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第560話 神様の世直し 5

「ひええええ!何なの、あいつら!」


「周りへの被害考え無さすぎじゃない!?」


 最初の部屋を出てすぐ、廊下でメイド型アンドロイドの襲撃。

バリケードを築ぎ、シールドを構え銃撃して来た。

その攻撃の激しいこと。だが確かに周りへの被害を考えていなさそうだが…焦げ跡が出来るくらいで大した被害は出ていない。部屋の中にいる神族を傷付けるつもりは無いらしい。


「と、兎に角反撃しようよ、ジュンさん!ファイアストーム!!」


「あ!待ったー!火はまず――」


「え?」


 カッ!

エミリエンヌさんのファイアストームにより引火したミサイルが連鎖爆発。

敵陣中央にて爆発。一体何発のミサイルやロケット弾があったのかは知らないが、全てに引火した為に大爆発を引き起こした。御蔭でアンドロイド達は全滅したが、盾替わりにしてたゴーレムは破壊されてしまった。


「ゲホッゲホッ!な、何、今の…」


「ゲホッ、ゲホッ…か、火薬に引火したんですよ…ゲホッ」


「い、引火?火薬って何?」


 あー…この世界には銃すらないし、ミサイルや弾丸に引火するなんて知識は無いか…


「火薬って言うのは…ざっくり言うと物凄く燃えやすい粉です。それが一気に大量に燃えると、今みたいな大爆発を起こすんです」


「こ、粉?…お姉ちゃん、そんなのあった?」


「私にも解らないわ…あったかしら、そんなの…」


「連中が使ってた武器に使われてるんですよ」


「そ、そうなんだ…」


「もしかして前回回収した物を解体して調べたのですか?」


「流石です、ジュン様」


 …そういう訳じゃないんだけどね。今はいいか。


「兎に角、連中相手に火気は厳禁…いや、注意が必要だ。今は距離があってゴーレムという壁があったから皆、無事だったけど…もしもう少し距離が近くてゴーレムの壁が無かったら、ダメージを受けてたかもしれないから」


「はーい…ごめんなさい…」


「ああ、いや…怒ってる訳じゃないんですよ、エミリエンヌさん。ボクも皆に注意してませんでしたし。上手く敵も倒せましたしね。次から気を付けましょう」


「うん」


「それにしても…ゴーレムが吹き飛ぶ威力の爆発だったのに…壁にはヒビが入ってるだけなんて」


「かなりの強度を持った壁ですね。これを国に持ち帰って利用出来ればいいのですが」


 持って帰るって…この壁を?いや、流石にそれは…


「姉さん…持って帰るって壁を?此処にある壁を全部壊して持って帰っても城壁に使うには足りないわよ、流石に」


「そもそも壊れませんしねー」


「ふむ…それもそうですね。では研究用にいくらか持ち帰るに留めましょう。安定供給出来るようになれば、いずれは各街を覆う外壁もこの壁と同様に硬く出来るかもしれません」


「だから…壊せないんだってば」


「バルトハルトさん。御願い出来ますか」


「ん?ふむ……ふうん!」


「えええ…斬っちゃった…」


 頼む方も頼む方だけど、斬る方も斬る方だな。

無茶苦茶だな…そして壁が壊されても中の神族達は微塵も動揺しないし。


「有難う御座います。これだけあれば研究用資料としては十分でしょう」


「いやいや。何の何の」


「……流石はジュンさんのパーティー…普通じゃないね」


「あまり喜べない評価な気がしますけど…まぁいいです。進みましょう」


「では、進みます。敵が来た方向で構いませんか?」


「うん。それでいい」


 例によってこの場所も探査魔法で全容を把握出来ない。

相当に大きな空間があるという事だけはわかるのだが。

どの道、何処に向かうべきか解らない以上は敵が来たと思われる奥へ進むのが正解だろう。

一部屋ずつ調べて行く余裕は無いかもしれないのだから。


「に、しても…出てこないね。神様も神族も」


「神族ならさっき居たじゃん」


「そうじゃなくて。ウチらが侵入してるのはとっくにバレてるんだよ?で、あのメイド型アンドロイドじゃ足止めにもならない事も解かってる筈。なのに戦闘用の神族も神様も出てこない。何の対策もして来ないのはおかしくない?」


「アイ殿の仰る通りですな。そうなると考えられるのは…」


「考えられるのは…何?お祖父ちゃん」


「この先の何処かで総力を挙げて待ち構えてる、或いは此処は放棄して撤退中とかか。どちらにせよ、時間稼ぎだな」


『此処を放棄しての撤退は有り得んのう。此処に奴が居るのは間違いないし、恐らくは此処で事を成す気じゃからのう』


「あ、神様。そっちは落ち着いたんですか?」


「何かいい神器見つかった?」


『うむ。ほれ、受け取るがいい』


 ボク達の前に現れた物は指輪と…宝玉か?指輪は一つ、宝玉は三つだ。


「これは?」


『指輪は『転移の指輪』じゃ。一度行った場所なら何処へでも転移可能。身に付けた者の魔力や精神力の高さ等で一度に転移出来る人数が変わる。どーじゃ!凄い神器じゃろう!』


「「「………」」」


『何じゃ、その微妙な空気…いや、ハッキリと落胆しとるな』


「あの…フレイヤ様?ジュン様は転移魔法が使えるので…ジュン様が居ればこの場に居る全員いつでも脱出出来ます…」


『な、何?魔法陣無しで出来るのか?』


「というか…神様の暴走を止めるのに必要な神器を求めてるのに、逃走用の神器用意してどうすんの」


「さてはウチらが何が出来て何が出来ないのか、把握してないね?そんなんだからバカ神に出し抜かれるのよ」


『う、うぅ…』


 あ。何か涙声になってる…反論の余地も無く自分でも情けないと思ってるのか、追い詰められてる感じが。


「え、ええっと…か、神様、頑張って!」


「…それじゃ、こっちの宝玉は何です?」


『あ、ああ!そ、その宝玉は役に立つ筈じゃぞ!その宝玉を使えば使用者に必要な能力を持った守護宝獣が現れる!どんな姿で、どんな獣が現れるかは使用者次第。一度使えば宝玉には戻せるが使用者の変更は出来ん。誰が使うかは慎重に選ぶ事じゃ』


 少し持ち直したか。で、それは良いんだけど…守護宝獣?聞いた事無いな。


「守護宝獣とはどういう存在なんです?魔獣や神獣とは別の存在なんでしょう?」


『無論じゃ。守護宝獣とはそうじゃのう…そちらの世界で言えば実体を持った精霊という表現が最も近いかの?』


「では姿と能力は使用者次第という事ですが例えばどんな姿でどんな能力を持つ事があるんです?」


『本当に様々じゃ。偵察向きじゃったり戦闘向きだったり支援向きだったり。共通点は使用者の魔力を吸う事じゃ。じゃから…魔力を普段余り使わない者か、大量に持ってる者が使うと良いぞ』


「ん~…その程度なら精霊や召喚獣と変わらなくない?」


『ば、バカを言うな!神器じゃぞ!並の精霊や魔獣じゃ話にならん能力を持っとるわい!最低でも最上位精霊並じゃぞ!しかも宝玉が壊れん限り死ぬ事も無い!使用中は宝玉を取り込む形で実体化しておるが実体がどれだけ傷付こうと宝玉さえ無事なら一日で復活するのじゃ!どーじゃ!凄いじゃろ!』


 ふむ…このつまりはこの宝玉は使用者にとって最適なサポートを行う能力を持った存在が誕生するという事か。

そして魔力がエネルギー源…となると、誰が良いかな。

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