表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
549/604

第549話 再び始まる女の戦い 4

「ジュン様!勝ちましたわ!」


「見ていてくださいました?ジュン様」


「うん、見てたよ。ありがとう」


「何故ありがとうですの?」


 Gブロックの試合もシャンゼ様達の勝利で終わり。

今、Hブロックの試合も終わった所だ。

ユリア・リディア・ネスのチームの勝利だ。

実に見所のある試合だった。特にリディア。


 ユリアが得た新しい力は『韋駄天の紋章』と『鎧の紋章』

『強脚の紋章』が『韋駄天の紋章』に変化し、『鎧の紋章』は新たに得た紋章だ。

『鎧の紋章』の効果は単純に防御力が上がるだけでなく、鎧を着てる間は微弱だが体力と負傷の回復効果を得る。中々に便利な能力だと思う。


 ネスが得た新しい力は『鉄血の紋章』。

彼女が持つ『不動の紋章』と『盾の紋章』と合わせるには有効な紋章だろう。

多分、リディアとレオさんが持っているのを見て、自分も欲しいと願っていたんだろう。


 そしてリディアだが…もはや彼女はリヴァさん並に危険な存在かもしれない。

彼女が持つ『怪力の紋章』が変化し『破壊神の紋章』に変化した。

今まで以上に馬鹿げた力を手に入れ、それに伴う身体の頑強さを手に入れた。

利き手ではない左手の親指と小指で小粒のダイアモンドを挟み、粉にした時は絶句したものだ。


 彼女が手に入れた力はそれだけじゃなく『鎚使いの紋章』が『金鎚の紋章』に変化した。

これで鎚気(ハンマーオーラ)も使えるようになったリディアは間違い無く親衛隊で最強の攻撃力の持ち主。

見た目は華奢な美少女だが…何とも恐ろしい能力の持ち主なったものだ。


「というか、ちょっと意外な組み合わせだね。ユリアとリディアが組むのはわかるけど、そこにネスが入るのはちょっと意外」


「そうでしょうか?」


「ネスは私の未来の義妹ですから。未来の義姉の頼みを聞いてくれたのですわ」


「一応、言っておきますと、勝利の報酬には興味ないですからね?私は」


 ネスはヘンリーと婚約してるもんね。でも、そのヘンリーは…


「何故、ヘンリーは目隠しされて、手足も縛られてるの?猿ぐつわまでされて」


「浮気者への制裁です。婚約者が居ながら自分の姉に色目を使うとか…ありえません」


 …何故だろう。他人事じゃない気がする。今のヘンリーの姿は未来のボクの姿のような…


「なるほど。婚約者への躾…必要な事かもしれないな」


「そうね。婚約者以外の姿にデレデレするジュンさんはお仕置きが必要かしら?」


「いいかもしれないわね。今、やっちゃう?」


「…見てるだけじゃないですか。見逃してください、御願いします」


 カタリナさん達が怖い。特にパメラさん。

試合を見てるだけなんですから、いいじゃない。


「あー…ほらほら。次はシャンタルさん達ですよ。応援し…あれ?」


「シャンタルさん…何か落ち込んでますね」


 シャンタルさん…何か髪も乱れてるし、ずっと下を見て俯いている。

チームメンバーのエミリエンヌさんとリヴァさんが慰めている。

一体何が…


「あの、シャンタルさん?一体どうしたんです?」


「あ…ジュンさん…私…穢されてしまいました…」


「え」


「お姉ちゃん…それは大袈裟だよ。それだったらあたしも穢れてる事になるし。イーノさんも」


「それに女同士だろ?気にする事ないぞ。何だったらMeの胸触るか?」


「……ひょっとして」


 ルシールさんは…ああ、やっぱり。

すんごい幸せそうなツヤツヤ顔してる。

男性部門での優勝賞品をシャンタルさんに使ったのか。


「あの…もしかしなくてもルシールさんに?」


「………はい。散々揉みしだかれてしまいました」


「三十分以上は揉んでたかな…一心不乱、無我夢中に」


「「「うわぁ…」」」


 それは…何と言えばいいのか。

ルシールさんと同じ欲望を持ってビーチバレー大会に参加した身だが、こうして落ち込む被害者のシャンタルさんを見てると…ダメだな、やっぱり。

賞品扱いで女性の胸を揉むなんて。反省しよう。


「えっと…ボクが言っていい事なのか、わかりませんが…大丈夫ですよ、シャンタルさん。シャンタルさんの身は穢れてなんかいませんよ」


「そうだよ、お姉ちゃん。お姉ちゃんは気にしすぎ」


「でも…」


「もう!しょうがないなぁ…ジュンさん!ちょっと手を貸して!」


「え?あ」


「え?きゃっ」


「「「あー!」」」


 エミリエンヌさんによってボクの手はシャンタルさんの胸に。

あ、すっごいやーらかい…これなら確かに三十分くらい揉み続けられるかも。


「ほら、お姉ちゃん。ルシールさんに揉まれた胸はジュンさんで上書きされたよ。婚約者のジュンさんの手で。これでもうお姉ちゃんの胸は綺麗になったよ」


「エ、エミリ…そんな問題じゃ…あうんっ」


「まだダメ?ほら、ジュンさん!もっと揉んで!激しく!」


「い、いや…ダメでしょう。こんな人前で」


「だったら手を離したらどうだ主…」


「え?あれ?」


 おかしい!とっくに手を離したつもりだったのに!

手が…ボクの手が言う事を聞かない!ボクの手が制御不能だ!


「ぬおおおう!止められない止まらない!シャンタルさんの胸がそうさせるのかっ!」


「アホな事言ってないで!手を離すんだジュン!」


「いい加減にしないと強硬手段に――あっ」


「あ?ごっふう!」


「なーにをしてるのかな?ジュン…僕が眼を離した隙に…」


「人前で女の子の胸を揉みしだくなんて…ウチはジュンをそんな子に育てた覚えはないよ。ウチならいいけど」


「お兄ちゃん?そういうのは先ず私にするべきだと思うの」


 アイシス…アイ…ユウ…三人のアッパーカットは効くなぁ…意識が飛ぶかと思った…でも、此処までする事ないじゃない?


「ほらほら、ジュンさんが自分の手を制御出来ないくらいにお姉ちゃんの胸は魅力で溢れてるの。だから穢れてるとか、そんな事無いから」


「エミリ…」


「…もう少しかな?ええ~と…ほら、ジュンさん。いつまでも倒れてないで。お姉ちゃんに言ってやって。ルシールさんに胸を揉まれたくらいでお姉ちゃんを嫌いになったりしないって」


「ああ、はい…それは勿論。そんな事でシャンタルさんを嫌いになったりしません。ちゃんと好きですよ、シャンタルさん」


「え」


「「「「えー!!!」」」


 え、何?何かおかしな事言った?

あ、口の中血だらけだから発音がおかしかったかな?


「ジュ、ジュン!私はまだジュンに好きだと言われてないぞ!」


「私もです!」


「私も!シャンタルさんだけなんてズルい!婚約者全員に言いなさいよ!」


「えー…後で各々二人きりになった時に御願いします…」


 …全員に好きだと言わないとダメなのかー婚約者相手に言うのだからおかしな事ではないけど…ま、まぁ、まだ一度も言ってなかったし、いいか。


「好き………エヘヘ」


「…良かったね、お姉ちゃん。ほら、試合始めよう」


「え?あ、ええ…エミリ、何か怒ってる?」


「べっつにー?最初にジュンさんに好きって言われたお姉ちゃんに嫉妬とかしてないよ?」


「エ、エミリ?」


「Meは正直羨ましいぞ…主!あとでちゃんと言ってもらうからな!」


 気持ちを持ち直したシャンタルさんの活躍は目覚ましく、Iブロックの優勝はシャンタルさんのチームとなった。

リヴァさんが居る時点で勝利は約束されたようなものだったかもしれないが。

シャンタルさんもエミリエンヌさんも想像以上の運動能力を見せていた。

ハッキリ言って圧倒的で、Iブロックの他チームは不幸だったと言わざるを得ない。


「う、うぅ…こんな筈じゃ…」


「あれ、本当に王族なの…?」


 サンドーラのダメダメ姉妹もIブロックにいたが、まるで相手になってなかった。想像以上に頑張ってはいたが。

動きも悪くはなかったし、自分に自信があるだけあって中々にスタイルも良い。だからといって彼女達と仲良くするつもりは無いが。


 リヴァさんだけじゃなく、シャンタルさんとエミリエンヌさんまで良い動きだったのは勿論新しい力を得たからだ。


 先ずリヴァさんが得た力。

彼女は最初は世界樹の実は食べなくてもいいと言っていたが、皆が新しい力を得てるのを見てやっぱり欲しいと言い出した。

そんな彼女が得た力は『蛇神の加護』という、唯一紋章でも魔眼でもない力だ。


 『蛇神の加護』、その能力は彼女が住む場所…つまりはエルムバーンの城に居る者には金運上昇、厄除け、子宝に恵まれ、安産になるという。

日本にもあった蛇神信仰の神社、その御神体のような存在になったのだ。

彼女は正に蛇神そのもののような存在だし、ぴったりな能力かもしれない。


 次にエミリエンヌさん。

彼女はなんと『魔王の紋章』を得てしまった。

レベッカのように後天的に『魔王の紋章』を得る事があるのは知っていたが、それは極稀な話。

他の皆も世界樹の実の事は秘密厳守を言い渡してあるが、彼女は『魔王の紋章』を得た事も秘密ししてもらってる。

だが魔法の訓練はしないと宝の持ち腐れなので、最近ではカミーユさん達に混じって魔法の訓練をしている。


 そしてシャンタルさん。

彼女が得た紋章は『海の紋章』。

海の近くに行くほど身体能力、魔力が向上。

海中だと人魚族のシャンタルさんは更に強くなる。

リヴァさんと同じように深い海の底にまで行けるようにもなった。

海中において、シャンタルさんはリヴァさんに次ぐ強者になったと言っていいだろう。


「よーし!次はアタシらの出番っスよ!」


「行って参ります、カミーユ様、ジュン様」


「応援してくださいね」


 次はメーテル、ラナ、オルカのチームの出番。

しかし彼女達が優勝する可能性は低そうだ。


「よっしゃ!勝ったぞー!」


「やったね、クーちゃん!」


「お二人共、お見事でした」


「ラーラさんもな!」


「フレムリーラで最強のメイドって噂は本当だったんですね!」


「恐縮です」


 同じブロックにルーとクー、それにラーラさんのチームが居るからだ。

何故ラーラさんがルーとクーのチームに入ったのかは知らないが。


 Jブロックの優勝はルー達になりそうだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ