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目が覚めたらお兄様になってしまった⁉ とある伯爵令嬢入れ替わり騒動記  作者: 武州青嵐(さくら青嵐)


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22話 お祝い会

□□□□


 その後のことです。


「お祝いをしよう」


 お父様がおっしゃり、小さなパーティーが企画されました。

 もちろん、それは朝のあの事件があってのことでした。


 奇妙な化け物をルシウスが消滅させたことは、お兄様からお父様とお母様へすぐに報告されました。


 その喜びようはもう……。まるで神の御業を間近でみたかのようだったとのことです。


 ただ。

 セドリック師、お兄様、ルシウスの三人は口では言祝ぎながらも、まだ警戒した様子です。三人は顔を突き合わせて小声でなにごとか話し合いをなさっていました。


 いけないこととは思いつつ……。私は耳を澄ませます。

 そんな私の耳に、ふわりとセドリック師の声が漏れ聞こえました。


「……まあ……。まだ用心はしたほうがええと思う」


 ということは。

 やはりまだ、呪詛は根深いということなのでしょう。


 少し気落ちしたものの……。


 朝食後、メイドたちに手伝ってもらって着替えたり、おしゃべりをしながら化粧をしてもらったりしたら、次第に気持ちもあがってきました。


 そうです。

 朝からずっとおしゃべりをしても、私は疲れていないのです! これはすごいことです! 大興奮です!


 ですが……お昼にスープをいただいてからは、セドリック師に注意を受けて休憩という名のお昼寝をいたしました。


 目が覚めるとすっきりです。

 再度化粧を施してもらい、パーティー用の衣装に着替えなおしたあたりで、セドリック師がいらっしゃいました。


「呪物はお嬢さんの腹にあったもんだけじゃないみたいやわ」


 私は驚きました。

 まだなにか……。いえ、同等の呪物というか。

 根本のものがあるというのです。


「だからちょっと、しかけをしたいねん。ここからは、内緒話な?」


 そうしてセドリック師から、こまごまとした説明を受けます。


 その後、広間に移動したのは、教会の鐘が5時を告げていたと思います。


 準備万端。

 いたずらをしかけたときのようにワクワクいたします。


 私は、颯爽と歩いて会場へ向かいました。


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