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第36話 学校出来ました

いつも読んでくださり有難うございます。

ESN大賞に応募しました。

応援のほどよろしくお願いします。

よければ評価もしてやってください。

 学校が完成した。

学校を作ると決めてから約二年掛かった。

これが遅いのか早いのかと言えば、ボクとアイ、ユウの知識があったとはいえかなり早いのではなかろうか。


 最も時間が掛かったのは治癒魔法使いの育成である。

最初の50名のうち32名が中位まで。

18名が上位まで使えるようになった。

32名の中位治癒魔法使いは予定通り教師役だ。


 学校は王都だけでなく国の各方面の都市に作ってある。

治癒魔法の習得を専門とする施設は王都のみだ。


 同じく病院も各方面に作ってある。

合計六つ。各病院に上位治癒魔法使い3名を派遣することになった。


 王都の病院に勤めるのはフレデリカ ニコル ベリンダ の三名だ。

王都の病院に就任が決まった時にフレデリカが


「ジュン様のおかげで治癒魔法使いとして人々のために働けます。有難うございました」


「うん。これからは三人が中心になって王都の人々を癒してほしい。よろしくね」


「はい!ですが、そのぉ…なにかわからないことがあったりしたら教えてもらってもいいでしょうか?」


「うん。もちろん。ボクで解ることなら」


「ありがとうございます!その時は私の手料理を御馳走しますね!」


「あ、ほんと?楽しみにしてるね」


「はい!お任せください!」


 とまあ、なんだかこれからの仕事にやる気満々だった。

頑張って人々を癒してほしい。


 それから暗殺未遂事件は一度あったきり、厳重に警戒を続けていたおかげかあれから一度も起きてはいないが、各方面に散る治癒魔法使い達には未だしばらくの護衛がつく。

父アスラッドは治癒魔法使い達を重要視しているらしく、各地の治癒魔法使い達の護衛のための部隊を新設したほどだ。

病院や学校のある街を治める代官や駐屯軍にも治癒魔法使いを守るよう通達している。


 各学校の第一期生となる生徒たちは平均で300名前後だ。

まだ国中に学校がないことを考えるとこの人数は少ないと思いそうだけど、まだ学校はできたばかりで知名度も低いし国民もなにをするのかよくわかってない部分もある。

それに六歳から十二歳の子供が対象とはいえ家によっては重要な労働力なのだ。

また完全な無償で通えるわけでもないのでどうしても余裕のある家庭の子供のみ学校に通う事になる。


 これはまだ学校というものができたばかりなので実績もない状態では仕方ないだろうと思う。

いずれ日本の学校のように各街に学校と病院を設立していき、六歳になった子供はみんな通えるようになればいいと思う。


 そして王都の学校の開校式、及び入学式が始まった。

父アスラッドと母エリザ。

それからボク・ユウ・アイが貴賓席で参加している。

他にも訓練生として来ていたダルムダットとフレムリーラの代表としてクオンさん・コルネリアさん・ユーファさんが貴賓席にいる。


 父アスラッドが国の代表たる魔王らしく挨拶をしている。

普段からそんな風にしていればいいのに。


 学校設立の立役者なのだからボクをも挨拶をって言われたけど辞退しておいた。

十一歳になったけどまだまだ見た目は子供のボクだ。

あまり偉そうに挨拶なんてしても似合わないだろうし。

めんどくさいのもちょっとある。

ユウとアイも辞退してた。


学校の代表となる初代校長は父アスラッドの教師役でもあり、先代魔王の執事でもあったセバスンの父、セバストとノエラの祖父であるピエールが就任した。

魔族であるので見た目は初老といった感じだが、400歳近いらしい。


父アスラッドが魔王となり国を受け継いだ時、先代魔王と共に引退したのだとか。

暇を持て余していたので初代校長に任命されたというわけだ。

いい加減な人選に見えなくもないけど、セバスンの父で長年魔王の執事であったのは伊達ではないらしい。とても優秀で安心して任せられるそうだ。

ちなみに引退した先代魔王は引退後、夫婦で諸国漫遊の旅にでて、もう二十年以上音沙汰がないらしい。


 先代魔王夫婦。

つまりこの世界におけるボクとユウの祖父母にあたる人達。

生まれてから一度も会ってないのでなんとなく亡くなったんだろうなと

勝手に思ってたけどまさか旅にでているとは。

二十年以上音沙汰無となれば、やはりどこかでなにかあって亡くなったのでは?と思ったけど


「有りえませんな。殺しても死なないという言葉はあの人にこそあるのでしょう。恐らく旅が楽しくて連絡を忘れているだけです。旅に出て何年たったかも忘れていると思いますよ。そのうちフラっと帰ってくるでしょう」


 と、ピエールの談。

仮にも魔王が夫婦で旅にでるんだから強いんだろうけど、無事だといいな。


 今はピエールが話をしている。

大まかな今後の予定を話しているのだ。

ちなみに生徒の中にはノエラが連れて来た元奴隷のメイド見習い達。

ティナ ニィナ ルー クー の四人がいる。

四人とも初めて会ったときは小柄で痩せてたので六歳くらいに見えたのだが、四人ともユウとアイより年上の八歳だった。

入学の時点で九歳。

今ではしっかり御飯を食べているのでだいぶ健康的だ。


 最初はクー以外はどこか怯えて大人しかった子達も、今では明るく笑えるようになっている。

学校に通うのも楽しみで仕方なかったようだ。


 髪の毛を右側で結って赤いリボンをつけているのがティナ。

左側で結って青いリボンをつけているのがニィナ。

犬人族で金髪に近い茶髪をしたロングヘアーの子がルー。

猫人族でこげ茶色の髪をしたショートヘアの子がクー。


 四人とも貴賓席にいるボクと目が合うと笑って手を振っている。

ボクも小さく手を振っておく。


 ティナとニィナは双子らしく見た目も行動もよく似ている。

好きな色とか好きな食べ物とか少しずつ違うとこはあるようだが、流石双子だけあって息はぴったり。交わす言葉は少なくてもお互いなにをするかわかってるらしく仕事でもテキパキと動いている。


ルーとクーは対照的で、お互いが得意とする事、苦手とする事をフォローしあって動いているらしい。最初はクーが姉かと思ったけどルーが姉だった。

そしてしっかりしてるのは姉のルーでたまにクーを叱ったりもしてる。

クーは初めてあった時からルーを守るつもりでいて、今では仲良くなったティナとニィナも自分が守るつもりらしい。


 四人とも実にいい子だ。

学校で伸び伸びと健やかに育ってほしいものだ。


 ノエラが四人のメイドとしての教師役なのが最近不安になる。

普通のメイドの仕事を教える分には問題ないと思うのだけど、戦闘技術も叩き込んでるらしい。

それだけじゃなく夜の知識も。

戦闘技術はまだしも夜の知識は教えなくていいと言ったら


「いいえ。必要な事です」


 とバッサリと言われた。

ボクが牽制しつつ、そのあたりの常識を学校で学んで来るよう期待しよう。


 それから四人はメイド服で入学式に出ている。

ちゃんと普通の服も用意してあげたのだけど、四人御揃いのメイド服がいいといってそのまま参加している。


 学校指定の制服を作るかという案もあったのだけど、服を大量に生産する設備もないし御金も掛かるということで見送りになった。

なので生徒はみな私服だ。

その中にメイド服の四人。

非常に目立つ。

可愛いからまあいいか…


 ちなみにボクとユウとアイも学校に通うかと話合ったけど、作った本人達だけにこれからの授業内容もすでに理解したものでしか無いことはわかっていたし、何より中身は大人なボク達だ。

今更六歳から十二歳の子供たちに混じって学生生活を送るというのもなんだかなあっとなったのでやめておいた。


キラキラしてたあの頃にはもう戻れないのだよ。

フッ


 とまあなんだかんだで入学式も終わり。

翌日。ダルムダットとフレムリーラの訓練生達が国に帰る日を迎える。

彼らはこれから国に戻り己が学んだ知識を持って学校と病院を作っていくのだ。


 とはいえすでに学校の建設は始まっており、治癒魔法使い育成のノウハウも国に伝えているので

治癒魔法使いの育成もすでに始まっている。

ダルムダットとフレムリーラでも遅れてではあるが近いうちに開校できるだろう。


 彼らを国に送るのは転移魔法を使えるボクの仕事だ。

仕事なのだが…ダルムダットに転移した後、なんだか訓練生の人達、いや、もう訓練生ではないのだが、なんだか距離が近い。

なんだか瞳も潤んでいる。

なにかしましたっけ?


「ジュン様…」


「は、はい」


 クオンさんが代表して話しかけてくる。

クオンさんほどの美人が瞳を潤ませて迫って来るとドキドキするな。

ちょっと困ってしまう。


「今日まで御世話になりました。ジュン様のおかげで上位治癒魔法使いになれダルムダットで病院を開くことが出来ます。心より感謝申し上げます」


「いえ、クオンさんの努力あってこそですよ。クオンさんが人一倍頑張っていたのは知っています。それが実っただけです」


「ありがとうございます。それでその…また会えますでしょうか?」


「え、ええ。はい。何かあれば連絡ください。飛んでいきますよ。魔法でパっと」


「ありがとうございます。ジュン様」


 そう言ってハグしてくるクオンさん。

クオンさんが持つ二つの立派なメロンが窮屈そうに形を変えている。

てゆうかいいのかなこれ?

大丈夫なのかなこれ。

クオンさんが離れたあと他の訓練生達も一言挨拶してはハグして離れていく。

ダルムダット式の挨拶なんだろうか。

しかし男性はしてこない。

ふと殺気混じりの視線を感じてそちらを向くと

ガウル様が睨んでいてその横でアリーゼお姉ちゃんがニヤニヤしてる。


「お前…アイを泣かせるんじゃねえぞ」


「いやいや流石だなジュン。ハーレムでも作るのか?」


 そんなつもりはありません。

アイを泣かせるつもりもハーレムを作るつもりも。

なんだか怪しい空気になってきたので挨拶を済ませてエルムバーンに戻って次はフレムリーラに向かう。


転移魔法で飛んだ後、コルネリアさんとユーファさんが近づいてくる。


「世話になったわね。ジュン」


「今までありがとうございました」


「いえ、大したことはしてません。御二人はこれからどうされるのですか?」


 二人は中位治癒魔法までしか習得できなかったのでエルムバーンのやり方に倣うなら学校で教師役をやるのかな。


「そうね、まずはシャンゼお姉さまに今後の相談ね」


「そうですか。それではこれからお会いする機会は少なくなるでしょうが、お元気で」


「ええ、そうかもね、じゃあね」


 なんだか少し含みがある言い方だった気がするけど

なんだろう?まあいいか。


 とにかくこれで治癒魔法を習得することから始まった学校設立関連の仕事は全て終わりだ!

病院も各方面にできて治癒をしに各街を巡ることも無くなったし。

しばらくはゆっくりとしよう。

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