しるし2(詩集) 棘 作者: さゆみ 掲載日:2015/07/02 棘を刺す方も痛いのよ バラが溢した 刺される方が痛いよ 指が嘆いた 棘が落とした冷たい露 指が流した熱い血の玉 それでも棘がある限り 刺さないわけにはいかないわ それでは指を無くせばいいわ バラがふわりと揺れて舞う それでも指がある限り 無くすわけにはいかないよ それでは棘を抜き取るよ 指が真紅に煌めき濡れる 棘を刺す方も哀しいのよ 花びら翳り黒めいた 刺される方が悲しいよ 指が青ざめて震えてた それでも棘がある限り それでも指がある限り 刺す、指す、