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優等生ロックON!  作者: 流姫
3章 過去の記憶編
23/23

後悔と優姫先輩の過去

次から新章に入るとか言っときながら続けて執筆しました。

拙い文章ですが楽しんで読んでいただけると幸いですm(._.*)m

まだぼんやりとではあるが意識がだんだんと覚醒してきてツンとした消毒液の匂いが鼻を掠めた。

そうだ…わたしはこの感じ覚えている…。


「ちゃ…ん!れ…いちゃ…ん」

誰かが必死にわたしの名前を呼んでいる…。

そう思い意識が現実に引き戻された。

わたしの名前を呼んだ人物をみたら心配そうな顔をしら奈穂ちぃだった。

わたしが目を覚ましたのを確認するとほっとしたように息を吐いた。


「良かったっ…。本当に良かったっ!怜ちゃん丸一日も目を覚まさなかったのよっ…直ぐに目を覚ましてもいいのに中々目を覚まさないから泊まれるように先生に許可をとって今はみんな寝てしまったけど心配でずっとついていてくれたのよ」

そう言って奈穂ちぃは周りを指差した。

言われた通り辺りを見渡したら生徒会メンバー+ルームメイトの七華に仲のいい恋まで驚きを隠せなかった反面申し訳なくて仕方なかった。


「先生って父さん…?つっ…!優姫…先輩は…!?」

わたしが聞くとコクリと首を縦に振って肯定した。

そう。わたしの父はこの総合病院の経営者であり医者でもあるのだ。

そして…わたしが意識を失った理由で一番重要な事を思い出した…。

とても嫌な予感しかしないのだが聞かずにはいられなかった。

わたしがそのことを発した瞬間、奈穂ちぃの顔が一気に翳った。


「優姫…先輩は…頭を強く殴られて意識不明の重体で緊急搬送されたの…まだ目を覚ましていないわ…事件の発端となった夕立先輩はもちろんの事、退学処分になったけど…」

聞いた瞬間、頭を鈍器で殴られたような痛みが走った

わたしのせいだっ…。

わたしが着いてきてと言ったばかりに優姫先輩はわたし達のいざこざに巻き込まれて被害にあったのだ…。

なんでっ…優姫先輩がこんな目に遭わなきゃ行けないんたっ…。


「くっそうっ…わたしが悪いんだっ…うぅっ…」

今更後悔した所で時すでに遅し…。

感情が昂って少し大きな声が出てしまった為わたしが目を覚ましたのに気づいたのか徐々にみんな起きてきてそれぞれ、れーちゃんっ!?良かった…とか大丈夫とか似たような声を掛けてきた…ただ優姫先輩の事一点を触れず…。


「って怜…どうしたの!?どっか具合い悪いの?」

やはりというかなんというかわたしの様子がおかしい事に気づいたのは明だった…。

そう言って俯かしてるわたしの顔を心配そうに除きこみわたしの頭に手を置いてなでなでしながら明は聞いてきた。


「優姫先輩は…わたしのせいでっ…」

後悔してもし切れない…。

あの時わたし1人で行ってれば良かったものを優姫先輩の優しさに甘えて付いてきてもらったのだから…。

優姫先輩に会いたい…。

明は察したのか怜は悪くないって言ってくれてるけどわたしにはそうは思えないのだ…。


「怜…そんなに自分をせめないの!理由も言わず一人落ち込んで…あなたの悪い癖よ。なんでそうなったかはわからないし見当もつかないけど…いますぐに教えてとは言わないわ…ただ気持ちの整理が出来たら教えてほしいわ…あなたのお姉ちゃんなんだものそれくらい聞いてもいいはずよ」

確かに光姉が言っている事は正しいと思う。

ただ…誰にも迷惑をかけたくない一心で言わないのだ。

例え家族であっても…。

だけど…わたしの性格を知った上でそう言う聞き方をしてくるのだからずるいと思う。

一つしか歳違わないのにお姉ちゃんには一生頭が上がらないし敵わないんだろうなぁーとわたしは思う。


「光姉参った…ちゃんと…何があったのか言うよ…光姉と優姫先輩の為だけどな」

わたしは苦笑を浮かべながら息を吐き降参という意味を込めて手をヒラヒラさせていままでの経緯を話しだした。


「経緯はこんな感じだ…こんなこと聞いても別に面白味も何もないだろう?」

一通り話し終えてみんなの方を向いてみると難しい顔をしていたり困ったような悲しそうな顔をしてたりと様々な表情を浮かべていた。

そして口々にうそ…だとか、修が…とか言っていた。

そう思うのも無理もないだろう…。

あいつは頭がいい。だからこそみんなには仮の仮面しかみせていないのだから。



✼••┈┈┈┈ ••✼•• ┈┈┈┈••✼


わたしは1つ嘘をついてることがある。

みんなにはずっと関西に住んでたと言っていたのだが実は以前この街に住んで居たのだ。


それは、わたしが中学上がる前の頃、五年前まで遡る。

五年前両親の離婚で母親に着いていったわたしは母親の実家の関西に引っ越したのだ。

原因は父親の浮気だった…。

それ以来わたしは男の人を忌み嫌うようになったのだ。


そして更に遡る。

生まれた時より、わたしはこの街に暮らしていた。

そして母親の従兄妹にあたるのだがこの街で一番大きい病院の院長である陽向厳さんの所にちょくちょく遊びに来ていたのだ。

その時、厳おじさんから、私と同い年の娘さんが1人、1つ下に息子さん1人と娘さん2人の三つ子が居ると聞いた。

同年代と言う事もあってどんな子だろうと興味を惹かれた。

それでもうひとつ聞いた話だと、三つ子ちゃんのうち1人、生まれ付き身体の弱い子がいるらしくちょくちょく通院の為この病院に来てると言う事だった。


わたしもちょくちょく遊びに来ていたので今度来た時に紹介してあげようと言われ期待に胸が弾んでいた。

そしてその時が来たのだが直接話した訳じゃない。行こうかと言われたが足が竦んで動けなかったのだ。ただ遠目で見ただけなのだが一目見ただけで一瞬で瞳奪われた。

初めて知る感情に最初は訳も分からず唯ひたすら悩んだ。

そして、思いつき出た結果が一目惚れだった。

だが、相手は同性しかも話したこともない相手。

わたしはおかしいのか、異常なのかと考えた時期もあった。

その後、名前を陽向怜ちゃんと言う事や、病気のことなど色々聞いた。

話してみたいけど緊張して上手く話せる自信がない私は話すこと無く結局この街を離れた。

五年前の怜ちゃんと夕立のあの出来事以外…。


ただの偶然だった…いつものように病院に遊びに行こうとしてその途中、すぐ横の公園から助けを求める声が微かに聞こえて見て見ぬ振りも出来る筈もなく足を止めて公園内に入って見渡してみてトイレが目に入った。

そしてよく見てみたら怜ちゃんと同年代くらいの男の子が居たのだが手を押さえて無理矢理怜ちゃんに迫っているところだった…。


「こらーっ!あんた何してんねんっ」

わたしは無我夢中で叫んでいた。

男の子はそれに気づいたらしく舌打ちをしながら慌てて逃げて行った


「大丈夫…もう大丈夫だよ…安心して、わたしがついてるから…それにわたしはいづれ何がなんでも必ずこの街に戻ってくるから」

ギュッと抱きしめながらそう言ったら安心したのかふっと力が抜け身体を預けてきた。

そして気を失ってる怜ちゃんを放っとく事も出来ず慌てて厳おじさんに連絡を入れ近くだった為、数分後に救急車で来たのだ。

わたしも一緒に着いて来るかと聞かれたけど断った。

そしてその後すぐに引っ越したのだ。


中3になりわたしはあの街に戻ってそこの高校に入りたいと初めてお母さんに我が儘を言った。

最初は反対されたけどどうしてもとわたしが引かなくて毎日一回は連絡を入れることで渋々了承を貰えたのだ。


そして晴れて麗美学園高等部に入学する事が出来たのだ。

最初は全く知らない人ばかりで友達とか出来るか不安だったのだが偶然怜ちゃんのお姉ちゃんと同じクラスだった。

ほんとそっくりだった。

似てるとは聞いていたけどそれほどまでとは思わなかった。

勇気を振り絞って話しかけて知らない風を装って怜ちゃんの事を色々聞いた。

そして、来年この高等部に来ると言う事も聞いた。

姉妹揃って頭がいいらしく間違いなく入学して来るらしい事を知って胸が躍ったのはよく覚えてる。

間もなくして光ちゃんのサポートとして生徒会に入らないかと誘われて入った。

あわよくば来年度怜ちゃんが入学して来て生徒会に入らないかと期待を込めて。


そして、遂に2年生に上がり主席で怜ちゃんが上がって生徒会にも入って来た。

幼稚園から小中高一貫の為、1年の半ば頃からちょくちょく怜ちゃんの噂を耳にした。

噂によれば容姿端麗で頭脳明晰らしい。

そして体力はないらしいが運動神経抜群らしい。

ただ、生徒会に入るような性格ではないらしくてみんな驚いていたけど会長以外姉妹だったり幼なじみらしいのだ。

ただあいつ…夕立も居たのだ。

心配しかなかった。

だけど記憶から抹消したのか何事もなかったのだが顔合わせの時に思い出して来たのか怯えた顔をするようになったのだ。

だから、怜ちゃんがわたしに気を許してくれるように仕向けて常に2人の行動を気にかけてた。

わたしに気づいてる筈なのに何もして来ない夕立は何かを企んでると思ってた。

そしてあの事件が起きたのだ…。


先に戻っててと言われたけどここに来る前、念には念を入れて怜ちゃんの事が心配だし、確証はないけどもしわたしに何かあれば守る事が出来ないから生徒会権限で前もって警察にケータイで連絡を入れて呼んでいた。

ただ必死で怜ちゃんを守りたかった。

背後に潜む影にも気づかない程に。

気づいた時には頭に酷い鈍痛が走り一瞬にして視界が真っ暗になった…。

「れ…い…ちゃ…ん…」

ここまで読んで下さりありがとございます(ㅅ´ ˘ `)♪

次回いつ執筆するかは未定ですが次回も読んでいただけると幸いですm(._.*)m


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