自信と勇気
今回でこの章はクライマックスです。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
では、楽しんで読んで頂けるのを願って本編へ移ります。
アイツが生徒会室に来てわたしは恐怖と嫌悪で怯えていたら優姫先輩がそれに気づいてくれ理由を適当に付けて生徒会室からなんとか抜け出す事ができ今寮に戻ってきたところなのだ
「優姫先輩ほんとにありがとうございます。助かりました」
ぺこりと頭を下げ懇切丁寧にお礼をいった
ほんとに助かったのだあのままあの場所にい続けてたらどうなっていたかわからないのだから
「いやいや。そんな畏まらんでええって」
手をぶんぶんとふるながら謙遜しているのだがその姿ほんとに可愛い
「ですが本当に助かったんです…アイツとも幼なじみの仲だったんですが何年か前アイツ絡みで嫌なことがあって…だけどアイツと会うまでは忘れてて…って会って間もない人に何言ってるんですかね…わたし」
アホらしくなってわたしは自嘲気味に笑のだがそれを見逃してくれるほど甘くはなかった
「そんな事ないよ。私は怜ちゃんが過去のこととか色々話してくれて嬉しかったよ!もっと怜ちゃんの事知りたいって思うし」
そう言って優姫先輩はニッコリと微笑んだ
その笑顔がわたしにはとてもキラキラして見えて眩しかった
「優姫先輩からそう言ってもらえるなんてとても嬉しいです!ありがとうございます!」
優姫先輩はわたしの憧れで優しくて常にみんなの事気にかけてくれているそんな人なのだ
「いいえー!だけど、わたしは当たり前の事を言っただけやで!ただ…ここに来たんは結局その場しのぎにしかならんのやから今後どうにかして慣れるなり解決するなりせんとダメやで」
そうなのだ…。
1番の問題はまさにこの事なのだ…。
さっきは気が動転していますぐにあの場を離れる事しか考えてなかったが同じ学校、しかも同じ生徒会メンバーなのだ嫌がおうでも逃げずに話をしなければ解決しないのだ…。
まぁ、わたしには話すべき事は全くと言っていい程皆無なのだがな…
「そうですよね…ただ…わたしがアイツと話す時…まだ2人きりとか怖いんで一緒に傍に居てくれないでしょうか?優姫先輩が居てくてたら大丈夫な気がするんです」
確証はないけど優姫先輩なら…と、不思議にも不確かな自信があるのだ
「もちろんええよ!怜ちゃんの頼み事なら何でも引き受けるさ!なんたって…あっいやっ何でもないっ!今のは忘れてっ!」
この人はわたしなんかの為になんでここまでしてくれるんだろうか?
しかも頬を紅潮させながら意味深なことを言おうとしていた気がするし
疑問に思って考えてみるもそういった節は見つかるはずも無かった。それも当然なにかした訳じゃないのだから…
「本当に何から何までありがとうございます。でもどうして自分なんかの為にここまで良くしてくれるんですか?それが疑問で…」
またはぐらかされるとは思ったがやはりどうしても気になってもう一度聞いてみた
「いえいえ!だけど自分なんかって言う蔑んだ言い方いくら怜ちゃん自身でもわたしが許さへんで!それと…うーん…質問に対してはそうやなぁー…強いて言うなら…前にも言ったけど、やっぱり1番の理由はわたしがそうしたいからや」
わたしはこんな性格の自分自身が本当に嫌いなのだが自分の事を蔑んだ言い方したら注意された
優姫先輩は本当になんでこんなにも優しいんだろうか
「1番の理由って事はやはり他にもあるって事ですよね?無理にとは言いませんが、いずれ教えていただけると嬉しいのですが」
わたしがそう言ったらびっくりした顔して目を真ん丸に見開いたあとどこか納得したようなホッとした様な顔をして息を吐いた
「やっぱり怜ちゃんには敵わんなぁー。なんから何まで見抜かれとるわぁー!うん…他の理由ももちろんあるで!だけどなその理由は問題が解決してから教えたるわ。それでええかな?」
最初苦笑しながら子首を傾げて、わたしの頭に手を軽く置いてなでなでしてきて段々と笑顔になって行ったのだった
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一方、怜と優姫が出て行った生徒会室と言えば…
「ねぇ…姉ちゃん。奈穂ちぃ。修先輩が生徒会室に来てから怜、慌てたように出て行くしなんか様子おかしくなかった?」
明はなにかあると勘づいたように光と奈穂に疑問をぶつけてきた
「うん…おかしかったね。わたしとしては優姫先輩の対応も気になるのだけど…」
奈穂は別の理由でも焦ってるようにも見えたがやっぱり気づいたのね?片割れの明ならともかく…
「そうねぇ…確かに慌てて出て行ったわね…修くん確か怜とも幼馴染って言ってたわね?怜と何かあったの?怜は修くんの事覚えてないみたいな事言ってたし…みんなの事覚えてるのに修くんの事だけ覚えてないってのはおかしいわよ…」
やっぱり明も気になったのね…?修くんがここに来てから明らかに様子が変わったのだから気づくにきまってるか
そして、ある一点の疑問を修くんに聞いてみたのだが…
「特に…何もねえよ…俺は何もしてない…」
思い当たる節があるのか、問いかけた瞬間目を真ん丸に見開いたあと気まずそうに下を向いて答える素振りは一切なく黙ってしまった
「ねぇ…しゅう…黙り込むって事はなんかあるんでしょう?アナタのその都合が悪くなったら黙り込む癖全然なおってないもの…」
やっぱり幼馴染だからこそズバズバ聞けるのか、朱音ちゃんは鋭く修くんに突っ込んだ
「そうよ?朱音の言う通りよ。三年ほど前あなた達の間で一体なにが起こったって言うの?」
三年ほど前…丁度、怜が入院していた時期だ…
確かにあの頃から段々と怜の性格が一部変わったのだ。
なにかに怯えるような感じになって行ったのだけどそれを問うても本人は口を固く閉ざして答えようとはしてはくれなかった
「うるせぇなぁ!なんだっていいだろ!というか、れーちゃん自身がお前らに話してるんじゃねーのかよ!?」
少しイライラした口調で修はドアの方に向かって急いで歩いて行った
「あっ!こらっ!しゅう!話の続きがっ」
朱音ちゃんが引き止めようとしたのだが聞く耳を持たず慌てて出て行ってしまったのだった
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「くそっ…どいつもこいつもうざったいっ一々しつこいんだよっ!あっ良いこと思いついたぞ」
ケータイを取り出しアドレス帳からある人物2人の名前を探す
おおしろ…は、と…。
お、あった!
俺はアイツの秘密と言って良いのかは分からないが知っている。
アイツ…大城は、れーちゃんの事が好きなのだ…女の癖に意味わかんないよなっ!
そして、れーちゃんも恋愛感情ではなくとも少なからず大城に好意を抱いている…。
俺はそれが気に食わねぇ…。
れーちゃんの事は俺の方がアイツよりずっと前から好きだったんだよっ!
ぽっと出のアイツより俺の方がいいに決まってるんだ。
そして、メールをアイツ宛にこう打ち込んだ。
(お前れーちゃんの事好きなんだろ?れーちゃんにバラされたくなかったら、れーちゃんに会わせろ!話があるんだ!お前が言ったら納得して来てくれるはずだ!生徒会室に向かってこい!そして俺に話を合わせろそれが出来なかったらマジでばらすからな!)
そう言って交渉成立した…。
そしてあと1人知り合いにメールを打ち込んだ。
(病院前の公園で木刀がなにかもって近くで待機していろ!今から向かう。そして前話した幼なじみにもう一度気持ち伝える。無理だった場合強行突破するが他の女が助けに入る可能性が高いからソイツを後から襲え!これはお前を信頼してるからこそ頼むんだ。お前以外には絶対頼めない事だ!わかったなら実行しろ。むりだというなら絶交だ!わかったな)
その知り合いは俺の家で仕えてる家系の一人で近くの高校に通う俺の一つしたの子だ。
従順で俺に従うイエスマンだ。
俺がその子にこう言えばかならずしてくれる。
それを利用したのだった…。
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一方、思い立ったら即行動の2人で現在もう一度生徒会室に向かっていたのだが修も生徒会室を出て行ったのか生徒会室から少し離れた廊下でばったり出くわしたのだった
『あっ…』
修とばったり出くわしてお互い間抜けな声を漏らした
ここに居るはずないと思ってた為、心の準備が出来る前に偶然出会った為アタフタしそうになった時そっと優姫先輩がわたしの手を握ってくれた
「…少し話さないか。修の事許すつもり毛頭ないけど」
どこかイライラしてるのか更に眉間に皺をよせて睨まれた
「あぁ?れーちゃん何様のつもりだよ?だけどわかった…場所を変えよう。付いてこい」
優姫先輩は何かに耐えるように空いてる方の掌をギュッと握りながら口を噛んでいた
わたしは無言のまま首を縦にふり肯定して優姫先輩の手を握りながら修の後をついていった
「ここは…」
連れてこられたのは何とあの公園だった
わたしの通う学園と病院は徒歩十分程度ですぐ近くに併設されており病院横にある公園もちろんのこと近いというわけだ
この公園は最初は幼馴染みんなと初めて出会った場所であり楽しい記憶も在るのだが反面あの事が起きた場所で忘れ去りたい程嫌な記憶でもある
頭のいい修の事だ…ここを選んだのにはなにか理由がある筈なのだが…
「久しぶりだろ?この場所」
少しニヤついた顔をしながら修は同意を求めてきたのだがわたしは正直気持ち悪いと思った
「だったらなんだよ…」
流されてはダメだと直感で思い曖昧に返事をしたのだが、修はそれが気にくわなかったのか一瞬顔色が変わったがなんとか冷静を保てたらしくお腹に手を当て一呼吸して再びコチラを向いてきて同じ顔に戻った
「まぁいいそんな事を言いにわざわざここまで来たわけじゃないんだ。て言うか大城邪魔なんだけど!なんでお前まで着いてきたんだよ!俺はれーちゃんに用事あるんであってお前には用事一切ない!どっか行けよ」
優姫先輩にたいして修は除け者の如く手であっちに行けと追い払う素振りを見せた。
「優姫先輩…あの…わたしがついてきて欲しいって言ったところ申し訳ないのですが…頑張って2人きりで話して見ようと思うので先に帰ってもらっても宜しいでしょうか…?」
このままだと優姫先輩にまで危害が及ぶと踏んだわたしはそう言って修に聞こえない程度にひっそり話した
「だけど…わかった!怜ちゃんがそう言うんなら!心配だけど…頑張ってな?」
優姫先輩もわたしに倣ってひっそりとかえしてくれた
「おいっ2人で何コソコソ話してんだよっ!」
2人で話してるのが気に触ったのかイライラした顔をしている
「なんでもない!わたしはただついてきただけやから先に帰るわ!ほなさいなら」
手をひらひらさせながらにこやかに優姫先輩は帰って行った
そして…その場は当然のこと2人きりになり静まり返った…
「きちんと話すのは久しぶりだな…修…。あの時以来か…」
あの事があって以来、大好きな他のみんなとも疎遠になってしまったのだ
「おぅ。なぁ、れーちゃん俺はあの時から気持ち全く変わってないんだ!一目惚れだったんだ。初めて出会った時からずっと好きだった。性格とか色々知って更にもっと好きになった。だからさ…俺と付き合えよ!嫌な思いとか絶対にさせねぇよ。だから、な?」
あの時から三年ほど経ってるんだからそりゃ少なからず心身共に成長してるものだ
だけど自分のことばかりで少し強引なところは全く持って変わっていない
「ごめんっ…!修の事そう言う目で見たことない!本当にごめんっ…」
本音を言えばあの時の事があったから修の事は嫌いになっても好きになる事はゼロに近いのだ…
それを言ったら傷つけてしまうから言わないが…あんなことがあったのだ…他の人からしてみたら甘すぎって言われるだろうがな…
「つっ…なんでっ…なんでなんだよぉっ!!俺がこんなにも優しく言ってるのになんで振り向いてくれないんだよっ!くそぉっ…!」
丁重にお断りしたらいきなりブツブツ言い出して終いには叫びだし、これはまずいと思い逃げようとしたけど片腕、捕まってしまって前みたいにガッチリと両腕を捕まれて壁に押しやられてしまった…
まずいっ…
怖いっ…
今すぐ逃げたいっ…
誰か助けてっ!
怖くて足が竦んで逃げようにも逃げれないし、おまけにしっかりと抑えつけられてるからどうしようも出来ないのだ…
声もだそうにも恐怖から声がでない…
「つっ…やめろっ…修っ…やめてくれっ…」
怖い…もういやだっ…
うぅっ…
「怜ちゃんっ!!こらーっ!夕立っ!なにしとるんやーっ!」
優姫…先輩…。
恐怖で今にも泣き出しそうなわたしの所に優姫先輩が現れたのだ!
なんかデジャヴだ…
だが、優姫先輩がきたにも関わらずコイツはどこか余裕そうにニヤついていた…
なにかがおかしいっ…なにか企んでるっ…
「オラァーッ!!」
気がついた時には時すでに遅くどこからか違う高校の見知らぬデカい男が鉄パイプを持って優姫先輩の背後に迫って居たのだっ…
優姫先輩っ!!
「やめろーっ!!うわぁぁぁぁぁーっ」
叫んだのも虚しく修に捕まって身動き出来ないわたしは何もすることが出来なかったっ…
なんで…優姫先輩がっ…わたしのせいだっ…
優姫先輩が襲われ倒れてるのを見てあまりの衝撃とショックにフッと意識を手放したのだった…
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いきなり生徒会室にドタバタと慌てて生徒指導の先生と保健医がやってきた
何事かと思い聞いてみると怜と夕立先輩の間で一悶着あり怜を庇おうと仲裁に入ろうとした優姫先輩が違う高校の男になにか硬いもので殴られて意識不明の重体で病院に搬送されたらしいのだ…
怜はその場でショックのあまり気絶していて同じく病院に搬送されたと聞いた…
優姫先輩が警察を呼んでたらしく夕立先輩は逃げるまもなく男と一緒に捕まって事情聴取を受けているらしい!
怜は大丈夫だろうけど優姫先輩が心配だ…
いまはまだ面会謝絶らしい…
みんな驚いた様子で大丈夫かなとか無事でいてとかいいながら顔を蒼くしていて…
「とりあえず…怜ちゃんだけでも様子を見に行きましょう…」
そう言って提案をしたのはやはりというかなんというか紗英先輩だった…
もちろん反対する人はいるわけもなく生徒会メンバーみんなで病院に向かったのだった
大変長らくお待たせ致しました。
丸一年もの間、執筆していなかったので腕がなまってしまったかもしれません(。_。*)
本日自分の誕生日ですがやはりこだわりを持って投稿しました!
そしてここまで読んでくださった方々(*´∀人)ありがとうございます♪
すべての話文章改稿も無事終わり最初の頃の拙過ぎる文章構成から幾分読みやすくなったと思います。キャラの設定等もいくつか変えましたので読み返されてなくて設定を覚えていて下さってる方はあれ?って思う箇所があるかも知れませんがご了承ください!
次回からようやく新章に突入します(๑•̀ㅁ•́ฅ✧




