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16話

ようやく恋人同士になれた二人のお話。

彼のはしゃぎっぷり…引いてくれてかまいません。

晴れて両想い(!)となった私たちですが、ここに来て私の恋愛経験の低さが気になるようになりました。

だって「好き」と伝え合ってすぐに…キスなんて。考えてもいませんでしたよ。比べるのが元彼しかいないのですが、あの人は交際三ヶ月目の記念日に!って感じだったので。なので恥ずかしながら先日のあれが初めてでした。…嫌だったわけじゃありませんよ。むしろ幸せ一杯でした。時々思い返して赤面するくらい覚えてますから。どうしましょう、こんなキャラじゃなかったのに。

そうそう、お昼を一緒にとるようになりました。さすがに人目があるところは気後れするので、外のベンチで。やっぱり自分の作ったものを目の前で食べて「美味しい」と言ってもらえるっていいですね。それに、彼が微笑むのを独り占め…って今のなしで。だから色ボケなんて私らしくないんですってば。


今は色ボケてる場合じゃないんですよ。ちょっと聞いてくれます?…その、キスってあんなに恥ずかしいんですね。知りませんでした。いつもしたあとは頭がぼーっとしちゃうんです。しかも最近ちょっとステップアップしたというか…ぶっちゃけ未知の世界すぎて思考が追いつかないというか!


というような話を紗代さんにしたところ、「惚気以外の話はないのか」とばっさりでした。なんでですか!こんなに悩んでいるのに!だって今はキス止まりですけど、そのうちそれ以上の関係を求められるかもしれないんですよね。でも私、その時になったらちゃんと言えるんでしょうか。。


**********************************


今日は彼とデートです。先日は水族館、プラネタリウムとデート回数も重ねて、少しずつ二人でいることにも慣れてきました。今回は映画を見に行きます。昨日のお昼に何を見るか映画雑誌を見ながら決めたんです。うわ、カップルっぽい。

最近は専らDVDレンタルしかしていなかったので久しぶりの映画館です。このワクワク感がたまりません!早く始まらないかなーとスクリーンを見ていると、右手に違和感が。

なぜ手をつなぐ?そんなことしたら緊張して映画に集中できないじゃないですか!

抗議の意味を込めて睨みつければ、そこにはしたり顔の彼が。なぜか若干の色気を感じます。うわあぁぁ耳元で囁かないでください!「俺のことはポップコーンだと思って」

って思えるかーーー!!!!


ああ心臓に悪いひと時でした。さすがに映画の最中は大人しくしてくれましたが、終わって明るくなる直前にキスされました。チュッと。ここは公共の場です。場を弁えましょうね。…言えなかったけど。

その後は近くのお店で夕食を済ませ、今は帰宅途中です。彼も一緒です。…だって家まで送るって言ってきかないんですよ。「少しでも一緒にいたいから」とか切なげな顔で言われちゃ断れませんって。自分がこんなバカップルみたいなことするなんて、少し前までは想像もしていなかったのに…環境って変われば変わるものなんですね。


最寄り駅に着くと、なんだか怪しい雲行きです。どうやら雷も鳴っているようで、降り始めたらすごそうです。

足早に家までの道を急ぎ、なんとか雨が降り出す前に家に着くことができました。家の扉の前まで送ってくれた彼にお礼を言い、いつもならここでお別れなのですが…なんでキスしてるんでしょうか?!しかも長い!いやあぁぁぁぁ初心者にこれはハードル高いって~!だからマンションの廊下は公共の場です~!

ぜいぜい息を整えていると、ものすごい雨音が。あーあ、降ってきちゃった。こんな雨じゃ帰るのも一苦労ですからね。彼にはお茶でも飲んでいってもらいましょう。



善意でお招きしたんですが…どうして今押し倒されているんでしょう。


ちょっと温度差のある二人です。温度差というか、経験値の差?

そしてお約束の雨宿り☆


次は彼視点です。

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