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第559話 神様の世直し 4

「これでぇ…終わり!」


「…ふぅ。今ので全部かな?」


「取り敢えずは、ね」


 襲って来たメイド型アンドロイドは掃討した。

此処に何体居るかしらないけど…これがバカ神の主力なんだろうか?神族も居るはずだが…まだ姿は見せない。


「……」


「シャンタルさん?大丈夫てすか?」


「あ、はい…で、ですが何なのですか、これ…」


「人族に見えるけど…違うよね。血は出てないし…見た事も無い武器使ってるし」


「これは…人形のような物です。生物じゃありません」


「人形…ですか。ジュンさん達はこんなのを相手に激しい戦いをして来たのですね…」


「凄かったもんね。何か飛んできたと思ったら爆発したり。何か光属性の魔法みたいな攻撃もしてきたよね」


 バッテリーみたいな物と繋がった銃のような物…アレはまさかのレーザーライフルだった。

実際にどの程度の威力があるのかは解らないが…まともに受けたら人体なんて簡単に貫通、大穴が開くのは間違い無い。


 それにこの神殿を囲む水の無い空間。

アレも魔法でも神の力でも無く科学の力で作り出した空間なら…やはりバカ神はボク達が居た世界より数段上の科学技術を持つ世界から用意したのだろう。


「それで…フレイヤ様、聞こえてますか?やはり此処がバカ神の居場所に間違い無いでしょう。手勢を送る準備は出来てるんですか?」


『今大急ぎでやっておる。が、正直間に合うか解らん。最悪の場合はお主らで何とかしてもらうしかない』


「だったら神器くらい送って来なさいよ。強力なやつ!」


『う、うむ…何か探してくる!』


「ユ、ユウ様…相手は女神様ですよ?良いんですか、そんな口利いて…」


「良いのよ。ルチーナもタメ口利いてやんなさい」


「い、いえ…私には無理です。畏れ多くて…」


「そうだぞ!神様は敬うもんだぞ、ユウ!」


 普通はそうだよね。普通は。

ユウは…アイもか。二人は普通じゃないし、最初からそうだったけど。


「よし、先に進もう。クリステア」


「はい。進みます」


 ゴーレムを先頭に進む。

この神殿も内部は空間拡張が施されており、外から見た印象より中は広い。

間取りもシンプルで直線の通路、左右交互に扉がある。

そして各部屋から感じる人の気配。既に戦闘を行った後だというのに出て来る気配が無い。


「誰か居ますね」


「どの部屋からも物音がしますぅ」


「何か変な匂いもするよ」


 察するに…この施設でも何かの研究をしてるのか?

湖の水の管理をするだけの施設では無さそうだ。


「如何しますか?」


「…無視するわけにも行かないでしょ。カウントダウンするから、0で開けて突入。可能なら捕縛する」


「はい」


「じゃ、いくよ。3…2…1…0!」


「行きます!」


 扉を勢いよく開け、突入する。

部屋の中はそこそこ広く、薬品やら何やらが並んでいる。

中に居たのは五人。一見して普通の人族に見えるが…何か変だ。


「動くな!お前達を拘束す…る?」


「「「「「………」」」」」


 明らかに敵対行動を取るボク達が突入したというのに、中に居た五人は作業を続けている。

こちらに眼を向ける事すらしない。それに何と言うか…眼に意思という物を感じない。


「何なの、こいつら…」


「どうする?ジュン様」


「…無害そうではありますが、念の為に拘束した方が良いのではないですかな?」


『いや、その必要はない。そやつらは無害じゃ、放って置け』


「フレイヤ様?どういう事です」


『こやつらはあのバカ…エロースの眷属。れっきとした神族じゃが…感情と呼べるモノは無い。与えられた能力と命令から外れた行動はせん。そしてそやつらには戦闘能力は皆無。放って置けば良い』


「……感情が無い?」


「何でそんなの…それならあのアンドロイドでもいいじゃない」


『与えられた能力があると言ったろう。そやつらは何かを作る事に特化した能力を持たされておる。故に戦闘能力は皆無、無害というわけじゃ』


 そのまま少し、神族達の作業の様子を見ていると何を持っているのか解らないが何かを両手で包み納めると光を放った。

光が収まり、手を開くとそこには病院にありそうな…アンプルと言えばいいのか。

アンプルが一つ、五人それぞれの手にあった。


「今のは?」


『それがそやつらに与えられた能力じゃ。材料さえあればこのように大抵の物が作れる』


「聖女エルミネアに与えられた武具もこうやって出来たんだ…」


「繋ぎ目が無い筈よね~…合成と融合?って言えばいいのかな?それを同時に、道具も無しにやってるんだもん」


 どうやらそうらしい。

今、目の前で作られたアンプルを作るのに要した時間は凡そ五秒。

そして神族達はまた一から材料を用意して同じようにアンプルを作り始めた。


「…フレイヤ様、あのアンプルは何か解かりますか」


『ん?それは…ん?何じゃそれは?地球破壊爆弾?アホかー!そんなもん使えるか!』


「神様?もしもし?」


『あ、ああ、すまんすまん。お主らに渡す神器を探させているのじゃが…あ?惑星間狙撃砲?だからアホかー!もっとマシなもん持って来んか!」


「よく解りませんが…とても危険そうな物を御持ちなのですね、神様は…」


「神器の名前みたいだけど…」


 …地球破壊爆弾とか惑星間狙撃砲とか。ほんとに物騒。ていうかそれ、神器じゃなくて兵器じゃん。


「…神様は忙しいみたいだし…ユウ」


「うん。マリーダが居たら良かったにね。えっと…鑑定の結果では植物用成長促進剤って出るよ」


「成長促進剤?」


 植物用…もしかして世界樹の化身のクローンに使うのか?

あの子に使って意味がある物なのだろうか?


「ジュン様、先に進みましょう」


「こいつらを放っておくなら、此処にはもう用は無いだろ?」


「うん。そう…だね」


 少しだけ気になるけど…確かに此処に居ても、もう情報は手に入らない、か。先に進もう。

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