第68話 武術部門決勝トーナメント 1
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武闘会本戦五日目。
武術部門決勝トーナメント開始だ。
この決勝トーナメントから会場を広く使って一試合ずつ行われる。
「いよいよ決勝トーナメントが始まります。解説のアイさんは誰が優勝すると思いますか?」
「う~ん、そうですねぇ~。カイエンさんか仮面美少女剣士のどちらかと思います~」
「なるほどぉ。実況のユウさんはどうですか?」
「はい~。そうですね、私はカイエンさんが優勝すると思います~」
「仲良いわねぇ。貴方達」
「はい、それでは本日のスペシャルゲストのシャンゼさんの予想はどうですか」
「え、あ、私?そ、そうね、えっと」
「はい、時間切れで~す。第一試合が始まりますよ」
「まだまだですね、シャンゼ様。そんなんじゃジュンのいい嫁にはなれないですよ」
「全く全く」
「え、ええ!そんな、も、もう一度チャンスを頂戴!」
「はい、駄目で~す。試合が始まりますから~」
「そ、そんな~」
ガックリと項垂れるシャンゼ様は置いといて。
注目の第一試合はステファニアさんと鉤爪を装備した悪魔族のちょっと色っぽい女性だ。
「はあ。女の子相手じゃテンション上がんないわね。とっとと終わらせましょ」
「随分舐めてくれるわねぇ。逆にこっちが瞬殺してやる」
『さぁ~注目の第一試合です!ステファニアvsチェキータ!試合開始です!』
お互いの挑発から始まった第一試合。
開始直後悪魔族の女性が速攻を仕掛ける。
が、それよりも早く、ステファニアさんがハンマーで地面を思い切り叩く。
「ビックインパクト!」
ステファニアさんのハンマーから衝撃波が生まれ地面を這うようにして女性を襲う。
「何あれ、凄い!ステファニアさんの必殺技?」
「ありゃステファニアの得意技ビックインパクトだな。恐らく紋章の力が関係してるんだろう」
紋章が関係してるならあの技を教えてもらうのは無理かな。残念だ。
「で、対戦相手は?」
「速攻を仕掛けようとして距離を詰めてたのが災いしてまともにくらったみたい」
フラついているが何とか立ち上がった。
戦闘続行可能なのかな?
「ま、まだまだやれるわよ」
「あら、頑張るわね。でもそれ以上動くと困った事になるわよ」
「何が‥‥‥」
パラパラと。
衝撃波によってぼろぼろだった胸当てや服が破れ落ち。女性の素肌が空気にさらされる。
「きゃああああああ!」
「あら、意外に可愛らしい悲鳴だこと」
観客席から歓声が上がる。
主に男性から。
服を失った女性は泣きながら走り去ってしまった。
『ステファニアさんの勝利です!公言通りの瞬殺ですが酷い勝ち方です!正に女の敵!』
「あら、心外ね。私も女なのに。怪我もさせてないし優しい勝ち方だったと思うけどぉ?」
いや、確かに怪我はしてなかったけども。ウーシュさんの言うように女性には不評な勝ち方だろう。だがしかし
「いいもの見れたな」
「ああ、あれはいいものだ」
「いいものが見れましたね」
この場にいる男性の心が一つになった気がする。
「全く、男ときたら」
「全く、いやらしい」
「ジュン君も、おっぱいがみたいなら私に言いなさいって言ってるのに」
「分かってませんね、シャンゼ様」
「あら、何が?」
「ああいう形でのポロリと、自分から見せてくるポロリとじゃ趣が違うのですよ」
「十二歳の子供のセリフじゃないね、お兄ちゃん」
うん、我ながらそう思う。
しかし、ここはステファニアさんに惜しみない賞讃を送ろう。
ステファニアさん、グッジョブ!
そして次の試合は仮面少女と狐人族の青年との試合だ。
青年が持っている武器は非常に見覚えがある。
「刀ですよね、あれ」
「よく知ってるな。あれは我が国の最北端の一部地域でのみ作られている刀だ。あれを使って戦う剣士をサムライと呼んでいるな」
「そういえばジュンとユウがデザインした甚平ってその人達が着る服にちょっと似てるわねぇ」
ここに来てついに日本的要素が来た!
エルムバーンて位置的に日本にあるのにあんまり日本的要素ないんだよね。
近いうちに行ってみよう。
「サムライは強えぞ。あの嬢ちゃん勝てるかね」
「初撃で決まるんじゃないですか?」
「それも知っているのか。ならお前ならどうする」
「魔法で防ぐなら簡単に出来るでしょうけど剣で防ぐとなるとちょっと自信が持てませんね」
魔神の紋章を使えばいけると思うんだけどね。
さて仮面少女はどうするか。
居合い斬りの事を知らずに無警戒だとあっさり負けるかも。
『さぁ次の試合です!謎の仮面美少女剣士vsギン!試合開始です!』
試合が始まりお互いに少しずつ距離を詰める。
距離が近づく程に緊迫感も高まる。
やがて狐人族の青年の居合い斬りの範囲に仮面少女が入ったその刹那。宙を舞ったのは青年の刀だ。
刀を失った青年は負けを認める。
仮面少女の勝利だ。
『謎の仮面美少女剣士の勝利です!それにしても謎で仮面を着けてるのに誰が美少女とわかるんでしょう!私とっても気になります!』
ポンッと手を叩いてる仮面少女。
今気づいたのか・・・それにしても凄いな仮面少女。
「今、何があったの?気が付いたら折れた刀が宙を舞ってたんだけど」
「はい、解説のアイさん。出番ですよ」
「あ、まだ続いてたんだ、それ。えっとね、あの仮面美少女は居合い斬りの範囲に入った瞬間に半歩だけ下がって刀の通り道に剣を置いたの」
「え、それだけ?」
「それだけっていうけどあの一瞬でそれだけの事が出来るんだから大したものよ。あのサムライは多分、腕を斬ろうとした。でも斬ろうとした物はなく、斬るつもりのない物がそこにあった。結果刀は折れた。まあ、あの子の大剣が相当頑丈なのも原因でしょうけど」
デカいもんね、あれ。
重量も相当あると思うんだけど。
「やっぱりあの子、相当強いね。あ~あ、勿体ない」
「仕方ないだろ」
確かにちょっと勿体ないと思うけどね。
さて次の試合はクリステアの出番だ。
対戦相手はクリステアと同じ装備のロングソードに盾、重鎧。
名前はユリア・ランドルト。領主ランドルトの三女だ。
『さぁ第三試合です!クリステアvsユリア!試合開始です!』
「ふふふ。ついにこの日が来たわ!今日こそ決着をつけるわよ、クリステア!」
「決着をつけるもなにも今までの勝負は全て私が勝ってるじゃありませんか」
「五月蠅いわね!私が勝つまで決着はつかないのよ!」
どんなルールだ。
しかし、この二人知り合いだったのか。
「ですがスタイルの良さ対決でも告白された回数勝負でも私の圧勝だったじゃありませんか」
「黙らっしゃい!あんなの投票した男共の目が節穴だっただけです!だいたい告白された回数百回以上って大袈裟じゃなくて?」
まあ、クリステアは黙ってれば美人だしね。
中身は残念過ぎる変態さんだけど。
ていうか、なんて勝負してるんだ君達。
「ああ、そういえばどっちが先に理想の主に仕えるか勝負も私の勝ちですよ。私は理想の主を得ました」
「え!だ、誰ですの?」
「私の理想の主は魔王子ジュン様です」
「ジュン様!?そういえば親衛隊を募集してましたけど、もしかして」
「はい。私は今はジュン様の親衛隊に所属しています」
あ~なんか話の矛先がこっちに向かいそうだなぁ。
いやな予感。
「何ですってぇ!せっかく私も来月から近衛騎士でしたのに!じゅ、ジュン様!私も親衛隊に入れて下さいませ!」
『あのー!そろそろ試合を始めてくれませんかねぇ!』
ここで司会のウーシュさんの催促が入る。
確かにちょっと長いよね。
おかげで助かった。
グッジョブだ、ウーシュさん。
「くっ、仕方ありません。行きますわよ、クリステア!」
「掛かって来なさい。今日も私が勝たせて貰います」
激しい戦いが始まった。
剣と剣。盾と盾がぶつかり合う。
この二人、剣と盾を持つ手が逆な意外は戦闘スタイルも装備も同じだ。
髪型も同じだしよく似てる。
だからこそ反発しあってるのかな。
いや、わざわざクリステアを追いかけて近衛騎士になる辺り本当はクリステアの事が好きなのかな。
だからこそ色んな部分を真似ているんじゃないかな。
そんな気がする。
二人の戦いは最初こそ互角だったが徐々にクリステアが押し始める。剣の腕はクリステアの方が上のようだ。
「くっ、剣の腕にここまで差があるなんて」
「申し訳ありませんがユリア。私は剣豪の紋章を得ました。剣士の紋章の貴方に剣の腕で負けはしません」
「そ、そんな!あうっ!」
クリステアが剣豪の紋章の力の剣気を使い始めるとユリアさんは明らかに追い込まれて行く。
最終的にユリアさんは剣を折られ敗北する。
「今日も私の勝ちです、ユリア」
「う、うう」
「ですが、貴方も強くなっていました。剣豪の紋章を得ていなければ危なかったかもしれません。これもジュン様のおかげです」
「ジュン様の?何故ですの」
「私が剣豪の紋章を得たのはジュン様との特訓の成果です。そしてジュン様は私より強いですよ」
「そう‥‥‥。噂には聞いていたけど本当に素晴らしい方なのねジュン様は。分かりました。今日の所は私の負けです。でも次はこうはいかないわよ!」
『クリステアさんの勝利です!実にいい勝負でした!二人に拍手を!』
健闘した二人に惜しみない拍手が贈られる。
お互いを高め合うライバルっていいね。
次の試合はクリステアの妹、ルチーナの出番だ。
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