優姫先輩の優しさ
読者の皆様には大変ながらくお待たせ致しました!
今回の話は、手ならしなので余り面白くないとは思いますがよんでいただけると幸いです!
「ちょっ…優姫先輩っ」
いきなり手をつかまれ歩き出したので驚いてしまった
「どうしたん?」
そういって不思議そうな顔をして顔を覗き込まれた
まぁ名前を呼ばれたらそりゃなんだろうと思うか
「いえ…なんでもないです」
頭をブンブンと振りなんでも無いというそぶりを見せた
「そっか…なんかあったら遠慮せんとわたしになんでも言ってな」
そう言った優姫先輩の顔を盗み見るとどこか悲しそうな顔をしていてなんでそんな顔をするのか気になるが触れないほうが良さそうだったのでそっとしておいた
「はい。ありがとうございます」
気づかないふりをして当たり障りのないように返事をした
それに出会って間もないので深い部分に触れて嫌われるのが恐かった
「いいよ」
そう言い優姫先輩は再び私の手を引っ張り歩き出した
もちろんわたしもそれに続いて歩いて行くのだった
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食堂に着くと大半の生徒が既に来ておりその中に奈穂ちぃや明の姿もあった
そして私に気づいたのか奈穂ちぃが向かってきた
「怜ちゃんおはよう!あっ…優姫先輩もおはようございます…怜ちゃんなにも言わずに先に明ちゃんと来ちゃってごめんね…あれからよく眠れたみたいね」
安堵した様子でフゥっと息を吐いたのだが優姫先輩を見るなり少し表情に翳りが見えた気がしたのだが気のせいだろう
やはり心配かけていたんだなと思い知らされる
「奈穂ちぃ昨日はありがとう。そしてごめんな」
未だに優姫先輩が手を掴んだ状態なので少し気はずかしいがそんな事気にするよりもお礼を言うのが先決だろう
「そのことだけど全然気にしなくていいのに…私の自己満だしね」
そう言ってニコニコと笑って来たから何も返せなかった
「あのーわたしを忘れてもらったら困るんやけど…」
気まずい空気を変えようと優姫先輩は横槍をいれてくれた
「申し訳ありませんっ」
奈穂ちぃは気まずそうに苦笑しながら慌ててそう言った
「おはよ。気にせんとっていいよ」
多少自傷気味に笑ってるように見えたが指摘したらいけない気がして流した…
「本当に申し訳ないです…」
今にも泣き出しそうな顔をした奈穂ちぃに見兼ねたのか優姫先輩は困った顔をして軽く奈穂ちぃの頭をポンポンと叩いた
「奈穂ちぃと優姫先輩も席に着きましょう」
そんな空気をかえるべくわたしは2人に声をかけた
元々の原因は私なのだが気にしたら負けな気がしたのでその点にはふれないでおこう…
「そうやね」
結局、席に着くまで手を離して貰えなかった
まぁ、嬉し…もとい嫌ではないのでいいのだが
そうしていっときして寮監さんが来て朝食タイムがはじまったのだった




