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第187話 作戦会議 1

フランコ君の父、エクトルさんと兄のロラン君が退室する。

フランコ君には仲直りをして、結婚式に臨んで欲しいモノだが…


「フランコ君とエクトルさんの仲直り大作戦を考えたいとこだけど…ダーバ王子達を迎えに行ってくる。皆はその間作戦を考えて…」


「失礼!ここにジュン・エルムバーン殿が居ると聞いて…あ!」


「「「あ」」」


いきなりノックもせずに入って来たとのは誰かと思えば…イーノさんだ。

何故、ここに…


「見つけましたよ、ジュン殿!酷いではないですか、置いてけぼりにするなんて!」


「あ~…すみません、照れ屋なもので。イーノさんはどうして此処に?」


「私も結婚式に呼ばれて来たのです。父と母も一緒です」


あー…そういえばグンタークとレンドは友好国。

隣国ならそりゃあ結婚式に招待するか…迂闊だった。


「ともかくです!もう時間に余裕がありません!さぁ!早く私を抱いてください!そして私達も結婚しましょう!」


「「「え」」」


あー…もう少しTPOを考えて欲しい。

というか、結婚?何故そうなる。


「ちょっと、ジュン!一体どういう事!誰この人!」


「まぁ!まぁまぁまぁ!この子、男の子の恰好してるけど、女の子よね?また新しい女の子?一体どれだけ女の子を虜にするのかしら!」


そういえばあの場に居なかった人にイーノさんの説明はしてなかったな。

しかし、流石ですねママ上。一目見てイーノさんが女性だと見抜くとは。


「あー…ユウ、アイ。説明は任せた。ボクはダーバ王子達を迎えに行ってくる」


「うん。了解」


「いってらっしゃい」


「ちょっと!ジュン殿!また置いて行くのですか!」


「ジュン!ちょっと!」


「すいませんね、予定があるので。アイシスはユウとアイから話を聞いてね。それじゃ」


転移魔法で急ぎヤーマンへ。

転移の直前にノエラがしがみついて来たのでそのまま転移した。

付いてくる必要は無かったのに。


「おや、ジュン殿。お熱い事で」


「ジュン様はノエラさんと愛し合ってるのですか?」


「はい。勿論です」


転移した先ではダーバ王子達が揃って待っていた。

オリビアさんの質問にノエラが勝手な事言ってるが訂正する前に…


「いたぁ!いきなりなんです!?」


「いやっかましい!明日の結婚式に参加しにイーノさんが来てるんですよ!オマケにボクと結婚しようとか喚いてるし!どうすんですか!」


「え?イーノの奴が?あ、そりゃあレンドにも招待状送ってますよね。う~ん…」


「まぁ、イーノ様が?困りました。他人様の結婚式で騒ぎを起こしたくないのですが…」


「う~ん…流石に自重するだろうが…ええい面倒くさい奴だ」


そうなった原因はほぼほぼ貴方方にあるんですけどね。

と言いたかったが、そこはグッと我慢した。


「とにかく、グンタークへ行きましょう。他にも相談したい事がありますので」


「相談したい事?なんです?」


「それは向こうで。では行きましょう」


ダーバ王子一行と護衛、従者の人達を連れて転移する。

クローディアさんとフランコ君との挨拶も済ませて、皆が待ってる部屋へ。


「あ、帰って来た。お帰り、ジュン」


「お帰り、お兄ちゃん」


「ただいま、皆。イーノさんの件は納得してもらえた?」


「ま、一応ね。ね?アイシス」


「まぁね…。ジュン、君はどうしてそう女の子に絡まれるの…」


「少なくとも今回の件はダーバ王子に全責任があるはず…」


ボクが悪いみたいに言われるのは心外です。

いや、他の件もボクに責任があるのは少ないはず。


「ま、今回の件はそうかもしれないがアイシスの言う事も尤もだと思うがね」


「あれ、カタリナさんも来てたんですか」


「うむ。君達と話がしたくてな。何やら騒がしかったし」


よく見たら知らない人が他にも。

あの人達は…


「ジュン殿ですな?初めましてレンド魔王国の魔王、ヴァルター・レンドです。娘がご迷惑をおかけしたようで…申し訳ない」


「妻のレナータ・レンドです。あんな娘ですけど、悪い子ではないので仲良くしてやってください」


イーノさんの御両親だったか。

ヴァルターさんは悪魔族。レナータさんは人族だ。

ヴァルターさんは魔族だから見た目で年齢は読めないが…レナータさんは四十代後半から五十代前半といったところか。

イーノさんてハーフ魔族だったんだな。


「初めまして、ジュン・エルムバーンです。イーノさんの件は間違いなくダーバ王子の責任ですから、御二人はお気になさらず」


「ちょっとジュン殿?そりゃないですよ」


「そう言ってもらえると助かります。全くヤーマンのバカ王子には困ったもんです」


「おい、ヴァルター。オレの前で息子をバカにするとはいい度胸じゃないか」


「ふん!子が子なら親も親か?貴様も相変わらずだな」


「あー…御二人共、ここはグンタークの城ですし、目出度い結婚式に参列する為に来たのですから…仲直りとまでは言いませんけど、喧嘩はしないようにしてくださいね」


「む…すみません、ジュン殿の仰る通りですな」


「ジュン殿にそう言われては引くしかありませんな。自重します」


「いえ…ところでイーノさんはどうしたんです?てっきりまだ騒いでるかと思いましたけど」


「イーノなら、あそこです」


「むー!むー!」


口を布で覆われて、ロープで雁字搦めに縛られて隅っこに転ばされてるイーノさんを発見。

なんかやっぱり可哀そうな人だな…涙目だし。


「他国の城で他国の王族や貴族に迷惑を掛けるなど…言語道断ですので。縛っておきました」


「あの…ちょっと可哀そうなんで、ほどいてあげてもいいですか?」


「おや、やっぱりイーノにはお優しい。イーノの事、結構気に入ってます?」


「ダーバ王子が代わりに縛られます?多分、他の皆も協力してくれると思うんですけど」


「私には厳しいんですね…」


「…自業自得…」


「そうよねぇ」


「少しは反省しなさいよ」


全くです。

大いに反省して頂きたい。


「えっと…で、どうでしょう?このままじゃ話もしづらいですし」


「仕方ないですな。どうぞ」


「ありがとうございます。じゃあ、イーノさん。これからロープを解きますけど、暴れたり騒いだりしないでくださいね?」


コクコクと。涙目のまま頷くイーノさん。

その仕草はなんだかちょっと可愛いな。


「ぷはっ!ありがとうございます、ジュン殿」


「いえ。ダーバ王子やオリビアさんもいますけど、騒がないでくださいよ?今から皆で相談したい事があるので」


「相談ですか?はっ!もしや私との結婚について…」


「…また縛っていいですか?」


「すみません!」


ようやくイーノさんも静かになったので、初対面の人達の挨拶を済ませて相談に入る。


「相談というのはですね…」


フランコ君が父親のエクトルさんと仲違いしてる件について、知らない人に説明する。

そしてそれを明日の結婚式までにどうにか出来ないかというのが相談事だ。


「というわけで、フランコ君とエクトルさんの仲直り大作戦を計画したいと思います」


「それはまた…こう言っては何ですが、少々お節介なのでは?」


「うむ。私もそう思うな。フランコかエクトルのどちらかが頼んで来たのならまだしも。他人がとやかく言う事では無いのではないか?」


「ジュン様が優しさで言ってるのはわかるんですけど…」


ダーバ王子にカタリナさん、シャクティも否定的か。

確かにお節介かもしれないけど…


「確かにお節介かもしれません。放っておいても時間が解決してくれるかもしれません。でも明日の結婚式には放っておけば間に合いません。それに…」


「それに?なんだ?」


「親は…いえ、家族は何時迄もいるとは限りません。事故だったり、病気で急死したり…理不尽な理由で死に別れる事になるかもしれない。そうなってからでは遅いんです」


前世の父と継母はそうだった。

ある日突然居なくなった。

そうなってからでは、礼を言う事も文句を言う事も仲直りだって出来ない。

特に、この世界は日本に比べて落命率が高いのだから。


「ジュン…お前…」


「ジュン様…」


あ、しまった。

パパ上とママ上が何だかウルウルしてる。

ノエラとリリーまで…二人には嫌な事思い出させちゃったかな…


「と、兎に角ですね。ボクの自己満足、余計なお節介に過ぎないかもしれませんが、出来れば皆さんに知恵を貸して頂きたく…」


「やりましょう!」


「あ…え?」


「このイーノ!いたく感銘を受けました!私も協力しましょう!」


「あ、ありがとうございます?」


なんかえらい、張り切りようだけども。

そこまでいい事言ったかな、ボク。


「いえいえ!ジュン殿の頼みとあらば!おい、ダーバ!お前も考えるんだぞ!小賢しい事を考えるのはお前の得意分野だろう!」


「あんたに言われたくない!…しかし、まぁ仕方ないですね。出来る限り考えてはみましょう」


「フフッ…全く君という奴は…やはり面白いな。いいだろう、やろうじゃないか」


「ジュン様…私が間違っていました!やりましょう!是非とも!」


皆、納得してくれたみたいだ。

これで作戦を思いつければいいのだけど…うう~む…難しいな。

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