<おとぎ話2>
むかしむかしあるところに、2人のとても仲の良い姉妹がおりました。2人とも、とても心優しく、他人を思いやることのできる素敵な女の子でした。
いつも2人は一緒に遊んでいました。姉は1歳年下の妹をとても大切に思い、妹も姉のことが大好きでたまりませんでした。母親が違うせいか、髪の色や瞳の色などが違う姉妹ですが、そんなことなど気にもとめず、いつも一緒に過ごしていました。
ところが、ある日、2人は引き裂かれてしまいました。姉が牢獄に閉じ込められてしまったのです。
「悪い魔法使いによって、私はここから出れなくなってしまったの。もう一緒に外で遊べないわ。ごめんなさい」と姉は泣きじゃくる妹に言いました。
急に1人になってしまった妹は、寂しい思いで一杯でした。そんな妹を、心優しい姉は牢獄の中でいつも心配していました。
姉のことを慕う妹も、牢獄に閉じ込められてしまって外に出れない姉のところへ毎日遊びに行き、外で見つけた綺麗な花や林檎などの美味しい果物を姉にプレゼントをしました。また、妹は、姉が退屈しないようにと、外で起こった楽しい出来事を姉に話しました。寂しくて、姉が牢獄に捕らわれていることが悲しくて、外では良く泣いている妹ですが、姉と会うときはいつも笑顔でした。姉は、妹の話をいつも楽しそうに話していました。
姉妹は、姉が牢獄に捕らわれてからも、仲の良い姉妹でした。
姉は牢獄に捕らわれたまま、月日は流れます。妹は、毎日姉の所へと行って、寂しい思いをしている姉を慰めていました。しかし、あるとき、妹は知ってしまいました。そして、姉に言いました。
「悪い魔法使いなんて、いないのね。嘘だったのね」
姉は、ずっと黙ったままでした。
「私と一緒にいたくなかったのですか? だからその牢獄から出ないのでしょう?」
姉は何も答えません。
「私は、姉上のことが大嫌いです」と妹は言いました。
涙を流す姉に、妹は更に言いました。
「姉上が牢獄から出ないというのであれば、その牢獄をいつか打ち砕いてご覧に入れましょう」
それからというもの、姉のいる牢獄に妹が訪れることはありませんでした。姉は、1人寂しく牢獄の中で泣いています。妹は、寂しく1人で遊びます。




