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第577話 神様の世直し 22

 作戦は決まった。

後は実行してお兄ちゃんを助け出す。

一秒でも早く。


「それじゃ皆さん、手筈通りにお願いします」


「任されよ、ユウ殿」


 敵は天使・巨人・黒猿。

一人の犠牲も出せない以上、この中で最も脅威となるのは巨人の存在。

こちらは百万人居るとは言っても殆どが巨人の戦闘能力には遠く及ばない人ばかり。

リタ達のような戦えない子も混じってるとなると、正面からぶつかって行くわけには行かない。

だから…先制攻撃に最高の一撃を!


「作戦開始!ホリィさん!ファフニール様!派手にやっちゃってー!」


『任せなさい!巨人だかなんだか知らないけど!あの子の命が掛かってる以上!手加減しないわよ!』


『儂のお気に入りをまた死なせるわけにはいかんのでのう!』


 初撃から最強のドラゴン二体によるドラゴンブレス。

普段なら危険過ぎてやらないけどシャクティやセリア、シャンタルさんの紋章で強化した上でのドラゴンブレス。ただでさえ強力なドラゴンブレスを強化して放ったそれをまともに受ければ…如何に強力な強靭な肉体を持つ巨人族でも!


「……地形が変わってますな」


「さ、流石は神獣のドラゴン…」


「…カイエン!どう!?」


「はっ!巨人族は半数が吹き飛んだ模様!黒猿も幾らか巻き添えで吹き飛んでます!」


「ユウ様!天使達が動きだしたですぅ!」


「巨人と黒猿も突っ込んで来るよ!」


「予想通りよ!全魔法兵団!各々の最高魔法で一斉攻撃!」


「巨人と黒猿を狙え!同調魔法を使える者は使えよ!」


「よーし!わたし達の出番なのー!」


「やぁぁぁってやるぜ!」


「ジュン様の為に!」


「全力です!」


 次はティナ達を筆頭に。

各国の魔法兵団が最高の魔法と同調魔法で攻撃。これにはいくら巨人でも堪らない筈。


「グレン!エレン!私達の出番だぞ!」


「見せつけてやりましょう!」


「私達の美しき魔法を!」


 …居たんだ、ツオーレのバカ三兄弟。

そう言えば同調魔法が得意だとかって話だったっけ。


「ユウ様!天使と黒猿が接近して来ます!」


「黒猿は巨人を盾にして接近して来たようですな。天使は上空へ一度避難、上から急降下して来ますな」


「大丈夫!それも想定内!」


 この距離だともう近すぎてドラゴンブレスには期待出来ない。

でも…強力な助っ人は他にも居る!


「ハティ!」


『うん!早くやっつけてご主人様の所へ行こう!』


『久しぶりに暴れてくれようぞ!』


 黒猿の相手はフェンリル一家。そして…


「白猿様方もお願いします!」


『任せてもらおう』


『どうもうちのバカ息子がアレに関わってるらしいからねぇ…私達で始末するべきだよね』


『な、何言ってんだよ、父ちゃん!あんなのに俺が関わってるわけねーじゃん!でも見ててなんかムカつくから俺が倒そうかな!』


 白猿一家にも黒猿の相手をしてもらえば、大丈夫な筈。

討ち漏らして此処まで来たとしても…


「メリッサ!来てるわよ!」


「わかってますよ、姉上!」


「カミーユ様!左から来てるっスよ!」


「わかってるわ!」


 黒猿を相手に圧倒出来る強さを持ったメリッサやカイエン達親衛隊も居る。

カミーユ達は少し心配だけど、親衛隊の傍で戦えば問題無い…と思う。


 次に…上空から来る天使達。

アイツらには…地面に這いつくばってもらおうかな。


「カタリナ!出番よ!」


「ああ!今日この時の為に得た力だ!」


 カタリナの『重力の紋章』。

それを上空の天使達に使ってもらう。

突然、普段の何倍もの重力を掛けられた天使達は自由に飛べず地面に激突。

そこを仕留めればいい。


「ぐっ…すまん、ユウ。私一人では全ての天使を捕える事は…」


「大丈夫よ、カタリナ。お祖父ちゃん!御願い!」


「おう!祖父ちゃんの偉大さを見てろよ!」


 ビーチバレー大会で見せてくれたお祖父ちゃんの『模倣者の紋章』。

その力でカタリナが使った能力を再現。

これでカタリナが討ち漏らした天使の殆どを重くする事が出来た。


「あっ!危ない!カタリナ姉さん!」


「何?あっ!」


「カタリナー!」


 捕える事が出来なかった天使がカタリナに!アイが動いてるけど、ダメ、間に合わない!


「がっ、ふ…」


「あ、あれ?…誰?」


「………」


 フルフェイスの兜を着けた…冒険者かな?

その人が天使を斬った御蔭でカタリナは無事だった。

フレイヤ曰く、剣聖級の力を持った天使をあっさりと斬れるあたり…あの人も剣聖級?


「す、すまない。助かった、礼を言う」


「…随分、変わった紋章を手に入れたみたいだな。アイツの御蔭か?」


「え?その声は…まさか…」


「…ヤンだ。只の冒険者、ヤンだ」


「…そうか。ありがとう、ヤン殿」


「借りを返しただけだ。気にするな」


 …知り合い?ううん、そんな事を気にするのは後回し!


「皆!抜けて来た敵は必ず複数人で対処!特に天使は剣聖級よ!上位紋章持ちが相手して!」


「ユウ!巨人が何かして来るよ!」


「全員!結界魔法を最大展開!フィービー!」


「ハッ!竜騎士団各員!巨人の攻撃を迎撃しろ!」


 フィービー達竜騎士団のワイバーンのブレスじゃ巨人に有効打与えられない。

でも巨人の炎や雷の攻撃を弱らせるくらいは出来る!

そうすれば結界でほぼ相殺出来る筈!


「負傷者は直ぐに後退!自力で移動出来ない者が居たら手を貸してあげなさい!」


「ユウ様!巨人をどうにかしないといずれ結界は破られます!」


「生き残ってる個体は巨人の中でも強力なようです。如何されますか?」


 …巨人を相手に接近戦は出来ない…あの炎で消し炭にされる。

ネアンバルの時みたく水蒸気爆発で仕留める?

無理だ、距離がもう近すぎる。

どうする…何か、何か打てる手は…


「リディア!イーノさん!出番だよ!」


「え?も、もしかしてアレをやるんですか、アイ殿」


「や、やって見せますわ!」


 アイ?リディアとイーノさんの出番って…もしかしてアレをやるの?


「そう!なるべくデカくて強固なヤツを御願いね!」


「は、はい!やりますよ、リディア殿!」


「はい!」


 アイが言うアレ。

イーノさんとリディアの連携技。

二人が世界樹の実で新しい力を知ったアイが二人に密かに練習させてたあの技。


「名付けて!ダルマ落しキャノン!」


「やっちゃってください、リディア殿!!」


「んん~!!!!どっせえええええいですわぁぁぁぁぁ!」


 先ずイーノさんが魔力を物質化する能力でリディアのパワーに耐えられる巨大な杭のような物を複数個作り、積み上げる。

それをリディアがハンマーで叩き、敵に向けて飛ばす。

リディアのパワーで打ち出された巨大な杭は高速で巨人目掛けて飛んで行き…巨人の胴体に風穴を開けた。


「よっし!命中!リディア、次!」


「はい!どっせえええええいですわぁ!」


「惜しい!右に逸れた!次!」


「はい!」


 見た目は原始的な技だけど、リディアのパワーとそれに耐えれる砲弾代わりになる物を作り出せるイーノさんの二人が居て初めて出来る荒技ね。

巨人のようにデカい相手か籠城する城や要塞を攻撃する時くらいにしか使えないけど…威力は申し分ない。今回は巨人の射程距離外から攻撃出来てるのもいい。

最初に思ったより使える技ね。


「どうした!天使達よ!掛かってきたまえ!」


「勇者の名を恐れないならな!」


 ダーバ王子とダンテさん、二人の勇者も大活躍ね。流石に強い。


「ヴェルリア王国聖騎士団の名において!敗北は許さん!即座に排除せよ!」


「「「はっ!」」」


 ヴェルリアの聖騎士団も天使を相手に引けを取ってない。

一対一じゃ厳しくても二対一なら圧倒的。

団長のアベルさんなら一人で相手出来るみたい。


「おうらぁ!サッサと消えろ!羽虫共!」


「邪魔なのよ!」


「アリーゼ!」


「任せろ!」


 お父さんとお母さん、ガウル様とアリーゼ様。

あの四人が本気で戦う姿は初めて見たけど、元Sランクパーティーは伊達じゃないみたい。


「…ユウ」


「わかってる」


 皆の活躍もあって、巨人は残り一体。

天使はほぼ無力化。黒猿は残り数十体。これなら… 


「リヴァさん!あの巨人に止めをさして!」


「うん!Meに任せろ!」


「カイエン!リヴァさんが最後の巨人を倒したら親衛隊は全員突撃!世界樹の頂上を目指すわ!」


「はっ!」


 もうすぐ…もう少しで行くから!待ってて、お兄ちゃん!

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