
②気候、農業について。
寒さは厳しいが四季があり、冬精の影響がなければ春には雪が溶けて、夏は25℃前後くらいまでは気温も上がる、そんな土地柄。
旧王国存続時は農業の作付、収穫に合わせて冬の気候をコントロールしつつ、大麦等、耐寒性の強い作物を中心に、さまざまな作物が栽培されていた。旧王国滅亡後は、グロウ・ゴラッドの冬精の影響で、毎晩十から二十センチ程度の雪が降り積もるようになり、多くの作物が栽培に適さなくなる。但し、積雪量に対する気温の高さと規則性(夜にのみ、一定の積雪量の雪が降る)により、地域ごとに、主に耐寒性の栽培方法が確立されていく。
現在では、冬精を利用した、この土地ならではの農業がいとなわれている。
③通貨について。
組織の支配圏ごとに違う。グロウ・ゴラッドでは、小さい順に「ソルストゥ」「ルナストゥ」「ヴィズダストゥ」という単位がある。
大体、グロウ・ゴラッドで過ごす人の平均的な日収が100ソルストゥ、平均的な月収が100ルナストゥ、平均的な年収が100ヴィズダストゥとなっている。なお、1ソルストゥ×30=1ルナストゥ、1ルナストゥ×12=1ヴィズダストゥとなる。
元々は組織の要求した「みかじめ分」だったものが、そのまま通貨単位になることで成立。
(「一月のみかじめ分は10%だな」が「みかじめは10ルナストゥ」に変化し、それがそのまま一般の通貨単位に変化した)
なお、通貨自体は旧王国が発行していた王国硬貨と、組織が金属を鋳潰して再加工した組織硬貨の二種類がある。様々な種類の硬貨を元にした、ある意味仮想的な通貨です。
④時間を告げる「鐘」について。
このグロウ・ゴラッドでは、一日の半分、午前六時から午後六時の間、二時間ごとに鐘を鳴らして、街民に時間を知らせている。
午前六時の「朝日の鐘」
午前八時の「朝の鐘」
午前十時の「昼前の鐘」
正午の「昼中の鐘」
午後二時の「昼下の鐘」
午後四時の「夕の鐘」
午後六時の「夕日の鐘」
鐘撞き堂は街のいたるところにあって、街に住んでいれば、だいたい聞こえるようになっています。また、鳴り方でどの鐘が鳴っているのか、わかるようになっている。
……但し、作中では書き分けていません(爆)
一応、そういう設定になっていると、そう思っていただければ(汗)
⑤(ネタ)「ケムリ」について。
グロウ・ゴラッドを支配する組織、不逆群狼[ニエト・オブラトミィ・スタヤ・ボルク]は、ケムリ(麻薬)の類を禁じています。その理由は様々(自分たちが安定して麻薬を仕入れるルートを持っていないため利益を上げれない、他に麻薬を広められると自分たちの収入源が劣化する、麻薬が広がってボロボロになった他組織を見てきたし自分たちも滅ぼしてきたりした等)ですが、ぱっと見ケムリと見分けがつかないという理由で、煙草や葉巻の類も禁じています。
なので、グロウ・ゴラッドでうっかり煙草を吸うと、一族郎党皆殺しにされた上で金になりそうな人間は娼館や他の何かに売られます。これほど喫煙者にとって厳しい街というのは、ちょっと珍しいのではないかと思います。




