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47.はじめてのお出かけと魔法01

「さぁ、この門をくぐれば直ぐに街にでますよ!」

延々続いた森のような広い広い敷地を経てようやくお城の城壁の門の所まで来た。

転移した方が早いけど、前みたいにすぐ疲れちゃったらつまらないので、サラさんに馬に乗せてもらった。

サラさんの前にちょこんと座ってサラさんに抱えられるように馬に乗ったけど意外と高いのにびっくりした。


これは落ちたら痛いぞと用心したりして…。


ちょっと怖いけど、騎士姿じゃなくてシンプルなドレスのサラさんは綺麗だった。

今回は私のお母さんと言う設定なので、馬に乗りやすい感じのスリットの入ったワンピースのようなドレスで下には、スパッツっぽいズボンを履いていて足元は可愛いブーツである。


茶色っぽいシンプルなドレスは、返ってサラさんの美しさを引き立てているような気がした。

こんな綺麗な人がママ役なんて何だが自慢できそうで嬉しい!


そして私は侍女ズの渾身の最新作!『ママとお揃いシリーズ第一弾』の茶色のワンピに、可愛いフリフリの白のエプロンドレスの重ね着である!

鏡を見てびっくり!

我ながら超絶に可愛い!


どんくらいって、そりゃあもう、べらぼうって感じですよ!

強いて言うなら、サラさんが可愛すぎて攫われないか心配だとか言って、更にすっぽり顔まで隠れるフードを被らされたくらいですね!


いやもう、ちょっと暑いよ!


そして門番には二人の兵士さんがたっていた。

ひょろっと背の高いおじさんと背の低い太っちょのおじさんで、二人とも気の良さそうな愛嬌のある顔をしている。


「通行証は?」「子連れかい?」

「そうよ、娘とちょっと街にでるの。ほら、通行証よ」


サラさんが、ちょっと緊張したように言うと門番の兵士さん達は、サラさんに抱かれるようにちょこんと座る私を見てにっこり微笑んだ。


「やぁ、綺麗なお母さんとお出かけなんていいなぁ!」

「楽しんでおいでなぁ~」と、声をかけてくれた。


あ、この兵士さん達、良い人だ!と思った私は少しだけフードをずらしてお礼を言った。

「ありがと~」


すると兵士さん達は同時に声をあげた。


「「うわっ!可愛いっ!」」

「「ま、まじかっ!」」

「お母さんもべっぴんさんだけど、お嬢ちゃんはまる天使みたいだなぁ!」

「ほんとだ!お母さんと離れちゃ駄目だよ?お嬢ちゃんみたいに可愛い子は攫われちゃうよ!」


そんな兵士達二人の賛辞に気を良くしたサラさんは、ご機嫌で兵士達にお礼を言った。

心なしか緊張もほぐれたような?

「ふふっ!ご心配ありがとう!片時も離さないから大丈夫ですわ!」


「ああ、そうした方がいいよ!明るいうちに帰ってくるんだよ?夜になると酔っ払いとかも出てくるからね?」


「そうするわ!ご忠告ありがとう!」


「いってきま~しゅ!」

私は二人の門番さんたちにぶんぶん手を振った。

うん、これからちょくちょく通ることになるだろうし、仲良くしとこうと思ったよ。



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