23話
お待たせして申し訳ありませんでしたーーー!!!!<m(__)m>
前話よりだいぶ間が空いてしまいました。一ヶ月半…本当にお詫びのしようもございません。
…でも実はもう一つ連載を始めてまして(;一_一)決して筆が進まないから逃げたとかでは…。
すみません、今後はもう少し真面目にがんばります。
これこそ俺が夢見ていたことだと思う。
二人で並んで立つキッチンに、白いエプロンの新妻…少々我慢がきかなくなるのも仕方がないだろう。
そして俺は今日、彼女にプロポーズする…つもりだった。
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家族から(主に女性陣)の「彼女を連れてこい」という視線や会話で後押しされ、漸く彼女を家へ招待した。
今まで付き合っていた彼女たちは、親に紹介するなんて考えもしなかった。でも彼女は違う。
そんな俺の気持ち(気合か?)を察した両親、特に母は「ついに私もお義母さんね!」と一足先に盛り上がっていた。もちろん弟妹もだが。
まだ会ってもいないというのに、早くも嫁フィーバーな我が家の雰囲気。…彼女に余計なプレッシャーにならなければいいが。
そしてついに彼女が家に来る日。
駅まで迎えに行った彼女は、心なしかいつもよりお洒落だった。…俺とのデートより気合を感じるのはなぜだろう。
少し落ち込みかけたが、それよりも彼女の緊張した表情が可愛くて、つい繋いだ手を強く握ってしまう。彼女が来てくれたのが本当に嬉しい。そして今日のプロポーズ、絶対に成功させる!
そう意気込んだまでは良かったが、実際家へ着くと我が家の女性陣に彼女を取られてしまい、釈然としない思いを抱えながら昼食を作ることとなった。なぜだ。
しかしあの輪の中には入らなくて良かったかもしれない。怒涛の勢いで質問されまくっている彼女を見て思ってしまった。きっとしばらく続くだろうから、疲れた彼女のために美味い飯を作れということなんだろう。若干父と弟からの憐みの視線を向けられている彼女に無言のエールを送り、作業を続行する。もちろん聞き耳を立てて。
その結果、意外なことが分かった。
彼女のファーストキスの相手は…俺だった。
正直前に付き合っていた男とキスくらいはしていると思っていた。それが…まさかまさか俺が初めてだったなんて!!
浮かれるのは早い。待て。初めてのキスはどこでしたんだっけ?
…まずい。彼女との両想いの喜びで浮かれていたから仕方がないかもしれないが、大事なファーストキスを会社の階段なんかで済ませてしまった…。こんなにこんなに可愛い彼女との初めてのキスが昼休みの!人目を忍んだ!職場でだったなんて!!
猛烈に反省しながら、もしかしたら彼女もあんな場所で初めてのキスをしたことを気にしているかもしれないう考えに至る。やっぱり記念というのは大事だしな。特に女性というのはシチュエーションとか、そういうのを気にするもんだというし。
よし、今日のプロポーズは保留だ。
今度こそ、二人の思い出に残る素敵なプロポーズで、彼女に「はい」と言わせてみせる!!
だからその前に彼女に触れて英気を養うぐらいは許してほしい。と、内心言い訳しつつ、キッチンに立つ彼女との「一緒に料理」という名の初めての共同作業を堪能してしまう俺は悪くない、はず。
なんかもう彼が乙女チックになっていきます。
そんな彼に温かい(生温い)ご声援をよろしくお願いいたします。




