生徒会
現在生徒会室には深雪姉ちゃん、朱音姉ちゃん、わたし、そして同じく呼ばれて後からやって来たみーちゃんと私の事を心配してついてきた明と奈穂ちぃがいる
「では早速本題に入りますが嶋田美衣さん。それから陽向怜さん。私達生徒会役員は貴女達の生徒会入りを強く希望します」
みんな納得したようにやっぱりかと言う顔をしていた
だがその言葉を聞き初めて知ったのであろう明は驚いた顔をしていた
「えっ…怜を生徒会にですか⁉︎」
よほど驚いたのか唖然としながら少し間を開けて明が尋ねた
「そうだ。やはり君は反対かい?」
眉間に皺をよせて困ったなぁ〜と言う顔をして朱音ちゃんが答えた
「いえ反対と言う訳では無いんですが幼なじみならご存知でしょうがわたしは怜の身体の事とかが心配で⋯」
昨日、明にはみーちゃんやきーちゃんの他に生徒会の三人も幼馴染で自分の事や事情を色々と知っていると打ち明けておいた為知っている事を前提で話し始めた
「えぇ。その事については重々承知なんですが⋯今、生徒会はなんとか4人で切り盛りしている状況なんですよ…なのでれーちゃんみたいな優秀な人材が1人でも多く欲しいんです。無理にとは言いませんが宜しければ入って頂けると大変助かるのです」
そう言って深雪姉ちゃんは明から私の方に視線を向けた
「そうだ!いい事思いついた!れーちゃんがそんなに心配なら君達も生徒会に入れば良いんじゃないのか?」
『⋯⁉︎』
朱音ちゃんの突飛抜けな意見に一同驚き過ぎて声が出なかった
「朱音っ!その案良いですね」
深雪お姉様は偉くその案を気に入ったらしくにこやかに笑顔でうんうんと肯いている
そんなんで良いのか生徒会⋯
「えっ‼︎そんなんで良いんですか⁉︎」
まさに私が思っていたことを奈穂ちぃが口にした
「あぁ。構わないよ。寧ろ君達も入ってくれれば百人力さ!それにれーちゃんが入ってくれるとして君達にとっても都合がいいだろ」
朱音姉ちゃんのその言葉に明と奈穂ちぃは少し考えていた
そこで私は少し考えてみた
最初はきっぱり断ろうと思っていた
だが私は父にお願いして条件付きだけどやっとの思いで学校に通う許可を貰ったのだ
なので悔いが残らないように出来る事は全てやろうと心に決めていたのだ
だから…
「私は生徒会入って見ようと思う」
その言葉に生徒会室にいる全員が驚いた顔をした
それはそうだろう
私は目立ったりするのは正直言って嫌いだ!
なのでその事を知っているからこそ余計に驚いたのだろう
「本気なの!?怜ちゃんが入りたいと言うのなら私は、反対しないけど⋯」
奈穂ちぃも皆と同様に驚いた顔をしていたが少し言葉を濁しつつも真剣な顔で応えてくれた
「怜が入ると言うんなら私も一緒に入る!奈穂ちぃも入るでしょ!?」
心配そうな顔をしながらも明も納得してくれたようだ
「うんそうね」
「よし決まりだね!明日正式に全校集会で役割など発表するとしよう!希望とか質問はあるかい?」
「いえありません。そういえば申し遅れました。私、葉山奈穂と申します陽向家の使用人です以後よろしくお願いします」
「えぇこちらこそよろしくお願いします奈穂ちゃん」
返すように深雪姉ちゃんがぺこりと上品にお辞儀をした
「よろしく!奈穂って呼んでいいかい⁉︎私の事は朱音でも何でもいいよ」
「はい。分かりました朱音先輩」
「⋯って、使用人⁉︎」
後から気付いたのかようやくツッコミを入れてきた
「今更っ!奈穂ちぃはいつもそう言うが私達はそうは思っていない。うーん⋯しいて言うなら陽向家の養子だな親戚でもある」
私がそう言うと皆納得したような顔をした
「えっと御存知だと思いますが私は陽向光の妹で怜とは三つ子で私は一番下の妹です」
「明ね!よろしく」
朱音ちゃんは奈穂ちぃの時と同様に下の名前を呼び捨てで呼んだ
「えぇ。しっているわ!中等部で初めてあなた達を見た時かられーちゃんの兄妹適って薄々気付いていたもの。れーちゃんととても似ているのだから!よろしくね明ちゃん」
深雪姉ちゃんはやっぱり凄いなぁ…なんでもお見通しって感じだ
「わたしは明と同じ部屋なのに全く気づかなかったよ!やっぱり深雪ちゃん凄いなぁ〜」
私が思った事をみーちゃんが口にした
「そんな事ないわよ。苗字がおなじだし少し雰囲気がにてるから気づいたのよ!それよりも私の事は朱音同様、下の名前で呼んでね」
にこやかに明と奈穂ちぃにたいしてそう言って笑った
「よし!話は以上だねそれじゃ解散っ」
朱音姉ちゃんのその言葉を打ち切りにみんな解散して生徒会室を後にしたのだった




